文／ニュージーランドの大法弟子

　【明慧日本2025年11月13日】

　尊敬する師父、こんにちは！

　同修の皆さん、こんにちは！

　中国にいたころ、私は人々に法輪大法の素晴らしさと迫害の実態を伝えていました。しかし、何年も受け入れようとしない親戚がいて、とても悩んでいました。ある日の親族の集まりで、その親戚が自分から話しかけてきました。日本を旅行した際、観光地で法輪功学習者の展示パネルを見て、世界中のさまざまな民族の人々が法輪功を学んでいることを知ったというのです。

　さらに、中国共産党（以下、中共）が天安門の焼身自殺事件をでっち上げ、「真・善・忍」を信仰する修煉者を迫害したことを知り、大きな衝撃を受けたと話してくれました。その日、私は自然に中共の各組織から脱退する意義を伝えると、彼女は「三退」を決意しました。彼女の心の変化に驚くと同時に、師父の慈悲と大法の救いの力を深く感じました。そのとき、「もし海外に行けたら、私も観光地で真相を伝えよう」という思いが心に芽生えました。

　その願いが通じたのか、間もなくして私は夫とともにニュージーランドへ渡ることになりました。住む場所も定まらず、生計を立てるためにいくつもの都市を転々としましたが、真相を伝える活動だけは決してやめませんでした。中共の迫害に苦しんでいた私たちを受け入れてくれたニュージーランドに感謝し、この国の人々に大法の素晴らしさを伝え、大法の恩恵と救いを知ってもらいたいと願いました。

　来たばかりのころは、主に観光地で真相を伝えていました。ニュージーランドは美しい観光国で、世界各地から多くの旅行者が訪れ、中国からの観光客も少なくありません。私たちは観光客が集まる場所や地元の人々が憩うスポットを選んで活動しました。展示パネルは色彩が鮮やかで文字も読みやすく、遠くからでも内容がよく分かりました。当時、観光地は人々であふれ、真相を知って救われた人々の喜びが表情にあふれていました。特に、中国からの観光客が三退を決意し、「法輪大法は素晴らしい」「真・善・忍は素晴らしい」と書かれたお守りのカードを受け取って感謝の言葉を述べる姿は、今でも忘れられません。

　やがて中共ウイルス（コロナ）の流行が世界を襲い、ニュージーランドも例外ではなく、観光業はかつてない打撃を受けました。そこで私たちは、真相を伝える場所を人通りの多い市中心部の広場へ移しました。そこには商業施設や市役所、飲食店、娯楽施設などが集まり、地元の人々や観光客が行き交っています。毎日、多くの人々が私たちの真相スポットを通り過ぎ、少しずつ理解と共感が広がっていきました。展示パネルを見て自ら署名し、迫害に反対する意思を示す人もいれば、SNSを通じて私たちを知ったという人もいました。近くの中華系レストランや商店の人々とも親しくなり、通りかかるたびに新しい資料を持ち帰ってくれるようになりました。

　ある日、背が高く学者に見えた中年の西洋人男性が通りかかりました。私は笑顔で資料を差し出しましたが、彼は丁寧に手を振って断りました。しかし、数歩進んだところで引き返してきて、やや傲慢な口調で「君は知っているか？　ネット上では、生体臓器摘出の真実性には議論があるんだ。君はどこから来た？」と言いました。私は「中国から来ました」と答えると、彼は「なぜここにいる？　なぜ自分の国に戻らない？」と詰問しました。私は「私は法輪大法を修めているために中共から迫害を受けました。ここにいるのは、より多くの人々に中共の残虐行為を知ってもらい、中国で二十年以上続いている法輪功への迫害を止めるよう訴えるためです」と静かに答えました。

　彼は怒ったように「嘘をつくな！　もし中共が君たちを迫害しているなら、どうして君は国外に出てここにいられるんだ？」と言いました。私は顔を上げ、まっすぐ彼を見つめてはっきり言いました。「まさに、西側諸国や海外の正義ある人々、そして法輪功修煉者が長年にわたり中共の迫害を告発し、非難し続けてきたからこそ、中共は多少なりとも抑制されているのです。私は中国で何度も非人道的な拷問を受けました。これが私の体験です。どうか読んでください」。そう言って自分の体験をまとめた資料を手渡しました。

