文／中国の大法弟子　

　【明慧日本2025年11月12日】昨年9月のある日、私は学法拠点で法を学んでいた時、86歳の年配の同修のことを知りました。彼女は1999年に中共が大法を迫害し始めてから、4回も北京へ行って法を実証し、江沢民を告訴する活動にも参加しました。そのため邪党に迫害され、投獄されたこともあります。帰ってきてからも何度も嫌がらせを受けました。彼女の娘は他の地域で生活しており、昨年、自分の住んでいた家を売って、よく娘の家で暮らしています。また、同修たちも彼女と一緒にここで学法し、交流し、共に向上しながら、師に手伝って人を救うことを行っています。

　老年同修の娘の家では、いくつかの物を運び出す必要がありました。また、娘の家で学法していた同修たちが置いていた、衆生を救うための法器もあり、それを引き取りに来る同修が必要でした。ちょうどその時はとても暑い時期で、普段一緒に学法している同修たちは皆用事があって不在でした。そのため、この老年同修はとても焦り、心を落ち着けることができませんでした。そのことを知った私は、もう1人の同修と相談し、一緒に行って老年同修を手伝いたいと話しました。同修は老年同修の状況を聞いて少し迷いました。というのも、彼女自身も気持ちがとても沈んでおり、夫が亡くなってからまだ半年あまりしか経っておらず、悲しみから抜け出せていなかったのです。しかし、老年同修の現在の修煉の状態を心配した彼女は、老年同修を助けて一緒に問題を解決することを選びました。そして彼女は、翌日私と一緒に行くことを承諾してくれました。

　翌朝、坐禅をしているときに、私はとても美しい光景を見ました。一輪の真っ白な蓮の花が咲き始め、層を重ねながら次々と開いていくのです。その光景は荘厳で、神聖で、なんとも言えないほど美しく、私は心から嬉しくなりました。集中してその光景を見つめ、ほぼ1分間見続けていました。

　朝食を済ませた後、私たちは老年同修と一緒に彼女の娘の家へ向かいました。到着してから、一緒に法を学び、正念を発し、それから運び出す必要のある法器を片づけ始めました。行き帰りの道中でも、ずっと正念を発していました。帰り道、乗っていたバスが途中で故障し、かなり危険な状況になりましたが、運転手がすぐに停車して私たちに降りるように言いました。車内には乗客もほとんどおらず、幸いにも大事には至りませんでした。ちょうどその時、1台のタクシーが通りかかり、私たちはそのタクシーに乗って無事に家へ帰ることができました。

　道中、老年同修は私たちにこう話しました。「娘が家を売ってしまって、この荷物を運び出さなければならないのに、手伝ってくれる人が見つからず、とても焦っていました。最近は体の調子もよくなく、腰が痛くて、空っぽの買い物カートを引くだけでも疲れてしまいます。今日はあなたたちが来て手伝ってくれて、問題も解決して、本当に安心しました」。帰りの車の中で、老年同修はなんとそのまま眠ってしまいました。

　私たちは老年同修の家に行き、娘さんの家から運び込まれた荷物を見ました。家の中はすっかり散らかっていて、その様子はまるで修煉にも影響を及ぼすほどでした。娘さんは遠方に住んでいるため、老年同修は普段ひとりで生活しています。ここ数日、私の周りの何人かの同修も自発的に彼女を助けに行っていました。私たちは老年同修の家で、楽しく部屋の片づけや整理をし、カーテンを洗い、食事を作ったりしました。また、時間を決めて一緒に学法し、煉功も行いました。ある同修が手伝いに来たとき、自分で昼食用の食べ物を持参しており、人に迷惑をかけないようにしていました。これこそ本当に他人を思いやる行動だと感じました。彼女のその言動に私は深く感銘を受け、心の中で思いました。「あなたは本当に素晴らしいです」

　私が老年同修の小さな部屋に荷物を置きに行ったとき、その部屋にある机に師父の法像が置かれているのを見ました。荷物を片付けた後、私は師父の法像の前で合掌しました。すると、師父の法像のそばに小さなものが置かれているのに気づきました。何なのか分からなかったので、同修を呼びました。同修が教えてくれたのは、それが兵馬俑の銅像であるということ、そして、師父の法像のそばには置いてはいけないと言いました。別の同修は法の観点から理解し、これは師父に対しても法に対しても不敬な行為だと言いました。しかしその日は、皆その銅像を片付けませんでした。翌日、突然「あの兵馬俑が師父の法像のそばに置かれているのに、なぜ片付けなかったのか」とある声が聞こえました。私は、この件の重大さを理解し、心の中で師父に向かって「申し訳ありません、師父。弟子が法をきちんと学ばなかったせいです」と言いました。その日のうちに、私たちは老年同修の部屋の整理を手伝った際、兵馬俑の銅像を師父の法像のそばから片付けました。

　老年同修の大法書籍や各地での説法の書籍が、他の一般の書籍と一緒に置かれていたため、私たちはすべてを分類しました。そして大法書籍や各地での説法の書籍は、師父の法像を置く机下の引き出しに、きちんと整えて別に置きました。法像の前には他のものを乱雑に置いてはいけません。また、大法書籍も一般の書籍と混ぜてはいけません。大法弟子は師父と法を敬い、自分自身から正すことが大切です。修煉は非常に厳粛であるためです。

　私たちは、この老年同修を助けるために、部屋の整理や掃除、食事作りに加え、毎週1日を彼女の家で過ごすことを約束し、一緒に学法し、煉功することを半年以上続けてきました。そのおかげで、老年同修も精進し、体調も良くなりました。ある日、私は老年同修が下の階から比較的重い物を自分で運んでいるのを見て、とても嬉しく思いました。かつて老年同修のそばで一緒に修煉していた学習者は、迫害の後に修煉をやめてしまいましたが、そんな彼女もここで再び学法と煉功に戻り、新たに修煉の道を歩み始めたのです。

　ある時、私は老年同修と交流してこう話しました。「私たちが一緒に学法し、共に向上できるのは、師父の慈悲のおかげです。師父は絶えず私たちを導き、励ましてくださり、常に見守ってくださっています。師父は学習者の誰1人も見捨てたくないのです。あなたも含めています」。老年同修はこの話を聞いて、感激のあまり涙を流しました。老年同修は師父のご配慮に感謝し、同修たちにも感謝しました。私も心の中で師父に向かって言いました。「師父、大法を広め、私たちを済度してくださり、ありがとうございます！　私たちに互いに助け合うことを教えてくださり、ありがとうございます！」

　この文章を書き始める数日前、私はある同修からこう聞きました。今月17日に、故郷で70歳を超える老年同修が亡くなり、19日にも別の70歳を超える老年同修が亡くなったのです。その話を聞き、心がとても痛みました。法を正す末期、衆生を救うことが最も重要なこの時期こそ、私たちが師父に手伝い、人を救う時です。自分自身をしっかり修め、大法を守り、身近な一人ひとりの同修、特に老年の同修に積極的に関心を持ち、助けることに心をかけることが必要です。困難に直面した際、同修たちと共に法に基づいて向上し、共に精進し、法を学び、真に着実に修めることで、円融で壊れない全体を形成し、その力を十分に発揮するのです。そして師父の教えに従い、多くの人を救うのです。