文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年10月27日】私は、1999年3月に法輪大法を学び始めた大法弟子（72歳女性）です。20年以上にわたる修煉の中で、喜びもあれば苦しみもありました。その道のりは、師父の加持とご守護、そして同修の助けなしでは歩めませんでした。今、私自身の修煉体験から2つのエピソードを抜粋して書き出し、師父にご報告し、同修の皆さんと交流したいと思います。

　一、慈悲と善意で家庭の対立を解く

　私の夫には兄弟姉妹が5人（三男二女）いて、夫は4番目の子です。夫の実家は古い町の住宅地にあり、古い通りに平屋の家があります。姉妹たちはすでに結婚しており、それぞれの職場から住居が与えられているため、実家には夫の母親だけが住んでいます（父親はすでに亡くなっています）。夫の話によると、彼はもともと地方で働いていましたが、体が弱く病気がちの母親の世話をするために地元に転勤してきたそうです。私と夫はその平屋で結婚し、私の子どもがもうすぐ生まれるという時期に、産後の世話をしてもらうために私の母を呼ぶことにしました。当時はすべて共同トイレで、しかも坂の上にありました。私の母は纏足（てんそく：足を小さく縛る風習）のある世代で、坂道の共同トイレは危険でした。そこで、主屋の前に一部屋を増築し、簡易トイレを設置することにしました。夫は兄2人と相談し、長兄は「自分は使わないから建てていい」と言ってくれました。次兄は「一部屋は必要だ」と言ったので、広い敷地を次兄のために残しました。それから2年後、居住委員会から「衛生検査のたびにこの場所がゴミの山のように汚い」として、早く建てるように催促されました。夫が次兄に連絡すると「もういらないから、好きに建てていい」と言われました。そこで、私たちはさらに借金して、合計3部屋の家を建てることになりました。

　1995年、夫の姉妹たちは母親が亡くなったことをきっかけに、実家の家を売る相談をしました。私たちもそれに同意しましたが、私たちには家を買うお金がなかったため、家族3人で自分たちが建てた部屋に引っ越して住むことにしました。同じ年の9月、買い手が契約書に署名し、代金を支払いに来ました。ところが翌日、夫の長兄が夫に「向かいの3部屋も一緒に売るべきだ」と言ってきました。夫は「この部屋まで売れと言うのか？　私たち家族3人はどこに住めばいいのか？　路上で寝ろというのか？　それはできない」と答えました。夫は買い手に会い「この小さな部屋まで買いたいなら、私たちは住む場所がなくなる。今は売れない。後でまた話しましょう」と伝えました。すると買い手は「私はあなたの部屋を買うつもりはなかった。あなたの兄が一緒に売るように言ったんです」と言いました。それを聞いた夫はとても怒り、兄に「一体何のつもりだ」と問い詰めました。兄たちは自分たちに非があると分かっていたので、黙って何も言いませんでした。

　家を売ったお金を、彼らはなかなか分けようとしませんでした。ある日、夫がまた長兄にお金の分配を催促すると、長兄は「みんなが言っている。あなたの小さな部屋も値段をつけて、5人で分けるべきだ」と言いました。それを聞いた夫は怒り、口論になりました。

　「1、部屋を建てるときはあなたたちに知らせたが、みんな『自分は建てないから、あなたが建てなさい』と言った。2、建てるときにあなたたちはお金も出さず、手伝いもしていない。なのに、どうしてその部屋のお金を分ける権利があるんだ？」私もその話を聞いてとても腹が立ちました。「この家族は本当に理不尽で、情も義理もない」と感じました。普段は我が家で飲み食いし、毎年の正月には大皿料理でもてなしてきました。みんな「あなたたちはいい人だ」と言っていたのに、お金の話になると急に他人のような態度になるのです。しかも、古い家を売ったお金も、夫が何度も催促してようやく受け取ることができました。それ以来、私たちは彼らとの付き合いを完全に断ちました。