　彼は真剣に読み終えると、「信じられない」という表情で私を見つめました。私は左の鼻孔を指し示し、穏やかに言いました。「これが中共による鼻からの強制給餌拷問で残った傷です」。彼は空洞になった鼻の跡を見つめ、しばらく考え込むような様子でした。やがてその目の鋭さが和らぎ、静かにうなずくと、私の手からチラシを受け取り、ゆっくりと立ち去りました。その瞬間、彼の心に強い衝撃と揺らぎが生まれたのを感じました。真相が、確かに彼の心の奥深くに届いたのです。

　広場にはよくキリスト教徒の人々が集まり、五、六人で行動していました。私は積極的に声をかけるようにしており、彼らの多くはチラシを受け取り、その場で迫害反対の署名をしてくれました。あるとき、若い夫婦が通りかかりました。妻は中国人で、夫は地元の人でした。夫は少し中国語が話せ、多くの通行人が署名しているのを見て興味を持ち、話しかけてきました。二人は以前、ネットで法輪功のことを見たことがあると言いましたが、詳しくは知らないとのことでした。私は、自分が修煉を始めた経緯や、身体の変化、心の成長について話しました。そして、私や同修たちが修煉によって体験したさまざまな奇跡、中国で受けた迫害、何度も不法に拘禁され非人道的な拷問を受けても、決して師父を裏切らなかったことを伝えました。それは法輪大法の修煉者にとって、ごく当たり前のことなのです。

　男性は話に引き込まれ、妻が通訳をしながら、二人とも私が渡した資料をすべて受け取ってくれました。私が刑務所で受けた迫害について話すと、二人はその場で私のために祈ろうとしてくれました。私は心から感謝し、「私は今、邪悪を取り除く力を持っています。師父から授かった発正念の法力で自分を守ることができます」と伝えました。二人は大法の不思議さと師父の偉大さに感嘆し、修煉者たちの揺るぎない信念に深く敬意を示しました。私たちは1時間ほど話し、その間、妻は何度も親指を立て、強く共感を示してくれました。

　またある日、一人のキリスト教徒が「END CCP（中共を終わらせよう）」と書かれたパネル資料の前に来て、すぐに署名し、「中共が一日も早くこの地球上から消えるように」と言ってくれました。

　別の日、私たちが真相スポットに着くと、広場の中央に二人の西洋人男性が立っていました。彼らは厳かな表情で、言葉を交わすこともなく静かに佇んでいました。私たちが展示パネルや資料を並べ終えると、二人はまっすぐこちらへ歩み寄り、署名したいと言いました。そのうちの一人が「私たちはキリスト教徒です。友人からあなたたちの活動のことを聞き、今日は会いに来ました」と話しました。署名を終えた二人は、まるで人生の大きな使命を果たしたかのような表情でした。

　晴れた日には、広場には絶えず人が集まります。ある日、私はいつものように署名を集め、夫は噴水のそばのベンチで座禅をしていました。そこへ30歳前後の西洋人男性が通りかかったので、私はいつも通り資料を差し出しました。ところが彼は突然「どけ！」と怒鳴り、左手に酒の瓶を持ち、右手で拳を振り上げて殴りかかろうとしたのです。その瞬間、一組の西洋人男女が通りかかり、男性がその人を私から突き離し、女性が両腕を広げて私をかばってくれました。すぐに商業施設から二人の警備員が駆けつけ、そのうちの一人が男に「すぐ立ち去れ」と命じました。しかし男は従わず、「ここはニュージーランドだ！　チャイニーズは中国に帰れ！」と叫び続けました。

　騒ぎを聞きつけた人々が足を止めて見守っていました。ほどなくして警備主任も到着し、通報したため男はようやく立ち去りました。その間、女性は私を心配して何度も声をかけてくれました。私は笑顔で「ご心配ありがとうございます」と言い、真相を伝えると、二人は感謝の言葉を残して去っていきました。それ以来、真相スポットに行くと、ときどき警察官が見回りに来て、「何か妨害はありませんか」と気遣ってくれ、問題がないことを確認してから立ち去るようになりました。

