文／スイスの大法弟子

　【明慧日本2025年11月27日】

　尊敬する師父、こんにちは！
　同修の皆さん、こんにちは！

　私は長い間、人生の意味を探し続けてきました。幸運にも、1998年にスイスで法輪大法に出会いました。

　これまで、自分はまだ十分に修煉できていないと思い、体験を文章にすることをためらっていました。しかし、実際にはそれはとても神聖な機会であり、同修を励まし、全体の向上にもつながることなのです。同修たちの励ましを受け、ようやく勇気を出して、ここ数年の修煉体験を皆さんと分かち合うことにしました。

　三年前、私は修煉上での解決の糸口を見つけました。ある朝、インターネットで、中国各地の人々が「打倒、中国共産党！」「打倒、習近平！」と叫ぶ者、あるいは、ただの白紙を掲げて抗議している映像を見ました。「邪悪の力はすでに弱まっており、法を正すことも終盤に近いのではないか」と感じ、「私は修煉において、精進してきただろうか」「どうすれば真に堅実で、合格した大法弟子になれるのだろうか」と自分に問いかけました。

　私は深い衝撃を受けました。その日から、同修たちとオンラインで法を学ぶようになりました。しかし、学法の過程ではなかなか突破できず、『轉法輪』の一講を最後まで読み通すことすら困難でした。思想業や怠け心、周囲からの頼まれごとなどが、たびたび私の学法を妨げたのです。

　それでも、大法の深遠さは計り知れません。中国語が読めない私は、ある日、分厚い中国語版の『轉法輪』を手に取り、「この本をすべて暗記したい」と強い正念を抱きました。

　その願いは聞き届けられたようでした。師父のご加護のもと、中国人の同修が私をアメリカのオンライン学法グループに招いてくれ、皆で中国語で法を暗唱することになりました。私は「これこそ自分が望んでいたことだ」と心から喜びました。それ以来、毎日発正念をした後、中国語で法を暗記するようにしました。

　別の同修が、中国語の学習を助けるアプリを紹介してくれました。知らない漢字の発音をそのアプリで学びながら、半年間オンラインで中国語の学法を続けました。その後、暗号化ソフトを使い、広東語を母語とする三人の同修とともに暗唱を続けました。学法の後には、よく体験談を交流し合いました。

　私は交代制勤務をしているため、時間の調整が難しいこともありましたが、工夫しながらオンラインでの学法を続けました。

　ある日、香港の同修から「あなたは少し安逸すぎる。『論語』すらまだ暗記できていないなんて、香港では考えられないことだ」と指摘されました。その言葉が私に強い勇気と決意を与えました。ついに三カ月かけて『論語』を暗記し終えました。今では『轉法輪』の漢字のほとんどを覚え、流暢に読めるようになりました。毎日一講を読むことも、もはや不可能ではありません。

　私たちのグループは学法を通じて、修煉上で大きく向上し、私自身も変化を感じました。以前よりも心に余裕ができ、心性の試練が訪れても、穏やかな心で対処できるようになりました。絶えず法を学び続けることで、多くの法理を理解し、自分の向上を実感しています。これらすべては、慈悲深い師父のおかげです。

　内に向かって探す

　私の妻は修煉していません。私たちが一緒になった頃は、意見の食い違いや口論が多くありました。妻は法輪大法(以下、大法)を理解していなかったため、大法を中傷するメディアの記事をネットで探して、読んでは、それを私に送ってきました。私はそれらが中国共産党(以下、中共)による虚偽の宣伝であり、事実が歪められていることを説明し、法輪大法の素晴らしさと迫害の実態を伝えようとしました。しかし当時の私は学法が浅く、すぐに苛立って怒ってしまい、それが関係をさらに悪化させました。

　あるとき、また言い争いになった際、妻がこう言いました。「あなたはいつも修煉は人を良くすると言うけれど、あなたの行動からはそれが見えない。あなたが変わったとは思えないわ」。その言葉を聞いて、私ははっとしました。おそらく師父が私に気づかせてくださったのだと思い、「しっかり修めなければ」と痛感しました。

　「どうすれば本当に良い人になれるのだろうか？」。私は自分に問いかけました。その後、家事をもっと引き受けるようにしましたが、心のどこかでそれを誇示したい気持ちがありました。フルタイムで働きながらも家事をきちんとこなす自分を見せたい、という思いがあったのです。そんなとき、妻が「もう十分頑張っているよ」と慰めてくれました。そこで初めて、自分の中に顕示心があることに気づきました。それ以来、何をするにもまず他人のことを考え、黙々と責任を持ってやり遂げるよう心がけています。

