文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年12月20日】師父は私たちに「どこにおいても良い人にならなければなりません」（『カナダ法会での説法』）と教えてくださっています。私ははこの教えに従い、自分を厳しく律しながら日々を過ごしています。ここでは、私が日常生活の中でどのように自分を修煉し、どのように誓約を果たし師父を助けて人を救っているか、いくつかの場面を交えてお話ししたいと思います。これは師父へのご報告でもあり、同修との交流の一環でもあります。

　会社で「良い人」であるということ

　私たちの会社では、パートナー会社の人たちとオフィスを共用しています。しかし私は、どうもその人たちが私に対して敵意を持っているように感じていました。顔を合わせても挨拶一つなく、いつも無愛想で、私の向かいにいる同僚とは笑顔で楽しそうに話しているのに、私にはまったく違う態度なのです。もし私が常人であれば、特に気にも留めなかったかもしれません。利益関係もないわけですし、好きにすればいいという考えになるでしょう。しかし、私は修煉者です。いずれ相手に真相を伝え、人を救うという目的があります。敵を作るわけにはいきません。

　では、自分の内に原因があるのではないかと考え始めました。思い当たることがあったのです。ある日、彼が何人かを連れてきて商談をしていたとき、たばこを吸いながら延々と話し込んでいて、その煙に耐えられず、私は彼らの目の前で窓を開けてしまいました。そして正午を過ぎても話が終わる気配がなかったのです。私たちの昼休みは11時50分からで、目の前で食事をするのも気が引けたため、同僚とお弁当を持ってオフィスの外に出て行きました。その際、ドアを閉めずに出てしまったのです。ちょうどその時間、作業員たちが出てきて廊下は人であふれ、ざわざわと騒がしくなっていました。そのことで彼の心情を害してしまい、ずっと心に引っかかっていたのかもしれません。あの時、私は確かに相手の立場に立って物事を考えていませんでした。パートナー会社にとっては商談が何よりも大切な時間です。私はその気持ちに配慮すべきでした。たとえ自分が昼食をとるために部屋を出なければならなかったとしても、ドアを閉めて静かにするという心遣いは必要だったのです。このことを思い返すと、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。次に同じようなことがあれば、絶対にきちんと対応しようと心に誓いました。

　その後、ある日また彼らが顧客を連れてオフィスに来たときのことです。彼らが座って話しているのを見て、私は自ら進んでお茶を出しました。私はパートナー会社の社員でもなく、役職も低くないため、そうする義務などありませんでしたが、あえてそうしたのです。すると、彼は一瞬驚いたような表情を見せ、初めて笑顔で「ありがとう」と言ってくれました。その日を境に、彼は私と会うたびに自分から挨拶してくれるようになったのです。

　この一件から、私は改めて深く悟りました。修煉者として物事に向き合うとき、自分本位の立場ではなく、「他者のため」の視点、法を正し、衆生を救うという視点に立たなければならないのです。すべての衆生は法のためにこの世に来た存在であり、私と衆生との関係は、私自身がしっかりと修煉し、その姿をもって彼らを救っていくことにあるのです。

　家庭でも「良い人」であること

　義父は普段は一人暮らしなのですが、冬になると私たちの家に移ってきます。高齢になるとどうしても、衛生面や生活習慣などで悩まされることが出てきます。たとえば、尿がいつもあちこちに飛び散っていて、朝晩二回は必ずトイレ掃除をしなければなりません。義父は寝る時間が短く、朝5時頃には起きて家の中をうろうろし始め、ドアの開け閉めも遠慮なくするので、子どもの睡眠の妨げにもなります。食後は必ず義父が先に洗面所を使い、髭を剃ったりするため、私たち仕事に行く者はその後で使うしかなく、いつも待たされてしまいます。こういったことは小さな出来事かもしれませんが、毎日のこととなると、やはり心が塞がれるものです。

　でも、私は修煉者です。そんな時こそ自分の内を見つめ、心を調整し、愚痴や不満を抱かず、理解し受け入れる姿勢を持たねばなりません。義父が洗面所を使っている時は、他の準備をして時間をずらすようにし、出勤に支障が出ないよう工夫しました。衛生面での不快さについても、何度も掃除を繰り返す、否定的な気持ちを抑えて、それを「苦を受けることは業を消す良い機会」だと捉えるようにしました。年末、義父が急病で倒れたときには、夫の負担を少しでも減らせるよう努めました。夫が食事を作ってくれたら、私が病院に届けに行き、冷めないよう、料理を綿入りの上着の中に入れて持って行ったこともあります。