　1999年に私は法を得て修煉を始めました。学法を通じて心を修める中で、私はこの家庭の対立を解消しようと決意しました。まずは、怨恨心、闘争心、利益を求める心を取り除き、内面から自分を変えて、他人に善意をもって接するようにしました。私は「真・善・忍」を修める者であり、師が法を正す事を手伝い、衆生を救い済度するのが私の使命です。どうして彼らを恨むことができるでしょうか？　今世で私たちは家族として出会ったのです。これは大きな縁であり、大法によって救われるべき命なのです。そう悟った私は、善念と慈悲の心で彼らを気遣い、助けるようになりました。ある日、夫の長兄が重病だと聞き、夫と相談して見舞いの品を持って訪ねようとしました。最初、夫は反対しましたが、私は「真・善・忍」の法理を話して聞かせ、最終的に夫も同意して一緒に行くことになりました。長兄の家に着くと、彼はベッドに横たわり、夫の手を握って泣きながら言いました。「本当に申し訳なかった。私が間違っていた。君に家を売らせて、お金を分けさせようとしたのは間違いだった。兄として正義を守るべきだったのに…」と、深く後悔して涙を流しました。私は言いました。「私たちはもうそのことを気にしていません。今、私は大法を修めています。大法の師父は、良い人になるように教えてくださっています。『真・善・忍』の基準に従って自分を修め、他人に善意をもって接するのです。だから、気にしないでください。私たちはあなたを責めたりしません。以前のように、仲の良い大家族でいましょう」。そして私は彼に「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしいです。あなたにも福が訪れますよ」と伝えました。帰るとき、長兄は「妹たち2人とはもう2年も連絡を取っていない」と話してくれました。帰り道、私は夫に言いました。「人間って本当に苦しいね。争ってばかりで、私たちは4年間も疎遠だったし、妹たちと2年も会っていない。これって苦しくない？　あなたも早く大法を修めて、苦しみの海から抜け出しましょう」。すると夫は「私も修煉するよ」と答えてくれました。

　私は善意をもって、夫の姉（大姑・たいこ）と妹（小姑・こじゅうとめ）と話をしました。この家族の縁を大切にし、他人に優しく接し、対立を解消したいと思ったからです。そして彼女たちに「お兄さん（夫の長兄）を見舞いに行ってください」と伝えました。彼女たちは過去の出来事を話し始めましたが、私はその話を遮って言いました。「そのことはもう過ぎたことです。気にしないでください。私は誰のことも恨んでいません。2番目のお兄さんにも伝えてください。私は皆さんに覚えていてほしいのです。『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と。私も時間を見つけて2番目のお兄さんを訪ねます」。数日後、2二番目のお兄さんが自ら電話をかけてきて「彼女たちから全部聞いたよ。昨日、みんなでお兄さんを見舞いに行った。君は本当にいい人だね」と言ってくれました。

　人に慈悲と善意をもって接し、常に相手の立場を思いやり、対立が起きたときは、まず自分に向けて探す、自分を修めて向上する。そうすることで、4年間の冷え切った関係も「真・善・忍」の力によって溶けていきました。師父に感謝します！　大法に感謝します！

　二、怨恨心を捨て、警察が真実を知る

　26年間の修煉の中で、私は資料を配り、ステッカーを貼り、横断幕を掲げ、法輪功迫害の真相手紙を郵送し、面と向かって真相を伝える、ほぼ毎日外に出て活動してきました。やること自体を修煉だと考え、法の学習や心を修めるを重視せず、仕事そのものに対する執着ばかりに気を取られていました。その結果、旧勢力に隙を突かれ、邪悪な勢力によって3回も連行され、家宅捜索と拘束を受けました。この3回の連行・家宅捜索にはすべて警察官・Aが関与しており、私たちの地域で大法弟子が連行される事件には必ずこのAが関わっています。彼は顔つきも凶悪で陰険であり、地元の大法弟子を迫害する中心人物なのです。私はAは必ず悪報を受けるべきだと思っており、彼に対して怨恨心と恐怖心を抱いています。

　2014年5月、私と3人の同修は省の洗脳班から戻った後、警察・Aは、何度も電話をしてきて自宅訪問をしたがりましたが、私はずっと協力しませんでした。ある日、Aが「家に行ってみたい」と電話してきたので「見ても仕方ないですよ。私は家にいません」と答えました（心の底ではAに会いたくなかったからです）。そのとき、Aに会いたくない気持ちの中に恐怖心があることに気づきました。いつまでも逃げてばかりではいけない、向き合うべきだと思いましたが、心の準備ができていませんでした。そこで家で静かに法を学び、多く発正念しました。そのとき、師父の言葉「慈悲は神の永遠なる状態」（『洪吟三』〈なぜ拒否するか〉）が頭に浮かびました。私は自問しました。「あなたは警察・Aに対して慈悲心を持っているのか？」持っていませんでした。むしろ恨む心で見ていました。私は真・善・忍を修める者であり、師が法を正す事を手伝い、衆生を救い済度する者です。Aを憎み、恐れていては、どうやって彼を救えるでしょうか？　私は憎しみと恐れの心を修め去り、警察・Aとの関係を正しく位置づける必要があります。それは「救う者」と「救われる者」の関係です。この問題に正念で向き合い、Aが家に来るのは真相を聞きに来たのだ、救われる生命なのだと考えました。私は長時間発正念をして、Aの背後にある邪霊や腐った霊を解体しました。同時に、正念を使ってAの主元神と交流し、彼の佛性の面が主導的な役割を果たし、魔性の面が解体されるようにしました。

