　【明慧日本2025年10月21日】（黒竜江省＝明慧記者）黒竜江省大慶市肇州県の法輪功学習者（以下、学習者）・宋瑞香さん（73歳前後）は9月8日午前、隣県の肇源県薄荷台市場で法輪功迫害の実態を人々に伝えていたところ、現地の公安局により連行された。その後、大慶市第二拘置所に拘束された。

　10月14日、家族が弁護士を伴い拘置所に面会に行ったところ、宋さんの精神状態は良くなく、血圧は200mmHgを超え、重度の肺気腫による呼吸困難を抱え、自力での歩行もできない状態であった。それにもかかわらず、大慶市の譲胡路検察庁は宋さんに対し逮捕状を発付した。現在、案件の公文書は証拠を補うために肇源県公安局へ差し戻されている。

　宋さんは、1998年に法輪功を学び始めた。学ぶ前は、腰椎椎間板ヘルニア、胃病、子宮筋腫などの病気に苦しんでいたが、法輪功の修煉を始めてから、すべての病が消え、以降は健康な身体となった。

　1999年7月20日、江沢民が法輪功への残酷な迫害を始めて以来、宋さんは何度も連行され、拘束され、数々の拷問を受けてきた。宋さんの夫、娘、弟、弟の妻、妹もまた、法輪功を学んでいたことを理由に中国共産党（以下、中共）からの迫害を受けた。その中でも、夫の馬喜成さんと弟の宋瑞義さんは、中共による迫害で死亡した。以下は、宋瑞香さんが受けた迫害および二人の家族が迫害され死亡した事実の概要である。

　宋瑞香さんは何度も連行・拘束され、労働教養所で拷問を受ける

　2000年1月、宋さんは娘の馬麗麗さん、弟の宋瑞義さんと共に3人で、法輪功の無実を訴えるために北京に行った。北京で連行され、7日後、3人は依蘭県の拘置所へ連れ戻された。

　当時、依蘭県拘置所には100人以上の学習者が拘禁されており、宋さんと娘は依蘭県拘置所で1日約12時間働かされ、5カ月間拘束された後、1500元をゆすり取られて解放された。

　2000年の大晦日、宋さんは自宅のビニールハウスで作業中に依蘭県拘置所に連行された。7日目、宋さんは断食して迫害に抗議し始めた。断食6日目、拘置所副所長の鄭軍と林忠は4人の男性受刑者に指示し、宋さんの手足を押さえ、鼻からチューブを挿入し、4本もの濃塩水を流し込んだ。宋さんは胃が焼けるように激痛で床を転げ回った。他の学習者の集団抗議によって病院に運ばれ、病院の医者もその光景に驚いたという。病院から戻った後、吐血が始まり、食事すら取れなくなった。断食9日目には既に危篤状態となり、拘置所は責任を逃れるため宋さんを釈放した。

　2000年10月、宋さんの夫・馬喜成さんと弟・宋瑞義さんは、もう一人の学習者と一緒に北京天安門広場で横断幕を掲げ、そこで連行され依蘭県拘置所に戻され、夫と弟は長林労働教養所に2年間の労働教養を科された。宋さんが拘置所に拘束された時、夫、娘と弟も同時に拘束されていた。

　2001年9月のある日、宋さんは夫とともに道路沿いに迫害の事実を伝える横断幕を掲げたため、通報され依蘭拘置所に再び連行された。半月後、夫婦ともに2年の労働教養処分を受け、それぞれ万家労働教養所と長林労働教養所に送られた。

　万家労働教養所は極めて悪質な場所であり、学習者への暴力と拷問が常態化していた。警官らは暴力を振るい、手錠・スタンガン・鉄の椅子・拳で学習者に囚人服を着せ、規則を暗記させ、「三書」を書くように強制した。ある時、全学習者への「転向」拷問が実施された。警官らは宋さんの両手を手錠で吊り上げ、足の先だけが地面に付く状態で6時間以上も放置された。その後、3人の男性警官は水をかけた宋さんに太いスタンガンで電気ショックを与え、宋さんの膝や髪の毛は焼け焦げ、靴下が足に貼り付いたという。最後はまた独房で上吊りにされ、さらなる拷問に遭った。

