　【明慧日本2025年10月18日】河南省許昌市の法輪功学習者・白鴻敏さん（61歳男性）は、鄭州新鄭市裁判所によって懲役8年の不当な判決を言い渡され、2万元（約40万円）の罰金を強要された。白さんは鄭州市中級裁判所に控訴したが、不当な判決は維持された。

　2024年6月19日、白さんは鄭州市の賃貸住宅で鄭州市金水区経八路派出所の警官に尾行・連行され、鶴壁市のある洗脳班に不当に拘禁された上、「真・善・忍」への信念の放棄を強制された。親族も様々な形で嫌がらせや脅迫を受け、心身ともに深刻な被害を受けている。2024年11月の情報によれば、白さんは鶴壁洗脳班から鄭州市第3留置場へ不当に移送・拘禁され、2025年2月26日には新鄭市裁判所で不当に開廷された。

　白鴻敏さん（他の表記は白紅敏さん、白宏敏さん）は大学卒業、許昌市農業局の職員である。質素で善良、助け合いを好み、職場でも家庭でも、近隣住民の間でも誰もが認める優しい人である。妻の陶智麗さんは許昌第九中学校の優秀な化学の教師である。

　1999年7月20日以降、中国共産党（以下、中共）の江沢民グループが法輪功を迫害して以来、白さんは真・善・忍への信仰を堅持したことを理由に、何度も不当に拘禁されてきた。

　1999年10月、ある学習者の家を訪れたことを口実に、許昌市魏都区分局・政保科の警官・文建偉らに連行され、許昌市留置場の死刑囚がいる監房に入れられ、激しい暴行を受けた。1カ月後の取り調べの際、独房への再収容を断固拒否し、調書に「留置場で非人道的な虐待を受けたこと、万一の事態があれば彼らが責任を負うこと」を明記するよう要求した。警察は事故や責任を恐れ、白さんを拘置所へ移して半月拘留した後、2000元の罰金を科して釈放した。

　2000年2月、白さんが勤務先で会議中、魏都区の女性警官・劉蘇萍が学習者を装って電話で呼び出し、「連絡を取り合った」などとでっち上げて不当に拘禁した。留置場で1カ月、その後拘置所で3カ月拘禁され、生活費900元を支払ってようやく釈放された。

　2000年7月、法に基づいて北京へ陳情に赴いたが連行され、魏都区の警察は勤務先に対し、職員を飛行機で北京まで行かせて引き取りに来るよう脅した。警官らは道中で飲み食いし、往復で6000元を勤務先に負担させ、さらにその費用を白さんに転嫁した。白さんは1カ月不当に拘禁された。

　2000年10月、許昌市で法輪功の真実を伝えるチラシが撒かれ、警察は配布者を捕まえられないため「誰かの通報があった」と偽り、白さんを自宅から連行した。続いて何の手続もなく家宅を捜索したが何も見つからなかったにもかかわらず、1カ月拘禁し、300元を支払わせてから釈放した。

　河南省第3労働教養所で拷問を受ける

　2001年1月、白さんが帰省して年越しをしていたところ、許昌市魏都区の警察に自宅から再び強制連行され、法的根拠なく3年の労働教養を科され、そのまま河南省第3労働教養所へ送致された。

　労働教養所で、真・善・忍の信念を放棄しないことを理由に、独房拘禁、睡眠剥奪、手錠をかけたまま吊り上げ、ゴム棒による暴行、電撃棒での電撃、繩で縛り上げる拷問の反復、限界を超える重労働の強制など、数々の忌まわしい拷問を受け、心身を徹底的に痛めつけられた。暴力的な「転向」を目的として、「羊の丸焼き」と呼ばれる拷問も加えられた。これは、手足をしっかり縛り、棒を手足に通して四肢を上に向けたまま長時間吊るし、そこへ複数の電撃棒や警棒、拳打・蹴打を加えて輪番で痛めつけるものである。この拷問で白さんは生死の淵をさまよい、全身血まみれで肉が裂け、両手はほとんど機能を失い、数カ月経っても物を持てなかった。2004年1月、3年の労働教養を終えた後、さらに不当に1年拘禁された。

拷問イメージ図：「羊の丸焼き」と呼ばれる拷問

　不当に4年の判決を受け　新密刑務所で拘禁などの迫害

　2011年6月28日、白さんと妻の陶智麗さんは自宅で、許昌市公安局の許燕麗を中心とする警官や法輪功迫害を専門とするの610弁公室、南関派出所の警官計8～9人により不当に家宅捜索・連行された。これは計画的な連行であった。朝6時ごろに警官が訪れたが、白さん夫婦はドアを開けることを拒否した。警察は鍵業者を呼び、玄関をこじ開けて押し入り、家宅捜索し、ノートパソコン1台、家庭用小型プリンター1台、法輪功の書籍などを押収した。白さんは迫害をはっきりと拒否し、「法輪大法は素晴らしい、中共は法輪功を迫害している！」と大声で叫んだ。その後、夫婦は連行され、居住していた家屋には不当に封印が施された。これにより、地方の学校に通っていた息子が夏休みに帰省しても、帰る家を失った。

　陶智麗さんは留置場に1カ月間不当に拘禁され、白さんは留置場で毅然と断食で抵抗し、暴力的な灌食を受けた。警察は何の法的根拠もないまま、偽証まででっち上げた。

　2011年11月22日午前、河南許昌市裁判所は延安路中級裁判所の小部屋で白さんに対する秘密裏の開廷を行った。妻と息子は当日午前の開廷開始時になってはじめてその事実を知り、急いで駆け付けたが、既に開廷からしばらく経っていた。法廷で白さんは堂々と出廷し、法廷内の人々に法輪功について説明し、自らの無罪を訴えた。不正な裁判は簡単に切り上げられた。

　白さんは懲役4年の実刑判決を受け、控訴も許昌市中級裁判所によって原判決が維持された。12月下旬、家族に通知もないまま、河南新密刑務所へ拘禁された。同刑務所でも白さんは独房監禁を含む迫害を受けた。

　明慧ネットの報道統計によれば、2024年に判明したところによると、河南省の法輪功学習者は、「真・善・忍」への信念を理由に、中共当局によって少なくとも57人が迫害を受け、そのうち少なくとも4人が迫害により死亡し、9人が不当な判決を受け、31回連行、12回嫌がらせ、1回洗脳班による迫害を受けた。中共による真実の封鎖、家族との面会禁止、暗中での迫害などのため、多くの迫害事実が未だ報道されていない。