文／日本の大法弟子

　【明慧日本2025年10月26日】

　師父、こんにちは！

　同修の皆様、こんにちは！

　私が法を得たのは、1999年7月20日に中国で弾圧が始まる前のことでした。以来、様々な風雨にさらされながらも、師父の御加護のもと、今日まで歩み続けることができました。その一つ一つを思うたび、言葉には尽くせないほどのありがたさを感じ、感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。法によって、目覚めた生命がようやく自らの存在意義と使命を知ったのです。まさに生まれ変わったような変化でした。

　なぜかわかりませんが、私は幼い頃から病弱でとても臆病な子供でした。学校では自分から発言することはなく、先生に呼ばれると、とても緊張して、頭が真っ白になってしまうのです。一言も話せなくなった私を見て、教室で大笑いされることもありました。そんな私が、修煉を通して変わることができました。何事にも慌てず、心を落ち着けて向き合えるようになったのです。この変化をもたらしてくださった師父に、心から感謝申し上げます。また、いつも温かく支え、「あなたの体験を文章にして、師父にご報告し、皆さんと分かち合いましょう」と励ましてくれた同修の皆さんにも、心から感謝しています。今日、ここで交流できることも、私の修煉における大きな一歩なのです。

　一、大法を得て、心と体に起きた大きな変化

　私が法を得たのは、1998年11月のある日曜日、学校の遠足バスの中でした。前の席に座っていた雷さんというクラスメートが、一冊の本を差し出してこう言ったのです。「これ、読んでみて。とても良い本だよ。読み終わったら、後ろの人にも回してあげてね」。その本は『轉法輪』でした。どのページを読んだのか、はっきりと覚えていませんが、そこに書かれていた言葉の一つひとつが、どれも私の心の奥に響く内容でした。「もっと読んでいたい」という名残惜しい気持ちを抑え、私は本を後ろの席の子に手渡しました。バスの中では、雷さんのことを悪く言う人もいましたが、私の心は少しも影響されませんでした。私は雷さんに次々と『轉法輪』の内容について質問しました。私が本当に興味を持っていると分かった雷さんは、カバンからもう一冊、小さな『轉法輪』を取り出して、私にプレゼントしてくれたのです。『轉法輪』を読み進めるうちに、不思議なことが起こりました。まだ動作を習う前から、お腹のあたりで法輪の回転を感じたのです。私はすぐに雷さんに電話をかけ、「早く動作を教えてください」とお願いしました。こうして、私は大法の修煉を始めたのです。

　大法を学び始めてから、私の世界観は根底から変わりました。以前は理解できなかったことが、次々と理解できるようになったのです。

　例えば、小学校の頃の不思議な体験です。小学校4、5年生の頃、運動会の後、私は高熱を出し、元神が体から離れました（当時は元神離脱とは知りませんでした）ただ、ふわふわと浮いて、上から自分を見下ろしていました。当時はそれが何なのか分かりませんでしたが、母が涙ながらに私の名前を呼び、「目を開けて！」と必死に訴えている姿が見えました。その声を聞いて、私はふと我に返り、母の言う通りに自分の体に戻って、目を開けたのです。

　また、病院の麻酔科で働いていた時の出来事も思い出します。ある日、緊急手術が必要な患者さんが搬送されてきました。二人の看護師が、手術のための点滴をしようと試みましたが、なぜか針が入りません。麻酔科の医師が呼ばれ、ベテランの医師がしても結果は同じでした。私も試してみるように言われ、針を刺そうとした、その瞬間です。患者さんが突然むくりと起き上がり、はっきりとした声でこう言ったのです。「私は煉功者です。手術は受けません」。この出来事は私の心に深く刻まれましたが、その本当の意味を理解できたのは、『轉法輪』を読んでからでした。