　2006年7月5日、宋さんは夫とともに法輪功の資料を配布中に通報され、再び依蘭県拘置所に連行された。拘置所では、宋さんは翌日から断食による抗議を開始した。断食13日後には、拘置所側も宋さんが危険な状態となったのを見て、宋さんを釈放した。夫は再び2年間の労働教養処分を受け、長林労働教養所に移送された。

　2013年5月14日夜9時過ぎ、宋さん、娘および他の学習者5人が法輪功の本を読んでいたところ、大慶朝陽公安支局の警官10数人に連行された。宋さんは大慶市第一拘置所で9日間にわたり拘束され、血圧が異常に高いため、拘置所は「居住監視」措置付きで釈放した。

　夫の馬喜成さんは迫害により死亡

　夫の馬喜成さんは1999年7.20以降、北京へ陳情に行ったことで連行され、1年間の労働教養を科された。

　2001年10月には、夫婦で法輪功迫害の事実を伝える資料を配布したことで連行され、家宅捜索も受けた。同年12月末には2年間の労働教養を科され、馬喜成さんは長林子労働教養所、宋さんは万家労働教養所にそれぞれ移送された。当時、家には高齢の義母が4人の孫の世話をしながら苦しい生活を送っていた。

　2006年7月4日、馬喜成さん夫婦は県内で法輪功の資料を配布中に、依蘭県東城派出所の警官により再び連行された。宋さんは釈放されたが、馬喜成さんは灌食による拷問で極度に衰弱した状態で、再び長林子労働教養所へ2年間の労働教養を強いられた。

　2008年2月、馬喜成さんは長林子労働教養所で結核性胸膜炎を発症し、全身の力が失われた。2008年3月1日にようやく釈放された。しかし、その時には馬喜成さんは痩せて骨と皮だけになり、両耳は難聴となり、何もできず、ほとんど食事も取れない状態であった。2008年12月14日、馬喜成さんは亡くなった。58歳の若さであった。

　弟の宋瑞義さんは迫害により死亡

　1998年3月、弟の宋瑞義さんは法輪功を学び始め、家族全員が恩恵を受けた。1999年7.20以降、瑞義さんも他の学習者と同様に、北京へ陳情に向かい、法輪功の潔白を訴えた。

　2000年1月6日、瑞義さんは北京の陳情部門に行ったが、地元に連れ戻され、第二拘置所で厳しい拷問を受けた。長時間立たされる、暴行、一日中頭を便器に突っ込まれる、タオルで首を絞める、睡眠剥奪などの拷問を加えられた。ある時は警官がタオルで首を強く絞め、雑巾を口に詰め、窓枠に吊るし、殴る蹴るの拷問を加えたため、瑞義さんは気絶した。さらに、家族は公安局や関係部門から合計6900元を脅し取られた。

　2000年11月9日、瑞義さんは再び北京に行き、天安門広場で「法輪大法は素晴らしい」と叫んで横断幕を掲げ、連行され依蘭県に戻された。城南派出所で暴力を受けた後、ハルビン市長林子労働教養所に送られ、1年間の労働教養を科された。

　2001年11月29日、瑞義さんは妻の景洪花さんら9人で法輪功の資料を配布していた際、警官に連行された。その後、拷問を受け、高濃度の塩水を強制的飲ませられたため、胃に重度の損傷を負い、危篤状態になったため彼は釈放された。

　2001年12月29日、依蘭県警察は学習者に対し一斉連行を実施した。瑞義さん夫婦は放浪生活中に連行された。拘置所での拷問や精神的圧力により、瑞義さんは胃が腫れて食事ができず、衰弱し、後に起き上がることすらできなくなった。2002年11月3日、48歳の若さで亡くなった。

　現在、70代の宋さんは、人々に迫害の実態を伝えたことで連行され、大慶市の譲胡路検察庁により不当に逮捕状が出されており、中共による司法迫害に直面している。