　【明慧日本2025年11月19日】邪悪が狂乱していた日々の中、一輪また一輪の鮮やかな「小さな花」（家庭資料拠点）が、嵐の中で力強く咲き誇りました。法輪功への迫害の元凶である全国家主席江沢民を提訴（訴江）した際、コーディネート役の同修は多忙で手が回りませんでした。慈悲で偉大な師父のご加持のもと、周りの同修が書き上げた「起訴状」を、明慧ネットの雛形に従って一つ一つ整理し、印刷しました。皆で数回の交流を経て、協力し合い、「起訴状」を最高人民検察院と最高人民法院へ無事に送り届け、受領証も得られました。同修たちは全体で協力し、全体で向上し、強大な正念を発したため、私たちの地域で「訴江」をした同修は一人も邪悪な妨害や迫害を受けることはありませんでした。

　私は法輪大法を修煉する道のりの一つ一つが、衆生のために大法弟子が師に手伝い、法を正す洪流の中の小さな水滴のように、ごく平凡ではありますが、しかし透き通ってきらめいています。弟子は両手を広げ、第22回明慧ネット中国法会にあたり、慈悲で偉大な師父に捧げます！

　私は、歩んできた26年という長くも短い法を正す時期の修煉の道のりを静かに振り返ってみました。一幕一幕はまるで昨日の出来事のように、今でもはっきりと覚えています。

　中共が法輪大法への迫害を始めた初期、体重100斤（約50kg）にも満たない痩せっぽちな私が、自分の体重を上回る量の真相資料を自転車に載せ、田舎の小道を通って帰路についていました。上り坂になるたび、人と自転車が後ろの重さでひっくり返るのではないかと感じるほどでした。私は力いっぱいハンドルを握り、心の中で師父にお願いしました。毎回、私は真相資料を無事に持ち帰ることができました。

　夜が更け、静まり返ったころ、私は同修と協力して、真相資料を衆生の家の玄関先に届けました。ある寒い冬の夜、おぼろな月明かりの下、私が路地に入った途端、2匹の大きな黒いチベタン・マスティフ犬が、半開きになった家の中から猛スピードで飛び出し、私に襲いかかってきました。私の思考は抑制されたように、何の雑念も浮かばず、手に持っていた資料をひらりと上げ、静かに「帰りなさい！」と言いました。2匹の犬は従順に引き返し、一声も吠えませんでした。

　その時は恐れを感じませんでしたが、路地を出た後、とてつもない恐怖心に襲われました。同修と合流したとき、私はまだ冷や汗をかき、全身が震えていました。同修は私の冷え切った手を擦りながら、何度も「怖がらなくて大丈夫です。師父がついていらっしゃるから！」と言ってくれました。

　ある時、同修は妊娠6カ月の私を連れて、国道の沿道の木に真相の横断幕を掛けに行きました。遠くからパトカーが点滅しながら近づいてくるのを見た私たちは、素早く道路脇の溝に滑り込みました。同修はすぐに私の体の上に覆いかぶさり、私の体の一部でも露出するのではないかと心配してくれました。安全に家に帰った後、私たちは顔を見合わせて笑い、涙が流れました。同修は言いました。「私、本当に馬鹿だった。あの時、あなたがお腹が大きいことを忘れていたのよ。ただ、何があってもあなたに何かあってはいけないということばかり考えていた。実際、私が発見されたら、あなたも発見されるのと同じなのに！」。私は涙を拭きながら笑い続けました。同修の、人のために尽くす金のような心を見ました。

　ある同修が不当に連行され迫害されていた際、間近で正念を発するために、コーディネート役の同修が弁護士と裁判官に交渉を依頼し、家族として傍聴できるように頼みました。弁護士が留置場に入って裁判官と交渉している間、私たち6人の同修は、迫害を受けている同修の80歳になるご両親を支え、門番のところで自分の身分証明書で実名登録をしました。私たちは正念を発しながら、堂々と留置場に入り、どの建物で裁判が行われるのかを聞き出し、奇跡的に下に警備員がいる電子ドアを通り抜け、無事にロビーに座って正念を発することができました。

　約20分後、リーダーらしき人物が来て、大声で「誰がお前たちを入れたんだ？　すぐに出て行け！」と叫びました。私たちが誰も相手にしなかったので、彼は入り口に向かって「誰が彼らを入れたんだ？」と叫びました。門番が走って入ってくると、その幹部らしき人物は大声で罵り始めました。門番は驚いた目で私たちを見ていましたが、突然我に返り、半狂乱のように私たちを追い出し始めました。私たちは仕方なく外に出ました。

　入口で、門番はまだぶつぶつと文句を言っていました。私は一歩前に出て門番の前に立ち、穏やかに言いました。「お兄さん、まず怒らないでください。誰だってこんなことに遭ったら心配するでしょう？　それに、私の親戚は良い人で、何も罪を犯していません。ご両親を見てください」私の言葉が終わらないうちに、門番は罵るのをやめ、うつむいて建物の陰の涼しい場所に行き、黙ってそこに立ちました。

　邪悪が狂乱していた日々の中、一輪また一輪の鮮やかな「小さな花」（家庭資料拠点）が、嵐の中で力強く咲き誇りました。師父の慈悲なる保護と、同修の助けのおかげで、私もこの無数の花々の中の一輪となることができました。当時、私はパソコンの基礎知識が全くなく、全てを一から始めました。自分が本当に「0」の中に立っているようで、どこから最初の一歩を踏み出せばいいのか分かりませんでした。

