文／日本の大法弟子　

　【明慧日本2025年11月1日】

　尊敬する師父、こんにちは！

　同修の皆様、こんにちは！　

　本日は、最近のメディア活動における修煉の心得を師父に報告し、同修の皆様と共有したいと思います。

　一、人心を捨て、恨みや憎しみを持たず協力する

　私が所属するプロジェクトチームの協調人はかなり強硬な性格で、これまで長年の間彼女と協力する中で、私は多くの心を捨てられたと思っていました。ところが、その後、リーダーから別のプロジェクトへの参加を申し渡され、さらに強硬な協調人と出会いました。

　突然、これまで培ってきた寛容さや忍耐力が通用しなくなりました。不満な人心はまるで一つ叩き潰しても次から次へと現れます。私は毎日、様々な人心と向き合い、我慢しながら協力し続けました。

　なぜこうなるのか？　師父は同修が私を助けるよう按配し、「内に向けて探す」の力が不足していると指摘してくださいました。それにより、以前「動じない心」を身につけたと思っていたのは、単なる常人の寛容さや気にしない心に過ぎず、その心の根源を掘り起こせていなかったことに気づかされました。

　そこで私は内に向けて探す力を強めました。悪い考えが浮かぶたびにそれを掴み、自問しました「なぜ心が動いたのか？　私が本当に手放せないものは何か？　私が得たいものは何か？そのものは本当に法に合致しているのか？　一つ一つの疑問を追い、絶えず内面を深く掘り下げていきました。

　次第に、人心の多くは「私心」と「情」に由来すると気づき、それらを抑制できるようになりました。さらに修煉する中、慈悲心が生まれ、協調人を見るといつも子供のように感じられ、心は善意で満たされ、ただひたすら彼女を助けたいと思うようになりました。

　しかし、それでもまだ十分ではありませんでした。ある日、協調人がまた耳障りな言葉を投げかけてきました。私は悩みました「師父、私はすでに慈悲の心を修めたのに、なぜこのような状況が起きるのでしょうか？　まだ何を修めなければならないのでしょうか？」。同修の1人が私に気づかせてくれました。他人に言われると、なぜ不愉快になるの？あなたはまだ『言われること』を悪いことだと思っているのですか？他人に言われるのが嫌だから、自分を守ろうとするのではないですか？

　私ははっと気づきました。どうやら私の「良し」と「悪し」の概念は、まだ常人の認識に留まっているのです。修煉者は法理に従わなければならないのです。

　師父は「実は、人類社会の理は宇宙の中で逆になっています。人間が難に遭い、苦しみを味わうのは業を返し、幸せな未来を得られるようにするためです。修煉者の場合、正の理にしたがって修煉すべきです。苦を嘗め難に遭うことは業力を取り除き、罪を除去し、人体を浄化し、思想境地と次元を高める絶好の機会であり、大変良いことです。これは正の法理です」（精進要旨三最後になればなるほど、精進すべき）

　その日から、私は毎日頭の中で繰り返しました。「業を消すことは良い事だ、苦難に耐えることは良い事だ」。数日後、突然ある記者が電話をかけてきて、いきなり私を罵り始めました。話を聞いてようやく分かったのですが、彼女は他の二人のアメリカの同修に腹を立てていたのが、時差で連絡がつかず、代わりに私を罵ってストレスを発散していたのです。最後に彼女は怒って電話を叩きつけましたが、私は自分の胸に手を当てて思いました。あれ？　なぜ私は怒っていないのだろう？　その瞬間、毎日頭の中で唱えていたあの二つの言葉が効果を発揮していたのだと気づきました！　いつの間にか、私の良し悪しに対する考え方が変わっていたのです！　怒るどころか、むしろ同修が私の心性を高める機会を与えてくれたことに感謝しました。

　この時から私は考え方を変えることが根本であると悟りました。

　例を挙げると、ある日記者が怒り狂って、協調人がどれほど不公平かと愚痴をこぼしてきました。以前の私なら、きっと一緒に文句を言っていたでしょう。しかし「善悪」「得失」の観念が変わった今、私は理解しました。「不公平」も「不当な扱い」も根本的に存在しないのです。実は全ては業の因果応報であり、自身にその業力がなければ、その困難やトラブルは起こらないです。さらに、宇宙の特性が全てを制約しています。もし本当に他人に傷つけられたなら、宇宙の特性が強制的にその者の徳を奪い、あなたに徳を与えるのです。

　実は全ては自身の業力によるもので、不公平など存在しないのです。しかし人は苦しみを避けたいがために、ひたすら外に責任を転嫁し、天や人を怨み、宇宙の特性さえ不公平だと疑います。これこそまさに「悪者」なのです。