　法を学び功を練るうちに、私の体は知らず知らずのうちに変化していました。長年悩まされていた不眠症や肩こり、腰痛は、いつの間にか消えていたのです。悟性が鈍いせいか、私を導くためか、師父はさらに多くの不思議な体験もさせてくださいました。天目が開いた時に見えた大きな目玉に驚いたり、大周天が通った時、体が布団からふわりと浮き上がったりしました。その他にも、運搬功で鉛筆を動かしたり、写真を撮ると身体の周りの「気」が写り込んだりしました。知識が少ない私でしたが、これらの体験を通して、確かに別の空間の存在を感じ、修煉がどれほど素晴らしいことか、知ることができました。

　二、苦難に遭い、師父に命を救われたご恩

　ある晩、学校で功法を練習した後の帰り道のことです。学校から最寄りのバス停までは、上野公園を通り抜けなければなりません。その日は小雨が降っており、私は傘を差しながらゆっくりと歩いていました。その時、突然、大きな手が私の肩を掴みました。振り返ると、見知らぬ男が立っています。恐怖で全身に鳥肌が立ち、私は反射的に叫び声をあげ、男に抵抗しました。しかし、雨で濡れた地面に足を取られて転んでしまったのです。次の瞬間、男はナイフを手に私に襲いかかってきました。夢中で足を蹴り上げると、男は私のカバンをひったくって走り去りました。起き上がった時、私は「自分は煉功者だ」ということに気づきました。この思いが浮かんだ瞬間、大きな業の塊が体から飛び去るのを感じました。恐怖心は消え、痛みを感じることもなく、体が軽くなったような感覚に包まれたのです。私は直感的に、「師父が助けてくださったのだ」と悟りました。そのまま駅へ向かいましたが、カバンがないため電車に乗れません。ふと見ると、50メートルほど先に交番がありました。交番に入ると、警察官が私の姿を見て、驚いた様子でした。視線を下に落とすと、私のズボンは血で真っ赤でした。当時はまだ日本語がおぼつかず、状況をうまく説明できませんでしたが、すぐに救急車が呼ばれ、病院に運ばれました。検査の結果、腕と足に複数の切り傷があり、最も深い傷は胸と膝の上の二か所でした。特に胸の傷は心臓の真上にあり、あと少し深ければ命はなかっただろう、と医者は言いました。手当てを終えた後、警察官の方が親切に私を家まで送ってくれました。日本の警察官と医者の優しさに、心から感謝しています。後日、私はお礼として、その警察官の方に日本語版の『轉法輪』を贈りました。

　修煉者の身に起こることは、すべて偶然ではありません。師父の御守護がなければ、私はこの大難を乗り越えることはできなかったでしょう。この出来事によって、命の借りを返せたと確信しています。後日、座禅していると、師父がその男との間の因縁を見せてくださいました。しばらくして道でその男と遭遇しました。私は彼に、日本語の大法のチラシを手渡しました。それ以降、彼に会うことは二度とありませんでした。考えてみれば、彼が奪っていったカバンの中には、『轉法輪』の本と定期券しか入っていなかったのです。

　この関門を乗り越えてから、私の心にあった恐怖心は、かなり取り除かれました。以前は、実験でシロネズミを捕まえることさえ、私にとっては一苦労でした。私が捕まえようとすると、シロネズミはいつも暴れ回り、時には私に向かって鳴くこともありました。しかし、あの事件以来、白ネズミは私の前でとても大人しくなったのです。長年、私を悩ませてきた心の問題が、ついに解決したのです。

　三、北京に戻り陳情へ

　1999年7月20日の前、師父は私を最高の境地へと押し上げてくださいました。

　しかしその日、1999年7月20日、中国で大法への弾圧が始まりました。それは、まるで恐怖の大王が天から降りてきたかのようでした。大法の恩恵を受けた者として、私は「大法のために声を上げなければならない」と強く感じました。当時は、何が最善の行動なのか、また「法を正す時期」という概念も明確には理解していませんでしたが、ただ、じっとしていてはいけない、立ち上がらなければならない、という思いに駆られたのです。

