文／中国黒龍江省の大法弟子

　【明慧日本2025年11月24日】（前文に続く）

　三、師父の按排された道を歩む

　これまでの修煉の中で、私はいつも心の底から「師父の按排された道だけを歩みます」という一念を固く保ってきました。その結果、多くのことが思いがけない形で開けていきました。ここでは、いくつかの経験を挙げて、同修の皆さんと交流したいと思います。

　修煉を始めたころ、姪が私の住む都市で学校に通うことになり、寮があるにもかかわらず「叔母の家に住みたい」と言ってきました。私は昼間は仕事をし、夜は幼稚園に通い始めた娘の面倒を見て、食事作りや家事をし、さらに姪の生活も見ていたため、学法や煉功の時間が大きく削られていました。

　ある日、私は心の中で師父に「もし姪が我が家に住むことが師父のご按排であれば、修煉者としてふさわしく向き合います。もし師父のご按排でなければ、私は受け入れません」と言いました。するとその日のうちに、姪は「これからは学校に住むことにしました」と言って家を出ていきました。

　2010年ころから、私たちの学法グループの同修たちは神韻公演のDVDを大量に配り始めました。（当時は中国での配布が許されていました）。毎晩ケースを貼り、週末は出かけて配り歩きました。そのため、真相資料をほとんど配らなくなっていました。ある日、バスに乗っている時に「この状態は正しくないのでは」と思っていたところ、停留所で一人の青年が真相資料を夢中で読んでいる姿を見かけました。バスが発車しても彼は読み続けていました。その瞬間、私は涙がこぼれました。青年が真相を得られたことが嬉しかったのと同時に、「真相資料を続けなさい」と師父が示してくださったのだと強く感じたのです。

　真相を伝える中では、ビルに入って資料を配ったり、直接人々に渡したり、ステッカーを貼ったり、横幅をかけたり、スプレーで字を書いたり、さまざまな方法で行いました。すべては大法を実証することであり、私はできる限り取り組んできました。師父は、それぞれの人に応じて真相に触れる機会を按排してくださいます。

　修煉の中では、旧勢力を否定する正念を保っていても、すき間を突かれることがありました。2013年6月、私たちグループは午前に学法し、午後に神韻DVDを配りに行きました。目的地に着くと警官が二人立っていました。私たちは静かに発正念を送り、警官はすぐに立ち去りました。いつも通り順調に配っていましたが、最後の一枚を手にした時、再び警官が現れ、私と同修二人は派出所に連行されました。

　私たちは「邪悪の命令や指示には決して従わない」と心に決め、警官が聞けば真相を伝え、聞かなければ発正念を送り、同時に自分の心を内に向けて探しました。その日の出来事を振り返る中で、問題の根がすぐに分かりました。最初に警官が立ち去った時、私の心に「ここは危険だ」という一念がよぎったのです。私は気に留めませんでしたが、その一念こそが「危険」を認め、招いてしまう要素になっていました。私は心の中で「この教訓を忘れず、必ずしっかり修めます」と師父に誓いました。10日目、師父の守りのもと、私たち三人は無条件で釈放されました。

　留置場でも私は真相を伝え続け、18人が中共の各組織から脱退する「三退」をしました。その中には薬物関連で収監された囚人リーダーの女性もいました。私は席を移動しながら多くの人に真相を伝えていましたが、彼女に対しては「良くない人だから」と思い込み、声をかけようとはしませんでした。

　ある日、彼女が急に腹痛を訴えました。「これは師父が、彼女に伝えるように示しておられるのでは」と思い、耳元で「心を込めて『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と唱えてください」と伝えました。彼女が唱えると、痛みはすぐに治まりました。大法の不思議さを体験した彼女は自然に三退にも応じました。

　この出来事を通して、私は自分の中に「人を差別する心」があることに気づきました。大法弟子のすべきことは真相を伝え、出会った生命に機会を与えることです。最終的に善悪を選ぶのは相手自身であり、彼らは皆、師父が救いを望まれる生命なのです。

　毎年第四四半期になると、私たちのグループは真相を伝える卓上カレンダーを作って配っています。私は同修と一緒に配ることもありますが、仕事の関係で一人で配ることも多くあります。

　ある冬、雪が降り、通りには誰もいませんでした。私はカレンダーを背負い、静かな大通りを歩きながら、「人々よ、あなたたちはあまりにも苦しんでいる。名利に追われ、この世に来た意味を忘れてしまっている」と思いました。すると前方に荷車を押す老人が現れ、私は急いで近づき、カレンダーを渡して真相を伝えました。老人はすぐに三退を受け入れました。続いて現れた女性もカレンダーを受け取り、同じく三退に同意しました。その日は出会った人が皆真相を受け入れ、カレンダーはすぐに配り終えました。その時、「私たちの修煉状態と、人々が救われるかどうかは深くつながっている」と強く感じました。慈悲と正念は法から来ます。師父が託してくださった使命を果たすには、多く、そして着実に法を学ぶことが何よりも大切だと実感しました。

　2020年の新年、中共ウイルス（コロナ）が突然広がり、私の都市も団地も封鎖されました。同修は私の家に来られず、毎週必要な資料も届けられなくなりました。そのころ、私はすでに800冊以上の特刊を作っていました。最初は自分の団地で配りましたが、とても配り切れませんでした。私は心の中で「どうか他の団地に入れる道をお示しください」と師父にお願いしました。

　私は仕事の許可証があり、団地の出入りが比較的容易でした。毎回数十冊を持って街を歩いていると、すぐに偽装フェンスを見つけ、師父のご按排のもと、あのような状況でも真相月刊を届けることができました。

　修煉を続ける中で、法を実証する道では、いつも「師父はそばにおられる」と感じています。疑問や困難があれば、心の中で師父にお話しします。すると状況が不思議なほど好転します。

　ある夜、大学の家族棟で資料を配っていた時、改装されたばかりで入口がすべて施錠されていました。私は「師父、入口が開きません。どうか助けてください」と心の中でお願いしました。するとすぐ近くの二階あたりから咳払いが聞こえ、その瞬間「あの棟の入口が開く」と感じました。急いで向かうと、ちょうど咳をした人物が扉を開けて出てきて、私はすれ違いざまに中に入ることができました。流れるようにぴたりと重なったその瞬間、師父のご按排だと分かりました。

　この17年を振り返ると、「私利私欲の常人」だった私が、師父の導きの中で、トラブルや不公平、損得、苦難を通して、多くの人心を取り除いてきました。すべての試練が、常人の心を捨てる機会でした。

　これからも、師父の按排された道を正しく歩み続けます。師父を助けて法を正し、衆生を救うことは大法弟子の使命です。私はその責任を、今後も全力で果たしてまいります。

　（終わり）

　（明慧ネット第22回中国法会原稿）