　――横断幕を掲げることと強制連行事件の2つの文章を読んでの感想

文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年10月20日】最近、同修が書かれた交流文章「地元で数10人が連行された事件についての考え」と「二言三言：横断幕を掲げること」を拝読しました。私もいくつか感じたことがあり、同修の皆さんと交流したいと思います。もし法に則ってないところがありましたら、どうか慈悲をもってご指摘ください。

　まず、居場所を失っていた2人の同修・AさんとBさんのことを話したいと思います。Aさんは技術系の同修です。かつてある同修が彼のことをこう評価していました。「中国で技術的に全面的にできる同修を見つけるのは難しい。ましてや、生死を超越し、なおかつ技術も全面的な同修を見つけるのはさらに難しい」と。Aさんはこの2つをどちらも備えていました。これまでの迫害の中で、彼は邪悪に一切妥協したことがありませんでした。しかも、人柄も非常に立派でした。彼はこれまで家庭を持たず、全身全霊で正法時期の修煉に励んでいました。毎日、法を学び、法を暗唱し、煉功し、発正念を欠かしたことがありません。さらに、自分で資料を作り、自分で配り、非常に細やかに行っていました。誰も行く勇気がなかった高層住宅にもほとんど全て足を運び、配り終えていたほどです。私たちが彼に見出した唯一の不足といえば、彼が発正念をするときによく掌が倒れることでした。私たちもたびたび注意しましたが、あまり効果は見られませんでした。

　Aさんは一度、同修と一緒に法輪功の真相資料を配布していた時に連行されました。彼は7日間の絶食の末、ついに拘置所を出てきました（もちろん、そこには他の同修たちの救出の努力と、師父の加持もありました）。家に戻った後、彼は一緒に連行された他の同修たちがまだ帰っていないのを見て、家で数日過ごしただけで、再び外に出て他の同修を救出するプロジェクトに参加しました。それから1年余りが過ぎ、再び同修たちと資料を配布している時にまた連行されました。今回は拘置所で非常にひどい迫害を受け、半年以上も絶食を続けました。その後、刑務所に送られましたが間もなく、迫害されて命を落としました。彼が亡くなったという知らせを聞いたあと、私は長い間、食事のたびに彼のことを思い出し、とても悲しくなりました。当時の私は、なぜあれほど正念の強い人が命を落とすことになったのか、理解できませんでした。

　同修・Bさんは、パンデミックの期間中に人を救うため、同修と協力して田舎の家々を一軒一軒回り、法輪功迫害の真相資料を配っていました。ある日、彼と一緒に資料を配っていたある同修から聞いた話ですが、2人がバイクで真相資料を配っていたとき、パトカーに長い時間追跡されたことがあったそうです。その後、同修がバイクで細い路地に入り込んだため、パトカーが入れず、2人はどうにか逃げ切ることができた、ということでした。その話を聞いた瞬間、私は同修・Aさんのことを思い出しました。Aさんも真相資料を配っていたときに連行され、その後迫害で命を失ったのです。私は同修に対する情が一気にこみ上げてきて、すぐに同修・Bさんに電話をかけ「必ず安全に気をつけて、絶対にまた何かあってはいけない」と伝えました。

　私は心の中でとても心配で、悲しくて、同修がまた何かに巻き込まれることを受け入れられませんでした。しかし、大法弟子として、彼らが真相資料を配ることは正しい行いであると分かっていました。止めることはできませんが、それでもどうしても心配でした。師父は私のこの心を見られ、その日の夜、眠っているときに1つの光景を見せてくださいました。私は大きな船を見ました。甲板の上には男女あわせて4、5人が並んで立っており、皆潜水服を着て酸素ボンベを背負い、リーダーの話を聞きながら、これから海に潜って作業を始めようとしていました。そのとき、私はその中の1人の男性に深刻な問題があるのを見ました。彼の頭の中の半分以上が真っ黒で、いつ爆発するか分からない状態であり、1度爆発すれば命に関わるものでした。ほかの人には見えず、私だけがこの状況を見ていました。そのときリーダーの号令がかかり、彼らは全員海に潜っていきました。しばらくして作業を終えた人たちが海底から上がってくると、皆が1人足りないことに気づきました。するとそのなかの2人が再び海に潜り、海底でその男性を引き上げてきました。見ると、彼はすでに息をしていませんでした。

　ここで私は目が覚めました。そしてすぐに悟りました。師父がこの光景を見せてくださったのは、私に1つの理を理解させるためだったのです。あの男性は潜水作業をしたから命を落としたのではなく、海に潜るという出来事はただの表面的な現象にすぎません。本当の原因は、彼の身体にすでに深刻な問題があり、それが爆発しただけだったのです。つまり、どこにいても、それが爆発すれば命に関わるということでした。この男性は同修・Aさんを象徴するようでした。表面上は、Aさんが真相資料を配っていたために邪悪に迫害され、絶食して亡くなったように見えますが、実際には彼の修煉の中で、すでにある面において隙ができており、旧勢力にその弱みを掴まれてしまったために、邪悪に迫害されて肉身を失う結果となったのです。彼のその執着心は非常に深く隠されていて、誰にも気づかれませんでした。私はあの関がなければ、あの難に遭うこともなかったのだと悟りました。同修・Bさんへの心配の念を手放しました。ただ静かに、毎日彼のために発正念をし、彼が行く先々で、大法弟子を迫害し、衆生の救いを妨げるすべての邪悪な生命と要素を取り除くようにしました。その結果、同修・Bさんは他の同修たちと協力しながら、何度か危険な場面に遭遇しつつも、すべて無事に切り抜け、ついに彼の故郷にあるすべての村々を一軒一軒回って真相資料を配り終えることができました。毎回、無事に戻ってきたのです。