　私たちは、北京の天安門広場で煉功をしようと決め、師父の御加護のもと、北京行きの飛行機に乗り込みました。機内で、私たちは一人の仏教研究者と知り合い、多くのことを語り合いました。彼は、私たちが善良な人間であることを理解してくれたようでした。しかし、北京の空港に到着した時、彼が私たちと一緒に歩いていたために、警察は彼を私たちの仲間だと誤解し、私たちもろとも拘束してしまったのです。ある部屋に連れて行かれた時、私は警察官に言いました。「連座しないでください。彼は法輪功を学んでいません。どうか、彼を先に解放してください」。すると彼は、私にこう言ってくれました。「大丈夫ですよ。何が起きているのか、私もこの目で見てみたいんです」。その後、警察はまず彼を解放しました。彼は去り際に、私たち大法弟子に感謝の言葉を述べてくれました。今思えば、あの時、もし正念がもう少し強ければ、私たちも不当に拘束されることはなかったでしょう。翌日、私たちは日本に強制送還されました。天安門広場にたどり着くことはできませんでしたが、私たちは道中、出会うすべての人々に「法輪大法は、『真・善・忍』に従って、良い人になる教えです。政府のこのような扱いは間違っています」と訴え続けました。日本の空港に到着した時、税関の職員の方々は、私たちを温かく迎えてくれました。

　四、衆生を救う

　法を正す進展とともに、また、法理への理解が深まるにつれて、私はついに自らの使命を自覚しました。私たち大法弟子は、師父との約束を果たすため、この世にやって来たのです。宇宙滅亡時に救済可能な衆生を救わねばならないのです。

　師父は、私たちに「神韻」という、この上なく素晴らしい存在を与えてくださったことに感謝します。私はこの貴重な機会を心から大切にし、神韻が日本で公演を行う際には、あらゆる時間を使ってその素晴らしさを伝えようと努めました。当時、私は新宿駅近くの診療所で漢方の指導をしていました。昼休みになると、駅の周辺でチラシを配りました。ある日の午後、診察に来られた患者さんがいました。その人は、遠くから私がチラシを配っているのを見て、初めて同修からチラシを受け取り、すぐに観に行くことを決めたそうです。その話を聞いて、私も大変嬉しく思いました。また、別の患者さんからは、日本のある有名な政治家が、お忍びで神韻を観に行った、という話も伺いました。

　師父はさらに、私をハローワークの職業訓練クラスで、医療翻訳を教えるという場所に導いてくださいました。半年ごとに開講されるこのクラスには、毎回20名から30名の受講生がいます。私は5期にわたって担当しましたが、普段の講義の中に、道徳や伝統文化の話を織り交ぜ、神韻公演の時期には、改めてその魅力について紹介しました。すると、受講生の7割ほどが、実際に公演を観に行ってくれたのです。ある時、上海出身の中国人男性がいました。ある事件に巻き込まれ早々と日本に逃れてきた彼は、法輪功の勇気に深く感銘を受け、共産党の邪悪さを痛感していました。私たちは友人となり、彼も何度も神韻を見に行ってくれました。

　ある年は、アメリカに住む娘の家で、孫の世話を手伝っていました。ちょうどその地域は、神韻がアメリカで初公演を行う場所でした。現地の学習者の皆さんは熱心だったので、私も心を動かされ、常に資料を持ち歩くようにしていました。ある日、教会を訪れた時、私は教会のロビーで、どうやって神韻を紹介しようかと考えを巡らせていました。英語に自信がなかったからです。その後、人々が教会のロビーで談笑する中、私は孫を抱きながら、まわりを見ていました。すると、主催者らしき人物がこちらに近づき、孫に笑顔で話しかけてくれたのです。私はすぐに資料を手渡しました。彼はそれを見て大変喜び、「ぜひ、私たちのグループで情報を共有しますよ」と言ってくれました。結果的に、一言も発することなく、心の中で願っていたことを成し遂げることができたのです。最後に「サンキュー」と言っただけです。すべては師父の御加護だと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

