文／スイスの大法弟子

　【明慧日本2025年11月25日】

　尊敬する師父、こんにちは、そして同修の皆さん、こんにちは！

　私は法輪大法に深く感謝申し上げます。今年、私は法輪大法の修煉者でなければ乗り越えられなかったであろう困難な試練を経験しました。

　2024年11月に開催された前回のスイス法輪大法修煉体験交流会の直後、私の体に病業が現れました。数日間、私は激しい痛みで目が覚めましたが、日が経つにつれて痛みは和らいできました。ある日は、痛みがあまりにもひどく、キッチンまで歩くのさえ苦痛でした。手足を緩めて痛みをいくらか和らげるのに数時間かかることもありました。水筒を開ける、髪を束ねる、服を着る、階段を上る、床に座って座禅する、そしてまた立ち上がる…あらゆる動作にかなりの労力が必要でした。

　周りの人たちは私が時々足を引きずっていることに気づき、「どうしたのですか？」と尋ねました。私は法輪大法の修煉者ですから、文句を言わず痛みに耐えなければならないと自分に言い聞かせていました。しかし心の奥底では、「なぜ私はこんなにも辛い試練を受けなければならないのか。そして、一般の人々に法輪大法に悪い印象を与えてしまうのか？」と自問していました。

　私は不安から、自分の身に何が起こっているのかをもっと深く理解しようと試みるようになりました。インターネットで調べてみると、30歳という年齢で健康な人でも関節の摩耗や変形性関節症に悩まされるはずがないことが分かりました。ところが、別の説が浮かび上がりました。私の症状は、治癒不可能な自己免疫疾患、関節リウマチによるものだというのです。

　この病気は関節の慢性的な炎症を特徴とし、治療せずに放置すると最終的には変形、可動性の低下、さらには早死に至ることもあります。患者さんの体験談を読んでいくうちに、まさに自分が経験していることが当てはまりました。特に痛みの強い指の関節をよく観察してみると、3つの関節が腫れ上がり、自然な位置からずれていることに気づきました。勤務先のメディア会社で動画を撮影しているとき、指の関節がひどく腫れていて、他の人にもそれがはっきりとわかることに気づきました。

夫と私は法輪大法を修煉していますが、夫は私が自分の痛みがどんな「病気」に該当するのかをインターネットで調べた途端、心性が落ちてしまったと指摘しました。このことがきっかけで、私はより深く考えるようになりました。そして、病気への恐怖という根本的な執着心がまだ残っていることに気づきました。実は、まさにこの恐怖こそが私を法輪大法の修煉へと導いたのです。私はその恐怖を手放し、医療の助けを求めないことに決めました。

　同修からのアドバイス

　何人かの同修から最初にもらったアドバイスは、もっと煉功することでした。彼らの言う通りだったのです。私は法輪功の五式のエクササイズ全てを毎日行えていなかったので、すぐに練習時間と頻度を増やすことにしました。

　古い修煉者の多くは、症状を無視し、認めないようにと勧めてくれました。しかし、1人だけ違ったことを言いました。彼は私を安心させ、業力による状況は複雑な場合もあるので、病院に行く必要があると感じるのは悪いことではないと言いました。この思いやりのある言葉のおかげで、私が自分にかけていたプレッシャーがいくらか和らぎました。

　私はある友人（同修）に自分の状況を打ち明けたところ、彼女は簡潔ながらも私を揺さぶる言葉を返しました。「これは自分の内面を見つめる良い機会です。もう自分の問題は見つかりましたか？」

　私は深く傷つきました。返事はしませんでしたが、「私は修煉者です。私が内に向かって探さなければならないことはよく分かっています！　私もあなたと私の日々の苦しみを分かち合っているのに、あなたは私にそれだけしか言わないのですか？」と思いました。私は憤りを感じながら彼女から立ち去りました。彼女には慈悲の心が全くないと確信しました。私は誤解され、傷つき、そしてあの時切実に必要としていた支えが得られなかったことに苛立ちを感じました。しかし、ありがたいことに、私はすぐに師父の言葉を思い出しました。

　師父はこう説かれました。

　「…旧勢力から押し付けられた迫害もあなた自身にある業力によってもたらされたのです。…」（「険悪を遠ざけよう」

　友人の言う通りだったのです。この行き詰まりから抜け出すには、自分の内面を見つめるしかない、というのが彼女の最高のアドバイスだったのかもしれません。数日後、私は同じような状況が訪れました。痛みで体がボロボロでした。この弱り果てた状態で、夫に少しでも構ってもらおうとしましたが、忙しすぎて相手にされなかったです。深い無力感に押しつぶされ、私は涙を流しました。