　この出来事のあと、私は偶然ではないと感じました。すぐに思い当たったのは、その日スポットへ向かう途中で夫と口論になっていたことです。私は夫が道を覚えておらず、ガソリンも時間も無駄にしたと責め、彼は「うるさい」と言い返し、互いに譲りませんでした。内に向かって省みると、修煉者としてまず自分を正すことが何より大切だと深く理解しました。修煉者の基準に達していなければ、さまざまな人心に振り回され、それによって妨害を招くことになると痛感しました。

　ここでは、中国人留学生が妨害に来ることもありました。ある日、一人の中国人留学生が真相のパネル資料や「三退」の案内を見るなり、罵声を浴びせ、乱暴な言葉を次々と吐き出しました。私はその若者を見て、自由な国に来てもなお中共の洗脳に囚われていることを、とても悲しく思いました。「今日、彼に真相を伝えなければ、彼は救われず、淘汰されてしまうかもしれない」――そう感じた瞬間、慈悲の心が湧き上がり、「どうすれば彼を救えるだろう」と考えました。彼は自分だけでなく、周囲の人々の救いの機会まで妨げていたのです。私はその様子をスマートフォンで撮影しましたが、彼は気づかずに罵り続けていました。

　私は落ち着いた声で「あなたは留学生でしょう？　あなたの行為はニュージーランドでは違法です。私は今、あなたの妨害の一部始終を撮影しました。この動画を警察に渡せば、あなたの将来は台無しになりますよ。でも私はそうしません。あなたが中共の嘘にだまされ、冷静さを失っていることを分かっているからです。ここは民主国家であり、中共のような独裁政権ではありません。この『共産党についての九つの論評』という本を読んでください。中共の本質を正確かつ詳しく説明しています。あなたの勉強や生活にもきっと役立ちます。ご両親も苦労してあなたを留学させたのです。どうか心配をかけないでください」と言いました。彼は顔を真っ青にし、自分のしたことの重大さに気づくと、その本とほかの資料を受け取り、急いでその場を離れました。

　しばらくして再び彼に会ったとき、彼は照れくさそうに笑いました。私は「前回はどうしてあんなに怒っていたの？」と尋ねると、彼は「家族のほとんどが中共の党員なんです。だから『中共を滅ぼす』という言葉を見て、家族全員を否定された気がして……」と答えました。私は「それなら、今度帰国したら家族に真相を伝えて、三退するよう勧めれば安全になるわ」と言いました。彼は「資料を読んで、ようやく分かりました」と答えました。

　彼の変化を見て、私は心から嬉しく思いました。学法を重視していたことで、大法によって培った善の力で彼の背後の邪悪を解体し、真相を理解できるよう導くことができました。同時に、私自身の心性もさらに高めることができました。

　最近、私たちの地域の協調人である同修が、地元の議員に真相を伝える活動を行った際、その議員が「すでにあなたたちの仲間から署名を集めてもらい、資料も受け取りました」と話してくれたそうです。「やはり同修たちが続けてきた真相伝えの努力は無駄ではなかった。すべてが役に立っていますね」と感心していました。

　長年にわたり、私たちは人々に真相を伝える活動を続け、さまざまな人と出会ってきました。そのたびに深く感じるのは、真相スポットに立つたびに正と邪の戦いに参加しているということです。どんな環境でも動じず、感情に流されないよう心を保っています。

　自分の修煉の道のりを振り返ると、その一歩一歩が師父の慈悲深い守護と加持、そして同修たちの励ましによって支えられてきたことを痛感します。師父は、取るに足りない私に非凡な勇気と智慧を授けてくださいました。この偉大な時代に師父とともに衆生を救えることは、師父から授かった神聖な使命です。私たちはただ天意に従って行動しているにすぎません。実際に衆生を救っているのは師父なのです。

　人々が真相を知って救われ、その顔に清らかな光が浮かぶのを見るたびに、師父と大法への深い敬意と感謝が心に湧き上がります。これからもさらに学法を重ね、正念を強め、自らをしっかり修め、より多くの衆生を救わなければなりません。

　以上が私の体験です。至らぬ点があれば、ご指摘をお願いいたします。

　師父、ありがとうございます！

　同修の皆さん、ありがとうございます！

　（2025年ニュージーランド法輪大法修煉体験交流会の発表原稿）