　中国での臓器収奪という残虐な犯罪が晒された後、私たちはすぐにその真相を伝えるための特別号を作成しました。当時、私は団地に引っ越したばかりで、子供もまだ小さかったため、仕事帰りに一軒一軒ポスティングするのは効率が悪かったのです。そこで、ポスティングを専門に行う会社に連絡を取りました。しかし、彼らは資料の内容を見て驚き、配布を少し躊躇しました。私は社長に直接会いに行き、「なぜ私たちがこの事実を伝えなければならないのか」の真相を説明しました。すると社長は、私の話を真剣に信じてくださり、「協力しましょう。今後も何かあれば、いつでも言ってください」と約束してくれたのです。

　五、内に向けて探すことこそ、最も大切な宝

　腹が立つ出来事に遭遇した時、まず自分自身を見つめ直します。なぜ心が動いたのか、何が自分の心を動かしたのかをうちに向けて探します。

　心性を守らなかったたびに、私は師父に心からお詫びし、助けてくださるようお祈りします。時々、自分が十分に善行を積めず、師父に顔向けできないと感じると、「師父、私が間違っていました。お叱りください」と申し上げるのです。すると、本当に大きな棒が振り下ろされるのを感じます。

　以前、こんなことがありました。事前申し込みが必要なイベントに参加した時のことです。私の申し込みが遅かったため、同行する同修たちは、私が参加することを知らなかったようでした。集合場所に着く直前、一人の同修が私に駆け寄り、こう言ったのです。「私たち、これから資料を配りに行くの」。その言葉の裏の意味をすぐ理解した私は笑顔で、「私もチラシを配りに行くんです」と答えました。やがて迎えのバスが到着し、彼女がとっさに嘘をついたことを、皆が暗黙のうちに理解していました。その時は何とも思わなかったのですが、活動が終わる頃から、私の心に違和感が募り始めました。「どうして私は、あんなに平然と嘘がつけたのだろう？」「普段、嘘をつく人が一番嫌いなはずなのに…」

　どうしてもその理由が分からず、私は別の同修に相談しました。経緯を話すと、同修はすぐにこう指摘してくれました。「それは、あなたの『面子（メンツ）を保ちたい心』と『人と争う心』ですよ」。その言葉に、私はハッとしました。私の心の底に、争いの心が潜んでいたことに、初めて気づかされたのです。私は、指摘してくれた同修に心から感謝しました。

　子供が小さい頃、私が働いていなかった時、東京都の都営住宅に住んでいました。やがて子供も成長し、経済的にも余裕ができたので、都営住宅をより必要としている人に譲りたいと考えましたが、様々な事情が重なり、なかなか引っ越せずにいました。しかし、法を学ぶ中で、私にはまだ、この場所でやるべきことがあると気づきました。

　そこで、私は自治会の役員を引き受け、来客用駐車場の鍵の管理や、活動費の会計といった仕事を担当することにしました。細かい仕事ばかりですが、多くの人と接する機会が増えました。私は、訪れる人一人ひとりに心を込めて対応し、お祭りなどの地域行事にも積極的に参加して、ご近所の皆さんとの交流を深めました。隣に住むある女性は非常に親切で、私が日本国籍を申請した際、審査官が彼女の家に私の普段の様子を調査に来たそうです。彼女は私のことを、「とても礼儀正しい方で、娘さんは早稲田大学に合格されたんですよ」などと、たくさん褒めてくれたそうです。そのおかげで私の日本国籍は、すぐに認められました。

　また、コミュニティセンターで週に一度開かれる、高齢者の方向けのレクリエーション活動にも、できる限り参加しました。皆さんと親しくなった後、私は毎回、功法を教えました。活動室には大型テレビがあったので、師父が功法を教えるDVDを持参し、活動の前にまず、皆で一緒に見ながら、師父の動作を真似しました。参加した皆さんは、「本当に気持ちがいいわね」と、とても喜んでくれました。私が引っ越すことになった時、皆さんは本当に名残惜しんでくれました。私は、DVDと大法の本を、皆さんのためにそこに置いてきました。

　ありがとうございました。

　合掌

　（2025年日本法輪大法修煉体験交流会の発表原稿）