　その後、私はこの承認と関心と愛護への欲求についてじっくりと考えました。日常生活の中で、自分が当然受けるべき愛情や注目を得られなかった時、私は静かに一種の憤りを抱いていたことに気づきました。この憤りは、決して噴出することのない、根深く漠然とした怒りだったのです。しかし、それでもなお、非常に現実的なものだったのです。まさにそれが私の炎症の原動力だったのではないでしょうか？　外見上、私は進化しているように見えても、この抑圧された怒り、内なる炎が燃え上がり、私の関節が炎症を起こして痛む原因だったのではないでしょうか？

　真に内に向かって探す

　ある晩、地域の学法グループで師父の説法を読んでいたとき、私にとても役立つ一節に出会いました。

　師父はこう説かれました。

　「一部の学習者は病業の関を乗り越えられません。重大な過ちばかり考えないでください。大きな過ちがなく、法に対して確固たる信念を持っているとあなたは思っています。しかし、あなたはそれらの小さいことを軽視しないでください。邪悪は隙に乗じてくるのです。多くの学習者は小さい過ちのせいで命まで失いました。本当に非常に小さいことが原因だったのです。修煉は厳粛であり、漏れがあってはならないからです。あなたはそれらのことを長い間修めていません。小さいことですが、あなたは長い間重視していません。これで大ごとになりました。多くの人がこれで命を失いました。…」（『各地での説法十三』「二〇一五年米国西部法会での説法」）

　その夜、私ははっきりと決意しました。「これからは、自分が『些細な』と思っていた間違い一つ一つに、細心の注意を払おう」。二週間の海外休暇を『轉法輪』の読書に捧げました。毎日、私はゆっくりと注意深く読み、一文一文を自分の修煉と照らし合わせ、自分の行動と思考の一つ一つを正直に見つめ直しました。

　私は自分の憤りの根源をもっと詳しく分析してみることにしました。前述の情と欲求に加え、夫に対する私の憤りは、ほぼ毎日、非常に多様で、しばしば微妙な形で現れていることに気づきました。

　それは、彼から少しでも批判された時、あるいは彼が私の考えでは法にそぐわない何かをした時でさえ、湧き上がってきました。私は静かに憤慨し、彼の振る舞いは「修煉者としてふさわしくない」、あるいはなぜいつも彼の振る舞いに我慢しなければならないのかと自分に言い聞かせました。徐々に、彼に対する私の思考のほとんどが不満、非難、そして恨みで占められているという真実が明らかになりました。

　このことがはっきりと分かると、私の心性が試される重大な試練に直面しました。その日、私たちは他の皆と重要な会合があり皆と約束をしていたのですが、夫は何も言わず姿を消しました。いつものパターン通り、私は激しい怒りに襲われました。私は涙があふれ、彼の無礼さに耐え難いと思いました。しかし、突然、ある真摯な思いが浮かびました。「なぜ彼が間違っていて、私が正しいのだろうか？　病業に苦しんでいるのは私ではないだろうか？　これはまさに善を修める貴重な機会ではないだろうか？」。その瞬間、私の怒りは消え去りました。体が軽く、穏やかになり、心も軽くなったように感じました。

　この試練は休暇中、何度も繰り返されました。そのたびに、私はより多くの恨みを手放すことができました。それはとても豊かな経験でした。関節痛に悩まされていなければ、自分の思考をこれほど注意深く観察し、あまりにも長い間燃え続けていたこの内なる炎を消す方法を学ぶことは決してなかったでしょう。

　ついに色欲を解消

　関節痛のため、私は座禅すると足の痛みが何倍にも増し、時にはあまりの痛みに涙を流すこともありました。ある日、痛みが耐え難いほど強くなった時、私は師父に、ずっと先延ばしにしてきた色欲の問題に真剣に取り組むことを約束しました。結婚してからというもの、性欲を本当に修煉することができず、性欲への執着が強くなっていきました。夫と私は子供が欲しいと思っているので、お互いに肉体的な魅力を感じるのは当然だと思っていました。しかし、『轉法輪』「第六講」の色欲に関する部分を読み返した時、男女間の欲望もまた、法輪大法の修煉者にとって必ず放下しなければならない執着であると気づきました。私は自分を強くするために、『マンハッタン説法』を読み返し始め、それが私にとって助けになりました。

