　【明慧日本2025年11月17日】長春市九台区の法輪功学習者（以下、学習者）の史文卓さんは不当に懲役6年の判決を受け、2024年5月14日に公主嶺刑務所に送られ、引き続き不当に拘禁され、強制的な「転向」を強いられている。

　6月14日、家族が面会に行った際、史さんの顔はむくんで黒ずみ、目は垂れ下がり、両手で鉄格子を握りしめ、言葉も弱々しく聞こえたという。

　家族は毎月面会に行っていたが、9月からは自由に面会できなくなり、刑務所の監区から家族に電話で予約連絡があった場合にのみ面会できることになった。連絡がない場合は、行っても拒否された。

　多くの場合、家族には電話が来ず、そのため、家族は刑務所管理局、刑務所の信訪弁公室（苦情受付窓口）、面会室に電話をかけて初めて面会できる状況だ。

　今年5月16日の面会日、家族は刑務所からの電話を受け取れなかったため、家族は面会の予約を取るために刑務所の管理局に電話をかけた。管理局は、家族がさらに上層部に訴えることを恐れ、それが彼らの昇進に影響することを懸念し、史さん本人から家族に電話をかけさせた。

　午後、家族は史さん本人からの電話を受けた。実際、刑務所は警察が学習者に対して行っているすべての残虐非道な行為をはっきりと知っているが、家族が上層部に訴えなければ、何もしようとしない。

　内部の情報によると、家族が刑務所管理局などの関連部門に電話をかけると、刑務所幹部に影響が出て、管理局に電話をかけると、監区の幹部に影響が出るという。

　6月27日、家族は通常通り面会したものの、7月から9月までの3か月間、史さんの面会は停止された。その原因は、政法委員会が7月に監区へ検査に来るためだという。検査官が誰かに状況を尋ねるかもしれないため、監区の幹部たちは、尋ねられた者が自分たちの行ってきたすべての違法行為を話すのを恐れ、そこで「問題を起こしそう」だと見なした人々と面談を行い、口を滑らせないよう、彼らの指示通りに話すようにと強要している。

　当時、史さんも面談の対象となった。実際、史さんが選ばれたのは、家族が刑務所に電話をかけたからである。史さんが彼らの要求を拒否すると、監区の趙旭副隊長は「言う通りにしないなら、お前を抑圧する」と威嚇した。史さんは「抑圧するなら訴える」と応じた。このため、警察は「幹部に反抗した」という理由で、史さんの7月から9月までの3カ月間の親族との面会を停止し、さらに毎日昼と夜、他の者が休憩している時間に、史さんに強制的に板の上に長時間座ることをを強要した。

　監区は毎月、学習者に思想報告書を強制的に書かせ、その中には必ず「罵倒の言葉」を書くよう強要する。そうしなければ合格できず、板の上に長時間座る罰を受ける。

　刑務所に不当に拘留されている人々の家族は、面会を拒否された場合、刑務所とその上級当局に連絡して面会を要求するよう勧告されている。

　史さんが3度目に司法迫害を受けた経緯の概略

　史さんは1999年3月から法輪大法の修煉を始めた。中国共産党が1999年7月に法輪功への狂気の迫害を開始して以来、彼は真・善・忍の信仰を堅持したため、度々中国共産党による連行と勾留を受けてきた。

　2000年に不当に労働教養1年、2002年に不当に懲役9年、2012年に不当に懲役4年の判決を受けた。吉林省の刑務所では、「伸展ベッド」による拷問、電気棒による電撃、殴打、転向させるための監禁など、数々の非人道的な拷問に遭った。今回、彼は再び不当に懲役6年の判決を受けている。

　2023年3月16日午後、史さんは自宅で九台区土門嶺派出所の警官2人に連行された。警官は、団地の管理事務所の監視カメラの映像で、史さんがごみを出しに外へ出たのを確認したと称した。

　警官は史さんを長春興隆山留置所へ連行したが、健康診断で基準に達していないため、留置場には入所しなかった。そこで警官は医師を探して健康診断の結果を偽造させ、史さんを留置場へ収容した。

　その後、長春市九台区公安分局、検察庁、および寛城区検察庁は、史さんを陥れる案件を寛城区裁判所に提出した。史さんは、留置場に不当に勾留されている間、警官による拷問を伴う尋問を受け、鉄椅子への拘束、強制的な飲酒、縄をかける拷問などの虐待に遭った。

　2023年8月11日、寛城区裁判所は家族に通知せず、秘密裏に開廷して史さんを不当に審理し、その後になって家族に「すでに裁判が終わった」と通知した。

　およそ2023年12月頃、寛城区裁判所は再び家族に通知せず、秘密裏に開廷して史さんを不当に審理した。公判中、史さんはいかなる署名も拒否した。

　裁判官は史さんに対し、「罪を認めれば懲役2年、罪を認めず署名しなければ3年以上だ」と告げた。史さんは「私は罪も罰も認めない」と答えた。

　2023年12月19日、寛城区裁判所は結審し、史さんに不当に懲役6年を言い渡した。史さんは控訴したが、長春市中級裁判所によって原判決が維持された。