　師父がこの光景を見せてくださったことで、師父が常におっしゃっている無条件で内に向かって探し、着実に自分を修めるということの意味をさらに深く理解できました。

　この出来事を皆さんにお話しするのは、同修がいつ真相を伝えても、真相資料を配布して人を救っても正しいことであり、実に素晴らしい行いであるということを伝えたいからです。旧勢力は本来、迫害する勇気など持っていません。では、なぜ時には迫害が起きてしまうのでしょうか。それは、私たちの日頃の修煉状態や、事を行うときの心の持ち方に関係しています。師父はすでに、大法弟子はまず自分自身をしっかり修めなければならない、と教えてくださっています。ただ、私たちは多くの場合、執着だと分かっていながらも、それをなかなか放下できずにいるのです。そのため旧勢力に付け入る隙を与え、連行されて迫害を受ける者もいれば、身体の面で様々な迫害を受ける者もいるのです。

　もし私たち自身に大きな執着や漏れがなければ、邪悪はどうして迫害できるでしょうか？　師父もそれをお許しになりません。師父は理に基づいて私たちを見守っておられるのです。以前、よく同修が「他の同修の空間場に悪い物質を投げ入れないように」と言っていました。このことについて私はよく考えてみました。「もし自分の正念が十分に強ければ、他の人が何かを投げ入れようとしても、簡単に入ることなどできるだろうか？」と。私たちの空間場は師父の法身が見守っておられ、それぞれに護法の神もいます。ことわざに「隙があらば針を刺す」というのがあります。隙があるからこそ、邪悪はその隙に針を刺し込むことができるのです。もし私たちに隙がなければ、どんな生命も入り込むことはできません。師父がおられ、法があるのですから、何1つ偶然な出来事はありません。もちろん、もし本当に巻き込まれるようなことがあっても、師父にはそれを解消する方法があります。

　以前、師父は夢の中で何度か、魔を取り除く光景を見せてくださいました。それはいずれも天上の出来事でした。地上にいる小さな存在にすぎない私から見れば、それらのものはまさに巨大な存在でした。しかし、私が少しも恐れず、正念を十分にもって彼らに向かって発正念をしたり、法輪を使って打ったりすると、それらはすぐに滅されてしまいました。その時の私は、どんな悪いものも私の身の内には入り込めない、と感じていました。

　しかしその後、とても長い間、私はスマートフォンをいじることへの執着を持ってしまい、夢の中で自分の空間場にたくさんの虫がいるのを見ました。さらに、虫に化けた蛇が窓の外から中へと這い入ってくるのも見ました。現実の表れとしては、ふくらはぎの一部が色が濃くなり、強いかゆみが出ました。もし私がより多く法を学び、より多く発正念をすると、夢の中でその虫たちが自分から足の上から這い出ていくのが見えました。このように、どんな形であれ迫害を受ける場合、その多くは自分の修煉の中に問題があることが原因なのです。（今の私から見ると、同修の中にも私と同じようにスマートフォンをいじることに執着している人がとても多く、また色欲心、嫉妬心、怨恨心などを持っている人もいます）。私たちは皆、それぞれしっかりと原因を探してみるべきだと思います。

　私は、かつて長春の大法弟子たちによる電波ジャックの出来事があった当時のことを覚えています。あの事件の後、現地では非常に大きな反響があったと聞きました。その際、関係者として数1000人もの同修が連行され、多くの同修が拷問を受け、およそ10数人が次々と迫害により命を落としました。同修たちの間でもさまざまな声がありましたが、最終的に師父がこの出来事を肯定された後は、否定的な声は聞かれなくなりました。これまで、私はその出来事に関する報道を見るたびに、同修たちのあの天地をも揺るがす壮挙に胸を打たれ、涙を抑えきれませんでした。師父の故郷の弟子たちが当時、置かれていた環境はどれほど厳しいものだったでしょうか。しかし、そのような中でも同修たちはみな、毅然として歩み抜きました。多くの同修が命を落とし、損失は計り知れませんでしたが、私たちは電波ジャックを行った同修たちを間違っていたと言えるでしょうか。それは天地すらも感動させるほどの、偉大な行いだったのです。

　総じて言えば、大法弟子はどのような時でも人を救うことができると思います。ただし、その前提として、まず自分自身をしっかり修め、修煉者の心構えで修煉者としての行いをすることが必要です。どんな出来事に直面しても、正念をもって対処し、自分を修めることが大切です。また、ほかの大法弟子も、誰かが巻き込まれたと聞いて同修を責めるべきではありません。邪悪は常にいわゆる敏感な日には大法弟子を妨害してきました。今回の横断幕の件がなくても、他の出来事はあったでしょう。正法が終わらない限り、迫害は続くのです。これは人から人への迫害ではありません。ここ数年、多くの地域では横断幕を掲げることはもうほとんどなくなったところ、この同修が横断幕を掲げたことは、本当に素晴らしいと思います。

　私たちの地域の同修たちが、近距離でより多く正念を発し、現地の空間場に存在する、大法弟子を迫害し、衆生を救い済度することを妨げるあらゆる邪悪な生命や、要素を取り除けますように希望します。真相を伝える同修を、いかなる理由をもってしても迫害することは、いかなる生命にも許されません。たとえ大法弟子に漏れがあったとしても、私たちには師父がおられます。大法の中で正されるのです。邪悪による迫害は決して許されません。邪悪は私たちの仲を引き裂こうとしていますが、絶対にそのようなことを許してはなりません。私たち大法弟子は各地に分散していますが、人は離れていても、心は1つでなければなりません。1人ひとりが強大で円満無欠な、邪悪が近づけば自ら滅びるような存在になってこそ、金剛不破の全体が形成されます。これこそが師父の望まれていることだと思います。

　以上、個人的な浅い理解です。