文／中国の大法弟子　

　【明慧日本2025年11月25日】今年の夏に起きた出来事を通じて、「物事の善し悪しは人間の一念によるものであり」（『轉法輪』）という法理を少し悟ることができましたので、同修と共有したいと思います。

　ある日の午後、菜園で作業しようと思い、作業用の靴に履き替えました。靴を履いた途端、足の裏を何かが刺したような感覚がありました。慌てて靴を脱いでみると、中にスズメバチが一匹入っていました。近所のおばさんが「早く殺さないと足の裏が腫れちゃうよ。こんなに大きなスズメバチに刺されたら、どれほど腫れるか！」と言いました。

　私はまず、「スズメバチはどうなったんだろう？　踏み潰してしまわなかったか？　絶対に傷つけてはいけない」と思いました。自分が刺されたことなど全く構いませんでした。スズメバチを踏み潰していないのを見て、靴から出して逃がしました。不思議なことに、私の足は全く腫れませんでした。腫れないばかりか、赤くもならず、何も感じず、痛みもありません。もし最初に自分が刺されたことをまず考えていたとしたら、どうなっていたでしょうか？　そして自分のためにハチを傷つけていたら、きっと隣のおばさんの言う通りになっていたでしょう。

　この出来事から悟ったことは、修煉の過程では、自らの一念を重視し、その基点を正さねばならないということです。もし物事が思い通りに進まず、期待した効果が得られないのであれば、それはおそらく自らの思いや考えの基点が間違っているからだと思います。つまり最初に他者を顧みることなく、まず自分を優先したということです。この私心による一念が、私たちの前進の道を阻んでいるのです。