　観念を絶えず転換することで、私は自己防衛心、名声を求める心、苦労やトラブルを恐れる心を一層ずつ取り除いていきました。「怨みも嫉みもない」とは、実は精神的な境地を求めるものではなく、物質が取り除かれ、思考構造が変われば、嫉妬心や怨恨心は自然と生じなくなるのだと実感しました。

　今では心の中にわだかまりなく協調人と協力し、どんなトラブルや困難も全て自分の業力だと受け止めています。ただひたすら業を返し、それ以外の何ものも求めず、何も望まないのです。

　二、寛容を学び、他者のために

　「協力」という役割に加え、メディアの仕事は私に「審査」という役割も与えました。審査の過程では、記者の不足がよく見えてきます。例えば、原稿は素早く書けるが細部の誤りが多い記者もいます。また、自分がやりたい仕事だけをして、面倒な部分は次の工程に押し付ける記者もいます。

　当初は、なぜ相手がもっと早く心性を高めないのかと不満を抱いていました。しかし次第に、同修は私の鏡であり、師父がこれらを見せてくださるのは、私自身が修めるべきことを示しているのだと理解するようになりました。

　そこで私は、より細心の注意を払い、よりプロになるよう自らを求め、その過程で自分のイライラする心、雑さ、焦りを絶えず取り除いていきました。大々的に、苦労してどれだけ大法を実証する仕事を成し遂げたかを言い訳にして、修めるべき人心を隠蔽してはならないと悟りました。それらは悪念を育む可能性があるからです。

　例を挙げましょう。ある日、原稿をチェックしていると、ある報道記事は見れば見るほど問題が多く、しかも原稿と動画が多くの箇所で一致していませんでした。このような原稿をウェブサイトに送ると、サイトの編集者は改めて聞き取り直し、整理しなければならず、非常に手間がかかります。私は「不真面目な記者だ。なぜ最も基本的な仕事を他人に押し付けるのか」と思い、修正提案の口調も次第に厳しくなっていきました。保存ボタンを押そうとしたまさにその瞬間、記者から電話がかかってきました。彼女の声には疲れがにじみ出ていて、「すみません、原稿を更新する時間がなくて。今すぐ更新します」と言いました。私は一瞬で彼女は不真面目なのではなく、ただ忙しすぎたのだと理解しました。

　ふと数日前のことを思い出しました。私は精一杯仕事をこなしたのに、一つのミスで協調人から厳しく叱責され、当時はとても悔しい思いをしました。ところが今日は立場が逆転し、私が他人を評価する立場になった途端、協調人と同じ行動を取ってしまったのです。先程まで「協調人は間違っている」と思っていたのに、自分も同じことをしているとは？

　そこで私は内に向けて探し、自分の思考がどのように形成されたのかを一つ一つチェックしました。

　気づいたのは、記者がミスをした時、あるいは単に私の考えと合致しない時、まず不満や愚痴が湧き、次に相手を見下し批判や嘲笑をぶつけました。さらに相手が反論すれば「間違っているのに言い訳する」と腹を立て、議論を始めてしまうということでした。つまり、自分の考えが揺さぶられた後、次々と湧き上がるものは全て悪念や魔性なのです。

　この誤った思考構造全体を発見した時、私はショックを受けました。自ら真剣に質管理していると思っていた心が、これほど多くの悪念を育み、それらの悪念が脳内で絶えず思想業力を生み出していたのです。同時に、同修に対して怒りや激昂を示すことで、彼に徳を与え、彼が転化した業力を受け取っていました。これは修煉と正反対ではないでしょうか？　思考を分解し、一つ一つ内省しなければ、思考構造そのものが間違っていることすら気づけません。何千年もの人間の骨の髄に染みついた理屈が当たり前になり、自分は正しいと思い込み、報道の責任を果たしていると思い込んでいたのです。

　では修煉者として、私の思考構造はどうあるべきでしょうか？　師父は『二〇〇二年ボストン法会での説法』で天上の王の心境をこう示されました「それは一種の洪大な寛容であり、生命に対する慈悲であり、すべてに対して善意をもって理解するという状態なのです。人間の言葉で表現すると、相手のことを理解することができるということです」

　常人は自分の観念に固執し、常に優位に立とうとするため、他人を善意で理解することは到底できません。以前の私もできませんでしたが、今はできるようになりました。古い、悪念を生む思考構造を捨て去り、何事にあっても観念に固執せず、心を静めて他人を善意で理解し、助けるようにしています。

　三、しっかりと法を学び、人を救うことを考える

　これほど長く修煉を続けてきて、大道は至って簡素で容易であることを実感しています。現在の限られた次元で悟ったことを要約すると、「大法に同化し、多くの人を救う」ということです。そして、法をしっかりと学ぶことが最も根本的なことです。

