　【明慧日本2025年11月21日】遼寧省瀋陽市第一刑務所は、遼寧省における法輪功学習者（以下、学習者）を「転向」させる迫害の拠点であり、刑務所の各監区では長年にわたり学習者に対する残酷な拷問が行われている。

　刑務所内には「高警戒監区」が特別に設置されており、同監区における学習者への迫害手段は以下の通りである。強制的に糞尿を飲ませる、トラの椅子に座らせる、目に唐辛子水を噴射する、「肋骨を削る」拷問、缶で足の爪を叩いて一撃で爪を剥がせる。昼間は16時間、中央が窪み周囲が高い硬い椅子に座らせる、トイレに行かせない、便器の水を飲ませる、飲料ボトルに熱湯を入れて体を浴びせる、長期的な睡眠の剥奪、「上大掛」（手足を広げて吊し上げる）、地面に固定したリングに四肢を入れる、爪楊枝で目を開けさせて睡眠を妨害する、綿棒で耳や鼻を突く、熱湯で火傷を負わせる、複数のスタンガンで全身に強度の電気ショックを与える、生殖器への電気ショックなど、ヘッドホンを強制装着させて法輪功を誹謗中傷する内容を高音で強制的に聴かせるなどである。

拷問の再現：爪楊枝でまぶたを持ち上げて眠らせない

　独房監禁は瀋陽市第一刑務所が学習者を迫害する残酷な手段の一つである。独房監禁は狭い部屋や空間に閉じ込められ、環境は非常に劣悪で、単独で集中的に拷問による「転向（信仰放棄の強要）」が行われることである。場合によっては足枷もつけられる。昼間は休むことができず、独房で「転向」のでたらめな宣伝や刑務所の行動規範などが絶え間なく流される。食事も通常の刑務所に比べて量が少なくて質も悪い。

　　　　　　　拷問のイメージ図：手足枷をつけられる　　　　　　　　　　　　　　

　瀋陽第一刑務所は「転向」を拒否した学習者を五舎の4階に収容し、窓は全て黒い布で覆われている。法輪功学習者1人につき4人の監視役受刑者が昼夜を問わず監視し、睡眠を許さない。

　以下に、ここ数年瀋陽第一刑務所で迫害を受けた学習者11人の事例を挙げる。

　1、遼寧省錦州市義県の学習者・門玉林さんは不当に7年の判決を宣告され、瀋陽刑務所に送られ、拷問を受け、朦朧状態に陥った。2025年10月17日に解放されたが、4日後に冤罪のまま亡くなり、享年74歳。

　2、朝陽市の学習者・閻旭光さん（男性）は、法輪功迫害を引き起こした江沢民（故人）を法に基づき告訴した。2015年11月9日、朝陽市公安警察に報復目的で連行された。閻旭光さんは「朝陽地区総協調役として、前任の共産党市委員会の書記・王明玉による法輪功迫害に対する『打つだけ、やるだけ、言わない』という機密文書の暴露に直接関与した」という口実で迫害を強化され、冤罪を着せられ、懲役11年の重刑を宣告された。瀋陽第一刑務所に8年以上拘禁され、2024年10月16日に迫害により亡くなった。享年66歳。

　3、葫芦島市綏中県の学習者・翟永池さん（男性）は、2017年5月14日に自宅で綏中県国内安全保衛部門に連行された。その後、綏中県裁判所により懲役7年の判決を宣告された。2022年12月17日、瀋陽第一刑務所で迫害により死亡した。享年69歳。翟永池さんはかつて瀋陽第一刑務所の「老残隊（高齢者・障害者収容区）」に5カ月以上も拘禁された。刑務所は翟永池さんの信仰を放棄させるため、様々な手段で拷問を加え、スタンガン数本で電気ショックを全身に与えた。

拷問の再現：スタンガンで電気ショックを与える

　4、学習者・尹国志さん（男性）は、2019年に連行された後、10年の実刑判決を宣告された。2022年5月22日、瀋陽第一刑務所で迫害により死亡した。

　5、大連の学習者・張仁光さん（70）は、2018年5月に沙河口区裁判所で9年の判決を受け、瀋陽第一刑務所の「高警戒監区」で約5年間拘禁された。2023年7月にようやく「高警戒監区」から出られたが、「高警戒監区」に拘禁されていたとき、迫害され生命が危険な状態に陥ったことがある。

　6、葫芦島市南票新区の学習者・劉全旺さん（61）は、2022年8月19日に季家屯沿海派出所の警官に連行され、葫芦島拘置所に拘禁された。2022年12月末に連山区裁判所から5年の実刑判決を言い渡された。劉全旺さんは瀋陽第一刑務所に移送された後、直ちに同刑務所第19監区（高警戒監区）に収容された。その後第1監区に移された。2023年10月初旬、劉全旺さんは強制労働を拒否したため、独房に2、3カ月も閉じ込められていた。

　7、錦州市の学習者・李凱さんは、瀋陽市第一刑務所第六監区に拘禁されている。刑務所側は感染症対策と李凱さんの「転向拒否」などを理由に、親族の面会をずっと拒否している。

　8、渤海造船廠のシニアエンジニアである学習者・欒長輝さんは、葫芦島市連山区裁判所により懲役4年の判決、罰金2万元の判決を下された。2022年8月6日、51歳の欒長輝さんは遼寧省瀋陽第一刑務所に送られた。

　9、錦州市の学習者・王林さんは、2023年6月25日に錦州凌海市裁判所から懲役4年の判決を宣告され、瀋陽第一刑務所に送られた。2024年8月から王林さんは独房に閉じ込められ、看守は家族の面会を許可していない。

　10、瀋陽市大東区の学習者・馬江さんは、2022年7月に沈河区公安分局の警官に連行され、その後、沈河経済開発区裁判所から懲役4年の判決を言い渡された。2023年8月1日に瀋陽第一刑務所に送られた。2023年8月から10月にかけて、馬江さんは看守により独房に2カ月間監禁された。その間、歯磨き、顔洗いなども許されず、終日手錠をかけられた。

　11、瀋陽市康平県の学習者・崔日韶さんは、2021年12月に康平県の警官に連行された。その後、康平県裁判所により3年6カ月の判決を宣告された。崔日韶さんは瀋陽第一刑務所に送られ、第九監区第四分監区に拘禁された。2023年11月、監区長・陸明（音）・第四分監区長・丁建（音）は崔日韶さんを倉庫に閉じ込め、凍えさせ、暴行を加え吐血させた。崔日韶さんは2025年6月16日、刑期を終え、帰宅した。

　遼寧省は学習者に対する迫害が最も苛烈な省の一つであり、迫害による死者数、連行・不当判決者数は全国でも「トップクラス」である。刑務所では、世界を震撼させた残忍な拷問の事例が数多く発生していた。遼寧省各地の複数の刑務所は、中国共産党による法輪功迫害の黒巣と化している。例えば、瀋陽刑務所城（遼寧省女子刑務所、瀋陽第一刑務所など複数の刑務所を含む）、盤錦刑務所、大連南関嶺刑務所、本渓渓湖刑務所、瀋陽東陵刑務所などが挙げられる。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）