　【明慧日本2025年10月19日】「国際宗教自由円卓会議」が9月29日、米国上院ハート議員会館で開催された。さまざまな宗教や信仰団体の代表、非政府組織、そして米国政府の関係者がこの非公式会議に参加し、世界各地での宗教迫害の実態を共有するとともに、宗教迫害への介入、支援、抵抗の取り組みにおける進展について意見を交わした。

　出席者には、米国国務省の官員、米国国際宗教自由委員会の代表、そして米国連邦議会議員の補佐官らが含まれており、彼らは宗教迫害を受けた人々の体験談に耳を傾けた。

　法輪大法情報センターのマーク・ヤン氏は、円卓会議において中国共産党（以下、中共）による法輪功および神韻への越境弾圧が絶えずエスカレートしている状況を簡潔に説明した。

　「2024年3月以降、法輪功学習者、その子女、関連団体および支持者に対する死亡脅迫事件はすでに184件を超えています。その多くは電子メールや法輪功関連サイトの連絡ページを通じて送られたもので、爆弾予告、大規模銃撃、さらには女性や子どもに対する性的暴力の生々しい描写まで含まれています」とヤン氏は述べた。

　この事件において、神韻芸術団は主要な攻撃対象となった。神韻はニューヨーク本部および世界各地の劇場が脅迫された。

　ヤン氏は、ケネディ・センターで発生した事件について詳しく説明した。今年2月、神韻を標的とした爆弾脅迫により、劇場は避難措置を取り、警察犬が出動し、一部の観客は払い戻しを求めた。これらの脅迫はすべて悪質ないたずらであったものの、中共による威嚇行為は公演を妨害し、神韻に追加の警備費用を強いる結果となった。　

　実際、自由時報の2025年3月の報道によれば、台湾政府は、台湾での神韻公演に対する一部の脅迫が中国西安にある華為（Huawei）の研究所周辺から発信されていることを突き止めた。

　脅迫行為に加え、ヤン氏は中共による偽装手法の一例も紹介した。8月下旬、米国のカトリック大学の秋季新入生オリエンテーションの前後、ある人物が法輪功学習者と偽り、キャンパス近くの国家無原罪聖母聖堂に対する爆弾脅迫メッセージを大学に送信した。

　現在の事態のエスカレートの根源について説明する際、ヤン氏は外交専門誌『ザ・ディプロマット』の記事を引用し、習近平が2022年に内部会議を開催し、上級安全顧問に対して、特に虚偽情報や法的手段を用いて、世界規模での法輪功に対する越境弾圧を強化するよう命じたと述べた。

　ヤン氏は「残念なことに、これらの策略が現実に実行されているのを目の当たりにしています。法輪功団体は米国内で、虚偽情報、根拠のない法律訴訟、そして暴力的脅迫に直面しています」と語った。

　最後に、ヤン氏は法執行機関のあらゆる支援に感謝の意を表した。しかし同時に、中共のこれらの行為は法輪功以外の団体にも懸念すべき影響を及ぼすと強調した。中共が米国で信仰団体や企業を標的に示している能力の向上は、他の団体を弾圧するためにも利用され得る、ということである。