　【明慧日本2025年10月26日】雲南省昆明市の法輪功学習者（以下、学習者）13人は、2024年6月6日に連行された。その後、濡れ衣を着せられ、西山区裁判所で判決を受けた後、控訴した。2025年9月4日午前、昆明市中級裁判所の裁判官・楊帆は、西山区裁判所で9人の学習者の控訴審を開廷し、翌日には（2025）雲01刑終348号刑事裁定を下し、第一審で西山区裁判所が下した判決を維持した。第一審では9人の学習者にそれぞれ1年3カ月から4年までの判決が言い渡されていた。昆明市中級裁判所では、また、他の4人の学習者に対して、二審を開廷せずに一審の判決を維持した。

　この13人の学習者は、劉翠仙さん（73歳）、劉暁萍さん（68歳）、馬玲さん（68歳）、楊恵芳さん（57歳）、鄭翠蘭さん（78歳）、張秀珍さん（66歳）、李煥珍さん（69歳）、朱永珍さん（72歳）、畢晟さん（62歳男性）、張家恵さん（79歳、畢晟さんの母親）、王玉蘭さん（77歳）、管永恒さん（49歳男性）、夏承芬さん（71歳）である。学習者の大半は60～70代の女性である。

　昆明市中級裁判所は、控訴した学習者に対する二審を開廷した

　2025年9月4日午前10時、昆明市中級裁判所の裁判官・楊帆は、西山区裁判所の第19法廷において、控訴した学習者・馬玲さん、鄭翠蘭さん、劉暁萍さん、朱永珍さん、楊恵芳さんに対する公判を開廷した。当日の開廷前、控訴した5人の学習者は全員、援助弁護士による弁護を拒否したため、法廷には弁護士の出廷はなかった。5人の学習者はそれぞれ、自身が法輪功を修煉することで心身に恩恵を受けたこと、法輪功の真実を伝えることが合理的かつ合法であること、法輪功の書籍や資料の内容が人々に有益で無害であること、中国共産党（中共）による法輪功迫害が違法であること（今回の連行・送致における公安・検察・司法機関の違法行為を含む）、学習者が行っていることは、人に法輪功の事実を伝えるためであることなどを述べ、裁判所が中共の法輪功迫害の身代わりとなることを止め、全ての学習者に無罪判決を下し即時釈放するよう訴えた。

　1999年に中共が法輪功を迫害して以来、昆明市の学習者が控訴したことで公判が開かれたのは今回が初めのことだという。当日、昆明市検察院は検察官・許齢心を法廷に派遣したが、彼女は本件を担当する検察官ではなかった。また、家族への通知もなく開廷したため、傍聴席には西山区裁判所の警官だけが着席し、唯一傍聴にきた家族も法廷の入口で立ち入りを拒否された。

　開廷は10時半から12時半ごろまで続き、裁判官・楊帆は、学習者たちの自己弁護を遮らなかった。しかし、学習者が求めた無罪判決と即時釈放という正当な要求に対し、翌9月5日、昆明市中級裁判所は第一審判決を維持する裁定を下した。10月9日、市拘置所に拘禁されていた学習者たちは、雲南省第二女子刑務所に移送され、迫害が続けられた。

　劉翠仙さんなどの学習者9人が、西山区裁判所により判決を言い渡される

　2024年6月6日、昆明市公安局の主導のもと、昆明市西山区公安支局が担当し、昆明市西山区国内安全保衛部門、五華区国内安全保衛部門、盤竜区国内安全保衛部門、官渡区国内安全保衛部門及びその管轄下の複数の派出所が、主に西山区棕樹営派出所を中心に警官を総動員し、学習者の連行を行なった。公安の警官は今回の連行を「1.6特別案件」（2024年1月6日に結成された特別捜査班が、半年にわたる尾行、張り込み、監視、映像資料の収集などを通じて罪状をでっち上げ、学習者を陥れた）と称し、30人以上の学習者を逮捕した。そのうち、棕樹営派出所は少なくとも10人の学習者の連行に関与したという。

　ほとんどの学習者は「保釈」などの形で帰宅したが、劉翠仙さん、劉暁萍さん、馬玲さん、楊恵芳さん、鄭翠蘭さん、張秀珍さん、李煥珍さん、朱永珍さん、畢晟さんの9人の学習者が逮捕状を発付され、西山区検察院の検察官・鄒程雲により西山区裁判所に起訴された。2025年3月26日、西山区裁判所の裁判官・楊輝は、9人の学習者に対して裁判を開廷した。5月1日、9人に対して不当判決と罰金を言い渡した。劉翠仙さんに懲役4年、罰金1万5000元（約31万円）、劉暁萍さんに懲役3年、罰金1万元（約21万円）、鄭翠蘭さんに懲役3年、罰金1万元、馬玲さんに懲役3年、罰金1万元、楊恵芳さんに懲役3年・罰金1万元、李煥珍さんに懲役3年・罰金1万元、朱永珍さんに懲役2年、罰金7000元（約14万円）、張秀珍さんに懲役1年5カ月、罰金5000元（約11万円）、畢晟さんに懲役1年3カ月、罰金5000元の判決である。これらの学習者は判決を受けた後、大半が判決を不服として昆明市中級裁判所に控訴した。

　張家恵さん、王玉蘭さんなどの4人の学習者も、昆明市中級裁判所で原判決が維持される

　2025年6月6日に同時に連行された学習者・張家恵さん（79歳、畢晟の母親、同日保釈）、王玉蘭さん（77歳、翌日保釈）、管永恒さん（男性49歳、翌日保釈）、夏承芬さん（71歳、翌日昆明市拘置所に37日間拘留されてから保釈）の4人の学習者は保釈で帰宅したが、濡れ衣を着せられ、西山区検察院（検察官・鄒程雲）から、西山区裁判所（裁判官・普会峻）に起訴された。2025年4月16日午前9時半、西山区裁判所の裁判官・普会峻は、4人の学習者を裁判にかけ、その後、全員に判決と罰金を科した。張家恵さんが懲役1年6カ月（執行猶予2年3カ月）と罰金7000元（約14万円）夏承芬さんが懲役7カ月（執行猶予1年6カ月）と罰金6000元（約12万円）、王玉蘭さんが懲役2年と罰金8000元（約16万円）、管永恒さんが懲役3年と罰金1万元の判決を下された。学習者たちは判決を不服として昆明市中級裁判所に控訴したが、二審判決は原判決を維持した。

　13人の学習者が受けた迫害の詳しい情報を、明慧ネットの「昆明市の劉翠仙さんら9人の法輪功学習者が不当な判決を受ける」、「昆明市の管永恒さん、王玉蘭さんら不当判決を受ける」などをご参照下さい。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）