　退院後、義父の体はまだ完全には回復しておらず、排便のコントロールがうまくできなかったため、トイレや寝室、ズボンの中まで汚れてしまいました。「私は修煉者だ」と自分に言い聞かせ、汚れを恐れる気持ちを抑えて、穏やかに掃除しました。そして、義父が自分の失敗を気にしていないか、落ち込んでいないか心配になった私は、「お父さん、大丈夫ですよ。汚れたら片付ければいいだけのことです。本当に気にしなくて大丈夫ですからね」と声をかけました。その時、義父の顔にほんの少し微笑みが浮かび、彼の心に優しさが届いたのを感じました。

　衆生を救うため、誓いを実行する

　この数年間、私はずっと真相を伝え、衆生を救うことを続けてきました。私はかつて「江沢民を訴える運動」に参加したため、「610弁公室」や警察署、地域の街道事務所、村の委員会などが、何年にもわたって私の職場や自宅に嫌がらせに来るようになりました。そのたびに家族も不安な日々を過ごしてきました。ある日、真相を知らない若者に通報されて逮捕されたこともあり、村の主任が全体会議で私の名前を挙げて批判したため、村中に私が捕まったことが広まり、様々な噂が飛び交いました。でも私は、修煉の道が古来よりいかに困難なものであるか、特に大法の修煉は試練が多いことを分かっていました。どれだけ外部からの圧力が強くても、私の修煉への決意は少しも揺らぐことはありませんでした。

　ある日、市の「610弁公室」の責任者から職場の時間に電話があり、「一度話をしに来ないか」と言われました。私は彼もまた尊い命を持つ存在であることを思い出し、今生で彼がそのような役職にあるからといって、憎んではいけないと心に決めました。私は恐れを抱かず、ただ一人で彼の元を訪れ、真相を伝えました。すると彼はにこやかな笑顔で私をエレベーターまで見送ってくれたのです。

　また、警察署が職場に嫌がらせに来た際、同僚たちはすぐに私の机の中を片づけてくれましたが、会社の社長は、なんと私の夫の会社の情報を警察に伝え、彼らをそちらへ向かわせたのです。もちろん社長は自己中心的な人間ですが、私は自分の内に原因を探しました。もしかすると、普段の私に至らない点があったのではないかと。そしてその後はより一層、自分に厳しく、会社のことを最優先に考え、自己の利益を捨て、社長の利己的な行動を補うように努めました。

　ある日、街道事務所の職員がまた会社を訪れた際、社長は私を出さず、自分が対応に出てこう言ったのです。「○○さんは会社でとても仕事ができる人で、規則に背くようなことは一切ありません。私は彼女が社会の中でも法律を犯すようなことは決してしないと信じています」。その職員たちは何も言えずにそのまま帰っていき、それ以来、二度と来ることはありませんでした。

　この十数年、雨の日も風の日も、真冬も真夏も、私は真相を伝えることをやめませんでした。よく衆生に聞かれるのは、「こんなに若いのに、法輪功を信じているの？　捕まるのが怖くないの？」という質問です。私はいつもこう答えます。「私はとても幸運なのです。こんな素晴らしい信仰に出会えたばかりでなく、法輪功を修煉してからは、師父の教えに従って、どんな時も真・善・忍の心で良い人になるよう努めています。そうしているうちに、物事がスムーズに進むようになり、仕事もうまくいき、収入も上がりました。家族もみな健康です。だからこそ、私は法輪大法の素晴らしさをあなたに伝えているのです。私にも家族がいて、もちろん危険があることも分かっていますよ。でも、それでも真相を伝えるのは、私たちの偉大な師父が、人類が危機に直面していることを見抜き、私たちに『急いで真相を伝えて衆生を救いなさい』と教えてくださったからです。私たち修煉者は、その慈悲の心があるからこそ、自分の安全や命までも顧みず、真相を伝えているのです。私たちの願いは、あなたに素晴らしい未来が訪れ、衆生が救われることだけです」

　この十数年間の修煉の道を振り返ると、本当に山あり谷ありで、何度もつまずきましたが、慈悲で偉大な師父のご加護のもと、無事に今日まで歩んでこられました。今生で大法を修めることができた私は、本当に光栄に思っています。ある日、同修が私に「もし給料の高い仕事をあげるって言われたら？　子どもたちを皆、清華大学や北京大学に進学させてくれるって言われたら？　旦那さんがもっと働き者で優しくなってくれるって言われたら？　その代わり、大法を修めるのはやめてほしいって言われたら？」と言いました。私は一瞬も迷わず、「そんなもの、何の価値もないわ。ありえない！　修煉の道がどれほど苦しくても、私の修煉への信念は岩のように揺るがない！」と答えました。これからも三つのことをしっかり行い、さらに自分を修め、ただただ師父に笑顔でいていただけるよう努めていきます。