　【明慧日本2025年11月16日】（四川省＝明慧記者）四川省成都市天府新区華陽鎮の法輪功学習者(以下、学習者）の程懷根さんは、2006年に法輪功の修煉を始め、絶望の淵から生命を取り戻した。2015年5月13日、住宅団地で「世界は真・善・忍を必要としている」と書かれた横断幕を掲げたことで連行され、不当に懲役4年の実刑を言い渡された。その後、楽山市嘉州刑務所へ移送され、警官・邵凌の厳重管理下で3カ月以上の迫害を受け、2017年5月29日に死亡した。享年54歳であった。

　程さんは、2016年6月頃に嘉州刑務所第9監区に送られ、同年7月に成都警察病院へ送られたが、11月に再び9監区に戻された時点でも身体は回復していなかった。

　当時、第9監区は、受刑者の許鈞がリーダーとして警官に代わり受刑者を管理していた。許鈞は何度も程さんに「転向」を求めたが、程さんは断固として拒否したため、昼夜を問わず立たされ、二人の監視役によって常に見張られた。その後、9監区教導員の邵凌も数回にわたり「転向」を迫ったが、程さんはこれを拒否した。

　2017年4月頃、刑務所では「厳しく管理チーム」が設立された。ここでは4人の受刑者が交代で号令をかけ、チーム内の人たちを昼夜問わず整列歩行また走らせ、酷暑の中でも昼休みはなく、体力を消耗させ続けた。食事時間は1日3回、毎回20秒しか与えられず、これを「秒食事」と呼んだ。早食いの者でも二口、通常は一口飲み込むのがやっとであった。夜間、一般受刑者はおやつを許されたが、学習者は厳重監視下に置かれ、食事も制限された。極度の飢餓と過酷な肉体的労働を経験しなければ、この苦痛と屈辱を理解することは難しい。2015年には、この過酷な環境に耐えられず、若い受刑者が広場の壁に衝突して死亡したという。

　法輪功を放棄しない程さんは、1カ月厳しく管理された後にはすでに激しくやせ細っていた。リーダーの許鈞は比較的理性的で、刑務所の食事が10日に一度改善される日には、「厳しく管理チーム」の人たちを食卓に呼んで満腹にさせた。

　しかし邵凌は、1カ月経っても程さんらが転向しないことに不満を抱き、許鈞を夜勤に回し、受刑者の張衡をリーダーに任命した。邵凌は3〜4日に一度張衡を呼び出して40〜50分間も「転向の経験」や「手段」を教え込んだ。

　張衡がリーダーになってからはより苛烈になり、新たに9監区へ送られた学習者を、他の受刑者と共に殴打・脅迫・立たせ続け・トイレを禁じるなどの手段で転向させた。彼は程さんを自分の監室に移し、4人の監視役を交代させた。また、許鈞が行っていた「10日に一度の満腹食」も廃止された。

　刑務所関係者の間では、「厳しく管理チーム」が学習者を転向するためのチームであることは周知の事実であった。一般の受刑者は数日から2週間でチームから外されるが、学習者は転向しない限り解放されない。

　厳しく管理による体罰が2カ月続いた頃、程さんはすでに骨と皮ばかりの姿となっていた。体罰開始から3カ月近く経ったある日、邵凌と若い警官・林が高圧スタンガンを手にし、張衡に命じて4人のたくましい受刑者を選ばせ、監視カメラのない階段下で程さんに対して「三書」への署名を強要した。程さんが拒否すると、4人の受刑者が程さんを押さえつけ、強制的に署名させた。程さんは署名を認めず、その後さらに10日以上の体罰を受けた。

　約10日後、程さんは「生産監区」に移され、わずか4日後に死亡した。邵凌は、1日わずか50グラムほどの食事で90日以上の体罰を受けた程さんの臓器がすでに損傷していることを熟知していた。薬を与え、急いで生産監区に移送したのは、責任追及を避けるためであった。

　楽山市嘉州刑務所は、四川省で男性学習者を集中的に迫害する悪名高い拠点であり、極めて残虐な場所である。明慧ネットの不完全な統計によると、ここで迫害により死亡した学習者は少なくとも26人に上り、さらに家族の一人も迫害で亡くなった。中には刑務所内で死亡した学習者、または釈放後まもなく死亡した学習者も含まれている。