　技術系の同修は迫害により放浪生活を送っており、会えるのは長い時間が経ってからでした。初めて会った時、技術系の同修はパソコンの基本的な操作、マウスの使い方、キーボードのキーの名称や用途などを教えてくれました。同修は説明しながら操作し、帰る前にはたくさん練習するようにと繰り返し言いました。同修が去った後、私の頭の中は真っ白になり、教えてもらったことは全く覚えていませんでした。電源のオンとオフ以外は、どこも触る勇気がありませんでした。毎晩、私はパソコンを抱えてため息をつきました。

　ある日、勤務先で、工場長が地方から働きに来ている若い男性を叱っているのを見ました。工場長は、彼が夜中にゲームをしに出かけて朝方まで帰らないのなら、出勤させないと言いました。休息が取れていないと、機械の操作に安全上の問題が生じるからです。彼がパソコンができると聞いて、私は機会を見つけて彼に近づき、「あなたはゲームが好きだけど、誰がパソコンを教えてくれたの？」と尋ねました。彼は誇らしげに、「おばさん、パソコンは習う必要なんてありませんよ。マウスを持ってクリックするだけでいいんです。クリックしても壊れませんよ。パソコンを壊せるようになったら、あなたはパソコンの達人になっていますよ」と教えてくれました。

　彼の言葉の意味はよく分かりませんでしたが、私は試してみました。パソコンの中でクリックできるものを、全て何度もクリックして見てみました。徐々に、私はパソコンを恐れなくなり、思い通りにマウスを使えるようになりました。私はついに「0」から抜け出すことができました。

　「小さな花」の成長の初期は順風満帆ではありませんでした。「天地行技術フォーラム」の同修が詳細な技術サポートを提供してくれていましたが、私にはパソコンの知識が全くなく、専門用語も全く理解できませんでした。英語はアルファベットが分かるだけで、何も分からなかったので、技術面では基本的にチュートリアルを見て、見よう見まねで、当てずっぽうでやっていました。

　壁にぶつかったり、諦めようと思ったりするたびに、「何番目のキーを押した後、小鳥の鳴き声が聞こえたら、また何番目のキーを押す」という言葉が、私に決して諦めてはならないと常に励ましてくれました。それは海外の同修の交流で、海外でプロジェクトが立ち上がった初期、技術者が不足していたため、多くの年配のボランティア同修は技術も英語も分からず、壁に大小の紙のメモを貼り付け、そのメモの指示を頼りに再生機器を操作していたという話でした。

　技術系の同修の負担を減らすため、インターネットに接続できる同修たちは、一緒にパソコンのシステムやソフトウェアのインストール、基本的なメンテナンスなどを学ぶことにしました。一緒に学んでいた姉さん同修は、学歴がわずか3年で、しかも「文化大革命」の時代だったため、中国語のピンイン（発音表記）もほとんど忘れ、英語も全く分かりませんでした。私たちが一緒に学んでいた時、お互いの交流は中国語と英語を混ぜながらの交流でした。例えば、技術系の同修が「N（エン）」と入力して「エンターキー」を押すと言うと、姉さん同修が操作する時には「n（ネ）」と入力して「エンターキー」を押す、と言うのです。姉さんが読むアルファベットは全て中国語のピンインで、私たちは頭の中で急いで英語に変換してからキーを押す必要がありました。

　この中国語のピンインで文字を読む姉さん同修が、彼女の地域のインターネット接続、ダウンロード、資料の印刷、CDの焼き付けなどを担当しただけでなく、パソコンのシステムインストールや、パソコン、プリンターの基本的なメンテナンスも習得しました。

　中共ウイルス（武漢肺炎）のパンデミックによるロックダウン中、階下の拡声器からは毎日絶え間なく叫び声が響いていました。人々は外出を恐れ、話しかけることも恐れ、衆生は危難の中にいました。私は心の中で師父の法を暗唱していました。「大法徒は衆生が救われる唯一の希望」（『洪吟三』「唯一の希望」）。毎日、恐怖心と対峙していました。パンデミックの前の年、中共の邪党が私の市で会議を開いた際、一週間にわたり私は24時間監視され、毎晩、我が家の建物の前に車で塞がれていました。団地全体の人々が私が大法を学んでいることを知っており、たった6棟しかない団地には、13個もの監視カメラがありました。

　団地は封鎖され、警備も厳しく、部外者が入るのは困難でした。この時、真相資料を配れば、誰もが私がやったことだと知ってしまうのではないか？　私は絶えず学法し、正念を発し、ついに法の中から生まれた正念で恐怖心に打ち勝ち、衆生が切望するいい知らせを衆生の家の玄関先に届けました。どのような封鎖があろうとも、同修たちは知恵を絞って師父の経文や交流の情報を伝え合うことができました。

　歩んできた道のりを振り返り、私は自分は「自己中心的で冷淡だった状態から、寛大で明るい性格に変わり、臆病で弱かった状態から、勇敢に責任を担う人間に変わっていました。この全ては、私たちが何かを成し遂げたのではなく、師父が弟子たちを成就させてくださっているのです！　私たちが常人には不可能に見えることを成し遂げられるのは、私たちに師父がいてくださり、大法があるからです。私たちは大法によって造られた生命であり、師を助け法を正す大法徒なのです」と突然気づきました。

　（明慧ネット第22回中国法会原稿）