　【明慧日本2025年10月31日】（明慧記者・李佳采）物心ついた頃から、秀璟さんは人生の意味を知りたがっていました。まだ幼い時の秀璟さんは空を見上げながら「なぜ私は人間で、空を飛ぶ小鳥ではないのだろう？」と考えました。

　幼い頃、両親はお寺で礼拝するためよく秀璟さんを連れて行きました。そのため、秀璟さんは、この世に神仏が存在し、畏敬の念を持つべきだとわかっていました。寺には小冊子があり、秀璟さんはそれを家に持ち帰り、人生の答えを得ようと読みました。しかし宗教の言葉は難解で、結局答えは見つからなかったのです。

　年を重ねるにつれ、こうした人生の疑問は次第に心の奥底に押しやられていました。学校では、先生たちが秀璟さんに「一生懸命勉強して、将来たくさんお金を稼ぐように」と教えました。素直な秀璟さんは良い大学に合格し、第一志望の大学院に進学し、さらにイギリスに留学して、名門大学の政治経済学博士号を取得しました。卒業後は世界的に有名な外資系テクノロジー企業に就職し、その給与は高く、誰もが羨む存在となりました。

　幼い頃から体が弱い

　しかし、学業や仕事の成功は健康な体と引き換えにはならなかったのです。学生時代から体が虚弱で、秀璟さんは、「当時、私は学校でちょっとした有名人で、朝の全校朝礼で太陽が強いと、私はいつも真っ先に気を失っていた」と話しました。

　台湾の初期の健康保険カードは、受診時に1回ごとにスタンプが押され、Aカードから始まり、1枚のカードに6つのスタンプが押されると満了となります。学生時代の秀璟さんは病院の常連で、AカードからZカードまで使い切りました！

　そのため、秀璟さんは特に養生を重視し、食事や生活リズムを非常に気にかけ、健康情報にも関心を持ち、有機食品を食べるようにしていました。それでもなお、小さな病気が絶えなかったのです。

　ストレスが原因で急性の重病に陥り、一時は危篤状態に

　外資系企業に入社後、秀璟さんは営業を担当し、仕事のプレッシャーは非常に大きかったのです。秀璟さんは「業績目標を達成すれば会社から多額のボーナスが支給されますが、達成できなければ反省を迫られ、毎日が緊張の連続でした」と話しました。その結果、入社4年目となる31歳の時、秀璟さんは重篤な病気──劇症肝炎を発症しました。

　劇症肝炎とは肝細胞が突然大量に死滅し、肝機能が低下するあるいは喪失する状態で、致死率は80％に達するのです。

　当時、秀璟さんの肝機能数値は1800以上になって、正常値の60倍に達し、肝細胞が深刻な炎症や壊死を起こす極めて危険な緊急状態でした。病院のベッドで意識不明となった秀璟さんに対し、医師は家族に「このまま目覚めなければ、命を落とす」と告げました。

　当時、秀璟さんと同じオフィスにいた27歳の若い男性同僚もほぼ同時期に劇症肝炎を発症し、約2カ月で亡くなりました。

　幸い、秀璟さんは意識を取り戻しました。しかし、目が覚めた後、ずっと体調が悪く、心身ともに苦しみに苛まれました。肝臓全体が機能不全に陥り、全身の力が抜け、衰弱状態になりました。病床で「あんなに健康に気を遣っているのに、なぜこんなに体が悪くなったのだろう？」と秀璟さんは考えました。

　ある夜、耐えきれなくなった秀璟さんは心の中で「人間であることはあまりにも辛い。もし神や仏がいるなら、なぜ人間として生まれ、なぜ生きなければならないのか教えてほしい」と叫びました。

　退院後、秀璟さんの体はさらに衰弱し、医師から衝撃的な宣告を受けました。急性肝炎を発症し、次は肝硬変になり、その次は肝癌へと進むという不可逆的な過程になると告げられました。これは医師による死刑宣告に等しく、秀璟さんは落胆と絶望に襲われました。生存をかける闘いにおいて、名声や富はもはや何の意味も持たなくなるのです。

　運命の転機

　退院後、秀璟さんは「この仕事はストレスが大きすぎる。健康な体がないなら、いくらお金を稼いでも意味がない」と考え、退職を決意しました。しかし、上司は秀璟さんを引き止め、有給休暇を1カ月取って体調を回復してから復帰するよう提案しました。

　当初、秀璟さんは気功やヨガなど様々な方法で体を鍛えようとしましたが、効果はなかったのです。しかし、天は人を絶望させず、絶体絶命の時に救いの手が差し伸べられました。

　当時、新竹交通大学では7月に法輪大法青年研修キャンプが開催され、叔母が秀璟さんを誘いました。秀璟さんは叔母と一緒に交通大学へ向かいました。

　予想外にも、キャンプ初日に主催者が李洪志師父の説法のビデオを上映しました。師父の説法を見た瞬間、秀璟さんは「大きな衝撃」を受けました。

　師父は『轉法輪』の中で「あなたに一つの真理をお教えしましょう。絶えず執着心を取り除くことこそ人間の修煉の過程のすべてです。常人の社会において、人々は奪い合ったり、騙し合ったり、個人のわずかな利益のために人を傷つけたりしますが、こういった心は全部捨てなければなりません。特に、今ここで功を学んでいる人は、これらの心をなおさら捨てなければなりません」と説かれました。