　それから私は、「どこで間違えたのだろう？」と真剣に考えました。長い間、私は夫の方が私よりも性欲に執着していると信じていました。なぜなら、私が修煉の観点からその話題を持ち出すたびに、夫は緊張した議論をし、非難してきたからです。

　2017年に法輪大法の修煉を始めてから、私は色欲を断つことに真剣に取り組んできました。しかし、夫と出会って初めて、この問題が「再燃」しました。私たちが自ら招いた状況はすべて彼の責任だと思い込み、無意識のうちに彼を恨んでいました。彼の愛情を失いたくなかったため、状況に甘んじていました。実際、私は正直に内に向かって探し、自分にも執着があったことを認める代わりに、彼を責めていたのです。

　私は心からの懸念を抱いて自問しました。「もし私が最も汚れた執着を捨てなければ、他の修煉者を私と一緒に破滅へと引きずり込むことになるのではないか？」。同じ説法の中で、師父は私たちにもっと広い視野を持つように勧めています。

　師父はこう説かれました。

　「…人間は一生だけでなく、今生ではあなたの家族ですが、来世になると、ほかの人と家族になり、次の世になると、どこに転生するかも分からず、ただ一生だけの縁に過ぎないので、あなたはどうして彼の生命の永遠に関わる選択を代わってしてあげられるのでしょうか？　あなたが本当にただ相手を救い済度したいという願望を抱き、相手を救い済度すべき生命と見なしていれば、このことは変化します。つまり、多くのことは対処の仕方が異なれば、得られる効果も違います」（『各地での説法十』「マンハッタン説法」）

　結婚後、私は性欲の問題から抜け出す明確な道筋を見つけたいと願いながら、この説法を定期的に読み返していました。しかし、この時初めて師父の言葉が真に心に響き、修煉者の真の慈悲の心を感じ取ることができました。夫はまるで救いを求める人、私の決断に運命がかかっているかのように、私は夫に目を向けると、涙が溢れました。私は「滅びないように、大法弟子という名にふさわしくない人間にならないようにしよう」と心の中で誓いました。

　この慈悲深い思いの直後、予期せぬ変化が起こりました。夫が自らこの話題を持ち出したのです。彼はこう言いました。「このことについては長い間考えていました。旧勢力がこの病業の試練であなたを攻撃しています。私も内省しなければなりません。私たちは一緒に色欲を捨て、人間の次元を超えなければなりません。…一緒に修煉し、正しい方向へ進んでいけば、あなたはこの妨害を乗り越えることができるでしょう」

　私は、夫の言葉を聞いた時の喜びと感謝の気持ちは、言葉では言い表せません。師父が、私が長きにわたり囚われていた重く、しつこい業を解き放つ手助けをしてくださったのを感じました。師父の限りない慈悲が部屋全体と私の心を満たしてくださいました。師父の写真の前で、私は感謝の涙を流しました。

　結論

　これを書いている今も、痛みは完全に消えたわけではありません。しかし、この病気に対する見方は完全に変わりました。深刻な病気だと信じていた状態から、この非常に悪い病気でさえも良いことだと気づきました。なぜなら、この病気によって私は内省することができ、根本的な執着を真剣に排除することができたからです。

　正念を発することで、私は今、自分の内なる世界と、私の身体を構成する宇宙を正しています。この過程で、師父に私の本体を転化させていただく決意です。修煉に「小さなこと」はありません。修煉者は、表面上は非常に精励し、『轉法輪』を読み、毎日煉功しているかもしれませんが、それは人の世を超越したことを意味するわけではありません。師父は私たちに、この境地を脱するための鍵を与えてくださいました。それは、思いやりを持ち、個人的、物質的な利益を放棄することです。しかし、機械的に物事を行うと、真摯に内に向かって探すことを忘れ、自分は正しい道を歩んでいると思い込んでしまいます。

　関節痛は、この1年間で私に起こった最高の出来事です。関節痛がなかったら、自分の弱点と向き合い、それを克服しようと努力することは決してなかったでしょう。

　慈悲深い師父のこの限りない大法と、同修の皆様の計り知れない慈悲に感謝いたします。師父が私に按排してくださった道を、私がこの世に生まれた目的を達成するために、これからも歩み続けていきます。

　尊敬する師父、ありがとうございます！　同修の皆さん、ありがとうございます！