文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年11月26日】私は農村の大法弟子です。修煉を始めてすでに20年以上になります。師父の慈悲なるご加護と、師父がくださった法宝「内に向け非を探す」のおかげで、私の修煉環境はますます穏やかになってきました。以下、2つの例を挙げて師父にご報告いたします。

　一つ目です。ある日、私は家の北側の部屋で正念を発していました。夫は南側の部屋にいて、昔のことを思い出したのか、いろいろと話し始めました。私は何も言わずに黙っていました。すると、私が反応しないため、夫はだんだん腹を立て、ついに物を投げ始めました。私のDVDプレーヤーを投げ、再生機も投げました。それでも動じない私を見て、家にあったわずか800元（約1万円）の紙幣まで持ってきて、破いて私の目の前に投げつけました。それでも私は動じませんでした。すると、彼は私が終始心を乱さなかったのを見て、投げたお金を拾い上げ、銀行へ行って交換してきました。

　夫が出かけたあと、私は師父のお言葉を思い出しました。「修煉者にはいかなる偶然なこともない」（『各地での説法四』「二〇〇四年シカゴ法会での説法」）。きっと私が取り除くべき心があると思い、内に向けて非を探しました。すると、夫を見下す心があることに気づきました。夫の以前にしたことが自分の思い通りでなかったため、私は彼に黙って自分の思うように行動していたのです。たとえば、誰かに物をあげるときに量が少ないと感じると、夫に内緒で多めに渡すようにしました。彼がそれを知ると、怒りをぶつけてきたのです。もちろん私は納得がいかず「あなたのやり方が悪いから、私がきちんとやって何が悪いの？」と思っていました。しかし今では、自分があまりにも自我が強く、相手の気持ちを考えていなかったことに気づきました。悟ったからには、この良くない心を取り除こうと思い、夫が帰ってきたときに心から言いました。「ごめんなさい、私が悪かったの。怒らないでください」。夫は、私が素直に謝ったのを見ると、もう怒ることもありませんでした。こうして、私の心性は一段と向上し、夫も穏やかになったのです。

　二つ目のことです。家の壁が少し黒ずんできたので、私はペンキを2缶買って塗り直そうと思いました。ある日曜日、夫が休みの日に、私は「今日、2人で家の壁を塗り直しましょうか？」と言いました。すると夫は「俺は塗れないのよ。自分でやればいいじゃないか」と言い、そのまま出かけました。それで私は、1人で塗ることにしました。

　お昼に夫が食事のために帰ってきたので、私は「1人で塗るのは大変だから、少し手伝ってくれない？」と夫に頼んでみました。ところが彼はまた「俺は塗るのができないから無理だよ」と言って、また出かけてしまいました。それで私はまた1人で作業を続け、午後4時か5時ごろになって、ようやく塗り終えました。ソファに座って少し休みながら『明慧週刊』を読んでいました。しばらくして夫が帰ってきて、私が本を読んでいるのを見ると「なんでご飯を作ってないの？」と私に聞き、私は「今日は壁塗りで疲れたから、お昼の残りを温めて食べてね」と返事しました。すると彼は不機嫌そうに「お前はいつも本ばかり読んで、何もやらないじゃないか」と言い出しました。夫にそう言われたとき、心の中でとても悔しくて「それって、まさにあなた自身のことじゃないの！」と思いました。

　でも、自分は煉功者なので、彼と同じように争ってはいけないとは分かっています。とはいえ、心の中は穏やかではなく、不満と恨みの気持ちが湧き上がってきました。良くない物質を夫にぶつけてしまったため、夫の怒りはいっそう強くなり、食事用の小鉢を全部床に投げつけ、さらに大きな茶碗を2つも投げました。私が座って動かないのを見ると、彼はついに、梧桐（ごとう：植物「あおぎり（青桐）」）の板で作った食卓まで持ってきて、私の目の前でそれを壊し、投げ散らかしました。投げ終わると、そのまま外へ出て行きました。彼が出ていったあと、私は掃除を始めました。掃除をしながら内に向け非を探しました。なぜ少しの苦しみを受けただけで、こんなに理不尽だと感じてしまうのか？　苦難を受けることは業を消すことなのに、私はそれを「悔しさ」として受け止めていたのです。師父が苦心して用意してくださった修煉の機縁を、私は無駄にしてしまいました。本当に申し訳ないことをしました。怨む心を見つけた以上、私はそれを取り除かなければなりません。

　しばらくして夫が戻ってきたので、私はご飯を温めました。食事のとき、彼が「茶碗がないのに、どうやって食べるの？」と言ったので、私は怒らずに「お皿を使えばいいよ」と穏やかに答えました。私のこの態度に、夫は感動しました。それ以来、彼は二度と物を投げなくなり、むしろ家事をよく手伝ってくれるようになりました。毎日私が外に出て真相を伝える活動をし、帰りが遅くなるときには、夫がご飯を作ってくれることもありました。ある日、2人で料理をしていたときのことです。彼が「この作り方は違う、そこも間違うと色々文句を言います」。私は笑って「今どきの人はみんなこうなるね」と言いかけたところで、夫も笑いながら言いました。「俺はいつも相手の非を探して、自分をきちんと見ていないね」。私は驚いて「あなたも内に向け非を探すことができるようになったのね」と言いました。すると彼は「こんなに長い間あなたと一緒にいたら、影響を受けないわけがないだろう」と笑って言いました。

　私は今、良い環境は修煉によって作り出すものだと心から悟りました。師父の苦心のご按排に、心から感謝いたします。