　この言葉は秀璟さんの心に深く刻まれました。「これこそが私が今まで探し求めてきた答えだ！　病院の病床で神仏に求めていた答えが、合宿初日に見つかった！」と喜びました。その瞬間、秀璟さんは法輪大法を学ぶと決意しました。

　法を得て修煉し　新たな活力を得る

　1カ月の休暇中、秀璟さんは全身全霊で修煉に打ち込み、自宅で『轉法輪』を真剣に読み、法輪大法の五つの功法を煉りました。「その結果、1カ月も経たないうちに、私の健康状態は完全に変わったのです！」と言いました。

法輪大法の第五式の功法を行う秀璟さん

　当時、秀璟さんは自ら上司に「仕事に復帰できます！」と申し出ました。上司も大変喜びました。秀璟さんはこう振り返りました。「修煉する前の私なら、体調が回復して有給休暇を1カ月取れる状況なら、当然できるだけ休んで1カ月後に復帰することでしょう。でも今は修煉者となり、師父が教えてくださった『真・善・忍』の教えに従い、他人のことを考え、会社に迷惑をかけないようにしなければ」と考えたのです。

　秀璟さんの仕事は電話で国内企業にアメリカの科学技術製品を販売することです。以前は体調が悪く、声も弱々しかったのですが、職場に復帰した後は、話す声に力が強く、まるで別人になったようです。

　上司や同僚は秀璟さんの変貌に気づき、何があったのか尋ねました。秀璟さんは自らの体験を一人ひとりに語り、法輪大法が病気治療と健康を増進する驚くほど効果があると多くの人に伝え、知ってもらいました。

　体力にも大きな変化が現れました。以前は自宅から職場に行く秀璟さんは、地下鉄駅まで歩く距離が身体に大きな負担となり、「とても疲れる」と感じていました。しかし、着実に修煉するにつれて体力は向上し、通勤距離はもはや問題ではなくなりました。

　業務部門の「月間MVP」

仕事中の秀璟さん

　性格面でも、秀璟さんは変わりました。修煉前は体調が優れず、性格も明るくなかったのです。物事をネガティブに捉えがちで、自ら進んで人と話すこともありませんでした。しかし、営業の仕事は絶えず人と関わる必要があるので、「当時、顧客とのやり取りは、仕事だから仕方なくやっていました」と話しました。

　修煉後、秀璟さんは「人との交流が私をとても幸せにしてくれました。自分の得たものを共有できるし、物事への取り組みも積極的になり、考え方もどんどん前向きになりました」と内面は大きく変化したことを語りました。

修煉後の秀璟さんは気分がよくて、より幸せになった

　このような変化により、秀璟さんは仕事においてよりスムーズに対応できるようになりました。「私は顧客に対してより関心を持つようになり、相手のニーズに立って適切な製品を紹介できるようになりました。業績を達成するために最も高価な製品を売るのではなくなりました」と語りました。

　それ以来、秀璟さんは会社の年間顧客満足度ランキングで毎年上位に入り、3年連続で1位を獲得しました。部署内ではほぼ毎月「月間MVP」に選ばれるようになりました。

　その後、上司は秀璟さんの業績と高い顧客満足度を評価し、昇給を提案しました。その時、秀璟さんは「修煉者は他人を思いやるべきだ。同僚にもっとお金が必要な人がいる」と考え、「ある同僚の家庭事情が厳しいのを知っています。私の昇給はしなくても問題ありません。その同僚のことを考えてください」と上司に伝えました。この言葉を聞いた上司は秀璟さんを見つめ、目頭が熱くなりました。その後、この上司は自ら「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」というメッセージを書き、秀璟さんに贈りました。

　予想外の健康診断の結果

　劇症肝炎で倒れてから15年目、秀璟さんが健康診断を受けたところ、台北市立聯合病院の検査結果でB型肝炎の表面抗原が陰性になりました。つまり、秀璟さんの肝炎は基本的に治癒していたのです！

　検査結果を見て、秀璟さんは「私はB型肝炎キャリアだとはっきり覚えていました。以前、医師から肝臓病は不可逆的で、良くなることはなく悪化するだけだと言われていました。この結果を見た時、医師に『この検査結果、間違っていませんか？』と尋ねました。医師は『間違いありません。陰性です』と断言しました」

　「その瞬間、私は深く震撼しました。師父の慈悲深さと法輪大法の素晴らしさを痛感したのです。医学的には私の肝臓病が治るはずがなく、陽性が陰性になることなどあり得ません。それなのに2017年の検査で、この結果が陰性になったのです！」と胸が熱くなって、語りました。

　秀璟さんの心の声

　外資系企業で10年間働いた後、秀璟さんは経済的に安定していたため、新たな挑戦としてキャリアチェンジを決意し、メディアとプロモーションの仕事に就きました。現在、秀璟さんは毎日非常に充実した幸せな生活を送っています。

　最後に、秀璟さんは心の底から「私は生死の境をさまよいましたが、法輪大法を修煉したおかげで絶体絶命の危機から生還できました。実際、法輪大法の修煉者は皆恩恵を受けており、皆が口伝えで修煉の福音を広めています。それに対し、中国共産党は法輪大法を誹謗中傷し、師父を誹謗し、さらには世界中の大半のメディアを買収して人々に法輪大法への憎悪を抱かせ、修煉の素晴らしさを理解させないようにしています」

　「最近、世界中で天災や人災が異常に多いのです。このような乱世においてこそ、真・善・忍を守り続けるべきです。天は善良な人を守ります。どうか法輪大法について理解を深めてほしいのです。きっと私と同じように大きな収穫を得られると信じています」と語りました。