　2日後、Aが「家に行きたい」と言ってきたので、私は了承しました。そして師父に加持をお願いし、「必ず彼を救いたい」と心に誓いました。午後、彼は若い女性警察官を連れて家に来ました。私は彼らを温かく迎え、お茶を用意してソファに座るよう勧めました。女性警察官はすぐに座りましたが、Aは書斎の方へ向かいました。というのも、これまで家宅捜索のたびに、彼が書斎で師父の法像を持ち去っていたからです。私は厳しく言いました。

　「今日はお客として来たんでしょう。ソファに座ってください」。彼は素直に聞き入れ、ソファへ向かいました。彼は「まだ修煉してるのか？」と聞いてきましたが、私は答えませんでした。さらに彼は「この『福』の字は何だ？」と聞いてきました。（その『福』の字には「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と書かれていました）。私は穏やかに言いました。「法輪功を修煉している家に『福』の字を飾ってはいけないのですか？」すると彼は慌てて「飾っていい、飾っていい」と繰り返しました。女性警察官はずっとスマホをいじっていて、何も反応しませんでした。

　私は言いました。「法輪大法は正法であり、人々に善を勧め、良い人、さらに良い人になるよう教えるものです。法輪功は佛法の修煉であり、修煉する人は健康になり、道徳も高まり、どの国にとっても百の利があって一つの害もありません。ただ中国共産党（以下、中共）だけが法輪功を弾圧・迫害しています。江沢民は個人的な嫉妬心から、3カ月で法輪功を根絶すると言い放ちましたが、20年以上経った今、法輪功を修煉する人々はますます信念を強め、広く伝えられ、世界100以上の国と地域で法輪功が広まり、各国の要人から表彰され、各民族の人々に愛されています。それに、中国憲法第36条には信仰の自由が明記されています。

　2000年に公安部が発表した「邪教組織の認定と取締りに関する通知」で認定された14の邪教組織の中に法輪功は含まれていません。中国新聞出版署の柳斌杰が発表した『新聞出版署令第50号』では、1999年に江沢民が法輪功を迫害するために定めた第99条と第100条を正式に廃止し、法輪功の書籍や資料の出版・配布に関する規定も撤廃されました。これは法輪功の書籍や資料が中国国内で合法的に流通できることを示しています。にもかかわらず、あなたたちは大法弟子を連行し、家宅捜索を行い、資料の量で罪を決めていますが、それは法律違反であり、犯罪行為です。清算の日が来たら、あなたたちはどうするのですか？　佛法と佛の弟子を迫害することは、どれほど重い罪でしょうか？　しかも、中共が法輪功を迫害するよう指示したのは、正式な文書ではなく、赤い公印もない、すべて口頭や電話での通知です。法輪功への迫害が終わったとき、誰があなたの責任を取ってくれるのですか？　あなたたちは江沢民と中共のスケープゴートに過ぎず、法の裁きを受けることになるでしょう。家族まで巻き添えになるかもしれません。あなたたちは一体何をしてしまったのか？　早く目を覚ましてください！　大法弟子を守れば福報があり、大法弟子に対して犯した罪を軽減でき、大法によって救われるのです。

　私は言いました。「今日あなたに話したことは、心からあなたたちの幸せを願ってのことです。あなたのご家族の幸せも願っています」。そのとき、Aは携帯を手にして「用事がある」と言い、立ち上がって帰ろうとしました。私は歩きながら言いました。これからは大法弟子を善く扱って、福報を受けてください。「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」という言葉を覚えておいてください。あなたの幸せと平安を祈っています。Aは振り返って「ありがとう」と言いました。私は「私の師父に感謝してください」と言うと、彼は「うん」と答えて階段を下りていきました。

　Aは本当にもう私を煩わせることはなくなりました。彼らが真実を理解できたことを、心から嬉しく思います。師父の正念による加持に心より感謝します！　師父の慈悲深いご苦労に感謝します！　恩師に深く感謝し、礼を尽くします！