　【明慧日本2025年10月30日】（明慧記者・王英）アメリカ南カリフォルニア在住の華人・孫耀寧被告はロサンゼルス連邦裁判所で罪を認め、中国共産党（以下、中共）の代理人として違法に活動していたことを認めた。連邦裁判所は2026年2月9日、孫耀寧被告に対して判決を言い渡す予定であり、最高でも懲役10年の刑に処される可能性がある。

10月27日、孫耀寧被告（左）がロサンゼルス連邦裁判所で罪を認め、中共の代理人として違法に活動していたことを認めた。彼の共犯者である陳軍服役囚（右）は、中共の代理人として違法活動により、すでにニューヨークで懲役20カ月の判決を受けている（写真提供は新唐人テレビ）

　孫耀寧被告は2024年12月19日に逮捕された。彼は、2022年にカリフォルニア州のある市の市議会議員選挙のキャンペーンマネージャーを務めていた際、中華人民共和国(中国)の違法な代理人として活動したとされている。有罪認定の合意に基づき孫耀寧被告は、アメリカ司法長官に通知するという法律上の義務を果たさず、アメリカで中華人民共和国の代理人として行動していたことを認めた。

　連邦検察官によれば、孫耀寧被告は陳軍服役囚と共謀したとして起訴されている。陳軍服役囚は昨年、中華人民共和国の違法代理人として活動し、アメリカ国内での法輪功学習者を攻撃する計画に関与したとして、連邦刑裁判所で20カ月の刑を言い渡された。

　陳軍服役囚は中共の指示の下、アメリカにおける法輪功学習者の迫害計画に関与したとされているる。

　2023年1月15日、陳軍服役囚と孫耀寧被告は、過去20年間および現在の法輪功に対する闘争戦略について共謀した。陳軍服役囚はまた、市議会議員候補が中国に赴き指導部と会う前に、孫耀寧被告にカリフォルニア州のある都市の法輪功学習者に関する情報を提供するよう要求した。

　起訴状によると、孫耀寧被告は南カリフォルニアのある政治家の選挙マネージャー兼側近を務めており、当該政治家は2022年に地元公職選挙に立候補していた。選挙期間中、孫耀寧被告は陳軍服役囚とともに、その政治家の当選に向けた活動について連絡を取り合っていた。

　起訴状によれば、2022年11月、当該政治家が当選した直後、陳軍服役囚は孫耀寧被告に選挙報告書の作成を指示した。この報告書は中共の政府関係者に送付され、中国側はこれに対して前向きに反応し、感謝の意を示したという。

　起訴状によると、陳軍服役囚は中共の政府関係者と、どのようにアメリカの地方政治家に「影響」を与えるか、特に台湾問題に関して現地政治家の見解や決定を左右する方法について協議していたとされる。

　起訴状によれば、当該政治家が当選してから約1カ月後、陳軍服役囚は孫耀寧被告や他の人物とともに南カリフォルニアのローランガ市にあるレストランで昼食会を開いた。陳軍服役囚は中共の政府関係者に対し、この会合を「核心メンバー昼食会」と称した。陳軍服役囚はその後、この昼食会は「非常に成功した」と述べ、参加者が「米中友好促進会」の設立に合意したことを報告した。また、陳軍服役囚は中共の政府関係者とのやり取りで、当該政治家を「我々専用の基本チームを構成するメンバー」と表現した。

　アメリカ連邦捜査局（FBI）ロサンゼルス支局のアシスタントディレクターのアキル・デイビス氏は、孫耀寧被告に対する起訴に関して声明を発表し、次のように述べた。「この事件は、中共がアメリカに対して行う情報活動および悪意ある影響工作の広範さを浮き彫りにしている」