　今年の神韻公演シーズンが始まる前、私は一時期毎日轉法輪を三講学びました。『轉法輪』を開くだけで、全身を駆け巡る強力なエネルギーが感じられました。その後、三講は量が多いものの、時間に追われて目を通すだけになりがちだと気づき、再び最初から法を暗誦し始めました。恥ずかしい話ですが、これまで何度か暗誦を試みても続けられませんでした。今回はある同修と毎日進捗を報告し合う約束をしました。彼女は早く暗記する一方、私は遅かったのですが、諦めずに一節ずつ粘り強く続けました。

　暗記を始めて数日後、ある晩、座禅する中、胸の中央から何かが上昇し続け、額まで達して天目の通路から押し出されるのをはっきりと感じました。何も感じないで修煉していましたが、これほど鮮明な体感は初めてで、その時まさに師父が「しっかり法を学びなさい」と励ましてくださっていると感じました。

　ある日『論語』を学んでいた時、最初の句「大法は創世主の智慧です」が目に飛び込んできて、全身が震えました。この句は数えきれないほど学び、暗唱してきました。しかしその瞬間、大法が何であるかが突然理解できました。それは創世主が自らの智慧を私たちに伝えたものなのです。これは広大な宇宙を創造した至高無上の智慧であり、洪大で、含まれないものはなく、漏れるものはありません。自分はあまりにも愚かだと感じました。どうして法をしっかりと学べないのか？　どんな問題も創造主の知恵の中にないものがあるだろうか？　どんな問題も法を学んで解けないものがあるだろうか？

　修煉を重ねるほどにシンプルに感じられますが、決して楽になるわけではありません。

　公演シーズンの取材業務が倍増し、ある同修は疲れ切って「なぜこんなに辛いのか？　大法を修めると福があるはずなのに、どうしてこんな面倒なことが起こるのか？」と愚痴をこぼしました。また、消業症状が強まると、心が不安になり、「自分に何か問題があるのか？　なぜまた体が辛くなったのか？」と疑う同修もいました。

　学法を通じて私ははっと悟りました。修煉は決して「修めるほど楽になる」「修めるほどトラブルが減る」ものではありません。むしろ苦を恐れず、大きな苦を味わいながらも心が動じないことが求められます。ある日、法を学んでいると、突然、私を揺るがそうとする考えが滑稽に思えました。それらは非常に低俗で、もはや私を動かせないのです。

　同時に、大法修煉では私心を捨て、真心から人を救おうと考える必要があることも理解しました。

　ある日、神韻作品で王宝釗さんを演じた女優のインタビューを見ました。ある動作をする際、演出家が「目に涙がない」とやり直しを求めたといいます。演出家は自分自身が感動していないのに、どうして観客を感動させられるのかと言いました。その後、彼女はヘッドホンを付けて音楽を繰り返し聴きながら、隅の方で一人で涙を流しながら練習していました。

　神韻の芸術家たちの「真」への追求に深く心を打たれました。確かに、真心のこもった感情だけが人を感動させます。そして修煉者として、感情を軽く見なし手放すことが求められます。そのうえ神韻の芸術家たちは観客を救うために、自らの感情を幾度となく豊かで強烈なレベルまで高めなければならないのです。もし少しでも自分を守り、自分を実証する心が混じり、真心が純粋でなければ、これほど多くの観客を感動させることはできません。

　この「真」を報道の仕事に当てはめて、私は常に自省しています。報道する出来事は真実か、データは正確か、引用する見解は正しいか、そして何より、私の心は無私か、ニュースを作るのは自分の意見や好みを表現するためではなく、観客に真実に触れる機会を、心をこめて提供するためなのです。自分を実証したり、天の功績を貪ろうとする妄念は絶対にあってはならないのです。

　偉大なる師父、偉大なる法は宇宙において前例のない偉業を成し遂げています。この小さな塵のような私が、この時代に巡り合い、師父に選ばれる幸運を得たのです。しっかり修煉しなければ、どうして師恩に報いることができましょうか。

　今年の神韻公演シーズン、私は無数の報道を読み、観客の神韻への賛美と理解に何度も感動し、彼らが救われたことを喜びました。そこから私は悟りました。ニュースを通じていかに多くの人を救えるか？　神韻のように、厳しく自己を律し、苦に耐え精進し、惜しみなく協力し、真心と誠意をもって、常に観客に与える感動を第一に置くことで、より多くの人を救えるのだと悟りました。

　以上は個人の修煉における所感です。不適切な点がありましたら、同修の皆様の慈悲なるご指摘をお願い申し上げます。

　（2025年日本法輪大法修煉体験交流会の発表原稿）