文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年10月27日】10月の8連休が半分過ぎた頃、私は同僚にこう打ち明けました。「この休みは本当に最悪だった。気分が沈んでいて、服を買っても全然楽しくならなかった。楽しいことなんて何一つなかった」。そう言い終えた瞬間、自分でも驚きました！　なぜなら「気分が沈む」なんてことは、修煉を始めてからほとんど経験したことがなかったからです！　修煉前の学生時代には「感傷的」な気分で落ち込むこともあったかもしれませんが、修煉後は、心性の関を乗り越えられない苦しみはあっても、常人のような「気分が落ち込む」ことはありませんでした。どうして今、突然そんな人間の感情が湧いてくるのでしょうか？

　最近、いわゆる「気分が落ち込む」原因を調べてみました。休暇が始まった当初、今月は業績評価、暖房費、給与がまとめて支給されると聞いて、どれくらい貯金できるか計算していたのに、結局給与が支給されず失望しました。父が育てた黄桃が売れ残ってプレッシャーを感じていたところ、同修が父の黄桃を2箱買って数日放置したら全部腐ってしまい、私にそのことを伝えてきて気分が沈みました。さらに2人が桃の予約をしたのにキャンセルしてきて挫折感を味わいました。それに歯痛や食欲不振も重なり……とにかく、不運や挫折、打撃、自己不信といったネガティブな感情ばかりでした。そして落ち込んだ気分からスマホのショート動画を見まくる野放図に陥り、この放任は気分を改善せず、かえって沈んだ気分を増幅させました。そこで常人の方法で気分転換を図ろうとショッピングモールで買い物し、新しい服を買いましたが、それでも気分は晴れません。同僚に前述の話をしたことで、ようやくこの状態が異常だと気づいたのでした。細かく原因を掘り下げてみると、私を鬱屈させていたのはこれらの出来事そのものではなく、むしろこの消沈したネガティブなマイナス思考に支配されていたためだったと気づきました！

　実際、給料が出るかどうか、どれだけ貯金できるかについては、私はあまりこだわっていません。父の黄桃がいつ売れるか、いくらで売れるかも、全ては定められていると分かっています。プレッシャーを感じるのは、父への情がまだ完全に消えていないからです。他人の注文キャンセルについても、あまりこだわらず自然に受け止めています。では、なぜ気分が落ち込むのでしょうか？　それは一つ一つの小さな出来事が積み重なり、私がまだ正念で向き合う間もなく、「常人」の「思い通りにならないこと」「打撃を受けること」といったネガティブな物質に隙をつかれてしまったからです！

　長年修煉を続けてきましたが、普段から悲しみも喜びも憂いも恐れもない状態を保てるとは限らないのですが、しかし、物事に直面した時には内に向けて探す、法に則って、高い次元の理で物事を見ることを心がけています。そのため「気分が落ち込む」「鬱々とする」といった常人の感情に囚われることはほとんどないのです。大法の法理が私を導き、各段階でどう行動すべきかを教えてくれるからです。

　しかし挫折や打撃を受けた後の「落ち込み」という負の物質こそ、これまで真に修めてこなかった部分でした。このことに気づいた瞬間、澄み渡る青空のうように、体が透き通り、心が清々しく爽快になり、それまで心にあった暗雲が一掃されました！　歯が痛む時も、もはや消極的に耐えることはしません。これは私を落ち込ませ、正念を蝕もうとする迫害なのだと悟り、法を正す口訣を百回唱え、必要なものは何でも食べました。百回唱え終わる前に、歯の痛みは消えていました！

　私は悟りました。こうした消極的でネガティブな感覚こそが真の霊体であり、陰性のものです。それは修煉者の意志力を最も蝕み易く、人を消沈させ、落ち込ませ、自己疑念に陥らせ、次第に正念を起こせなくし、最終的には自暴自棄にさえさせかねません。この種の妨害と迫害は最も気づきにくいです。見抜けないと、事象そのものに囚われ、当面の問題解決や執着心の除去に終始し、そのもの自体の根本的な排除に至りません。次に隙を見出せば、再びあなたを支配しようとするのです。

　この陰性の物質の陰険なところは、修煉者が打撃を受けた時に現れ、二重に意志力を攻撃する点にあります。邪悪が大法弟子を迫害する手口も、修煉者の意志力をすり減らすことであり、最も困難で苦しい時、耐えられない時に落ち込ませ、自己疑念に陥らせ、正念を起こせず、最終的に自暴自棄にさせて、そうして邪悪は目的を達成するのです。ゆえに修煉者が意志力が最も弱まった時に、なお正念を保つことが最も肝心であります。もちろんこの正念は師父から、法から来たものです。

　現段階での所見であり、不適切な点があれば、同修の皆様のご慈悲あるご叱正をお願いします。