　ある日、妻と車で帰宅する途中、些細なことで口論になりました。後部座席には娘が座っていました。当時の私はまだ「内に向かって探す」ことをよく理解していませんでしたが、「何があっても言い返さないようにしよう。誰が正しいのかを争うのではなく、自分を抑えることを学ぼう」と自分に言い聞かせました。しかし、プライドや争う心、自分の考えに固執する心がまだ強く、それを取り除くのは容易ではありませんでした。それでも不思議と、心が軽く感じられました。

　学法を続けるうちに、他人とのトラブルがあっても落ち着いて対処できるようになり、自然と内に向かって探せるようになりました。もう以前のように難しいとは感じなくなりました。

　こんなこともありました。妻の誕生日を祝うため、私はネットで妻の肖像画を注文しました。とてもよく描かれていて、私は満足し、妻もきっと喜ぶだろうと思いました。誕生日の一週間前にその絵を渡すと、妻は喜びながらも少し不機嫌になり、「どうしてこんなに早く渡すの？」と不満を漏らしました。その瞬間、私は自分のせっかちな性格に気づき、早まったことを反省し、「早く渡しすぎたのは僕の間違いだった」と妻に謝りました。もし修煉していなかったら、妻の反応に傷つき、怒り、激しく言い返していたと思います。

　心性の試練はときどき訪れます。それに気づき、内に向かって探せるかどうかがとても大切だと感じます。学法を怠るとうまく対処できず、人心や観念、執着が次々に現れますが、しっかり法を学んでいれば、他人に対しての思いやりと慈悲の心を持てるようになります。

　私の変化とともに、家庭内の雰囲気も穏やかになりました。妻は何度か神韻の公演や大法のパレードを見に行き、今では私の大法活動への参加を応援してくれています。

　嫉妬心を取り除く

　長い間、自分の中にこれほど深く根を張った嫉妬心があるとは思ってもみませんでした。ここ数年、神韻公演がバーゼルで行われるたびに、私を含む多くの同修がそのプロジェクトに参加し、衆生を救うために協力してきました。弟はそのプロジェクトの協調役を務めています。最初の頃から、私はどこか心の中で不満を感じていましたが、当初は何が問題なのか気づいていませんでした。会議などで顔を合わせても、弟はよく私に挨拶を忘れるのです。時間が経つにつれ、「今は協調人になったから、もう兄のことなど眼中にないのか」と思うようになりました。私はその感情を表に出さず、ただ我慢して抑え込んでいました。

　神韻芸術団がバーゼルに到着した日、私はバスの警備をしていました。そのとき、強い怨みの感情が湧き上がりました。「兄の私は寒い中でバスを見張っているのに、弟は尊敬される協調人として温かい室内にいるなんて」と思ったのです。私は再びその思いを押さえ込もうとしましたが、怨みの心は時折顔を出しました。ある日、電話で弟と口論になり、その瞬間、自分の中に強い妬みの心があることをはっきりと悟りました。

　私はその嫉妬心を本当の自分だと認めず、必ず取り除こうと決意しました。悪い念は暴かれることを恐れます。そこで、私は全体の学法グループでこのことを正直に打ち明けました。

　ゲームへの依存を断つ

　私は何年も、あるリアルタイムのゲームに夢中になっていました。そのため、師父が求められている大法弟子として行うべき「三つのこと」をほとんど実行していませんでした。夕食を抜き、夜遅くなってからようやく食べることもよくありました。ときには、夜の9時から翌朝5時まで、8時間ぶっ通しで遊び、ようやく寝床につくこともありました。横になっているとき、ぼんやりした意識の中で、自分に腕や脚が余分に生えているような感覚を覚えましたが、特に気にせず放っておきました。時間が経つにつれて、ゲーム依存によるひどい偏頭痛に悩まされるようになりました。それが良くない兆候だと分かっていながらも、やめることができなかったのです。

　このゲームへの執着は非常に強く、簡単には断ち切れませんでした。ゲームに熱中するあまり家庭での責任を果たさなくなり、それが原因で何度も口論となりました。ようやく自分の過ちに気づいてゲームを削除しても、しばらくするとまた再インストールしてしまう——この繰り返しが何度も続きました。師父の経文や同修たちの交流文章を読み、深く心を動かされ、最終的にゲームを完全に削除しました。

　師父はこう説かれました。

　「人間には中毒という言葉がありますが、中毒とは何かを教えます。医学的に、快楽を司る神経が刺激され発達すると依存症になると言われていますが、そうではありません。どういうことでしょうか？　時間が経つにつれ、あなたの体にあなたの姿形と全く同じもう一人のあなたが出来上がります。このもう一人のあなたは執着によって構成され、あなたを制御しています。とても強い執着があなたの姿形を形成したため、あなたの心を制御してしまうほど強い力を持っています。とても強い心によって形成されたからです」（『各地での説法十五』「二〇一九年ニューヨーク法会での説法」）

　私はスマートフォンにもそのゲームを入れていました。「携帯ならそんなに夢中にはならないだろう」と思っていたのです。しかし実際には、それを断つのはとても難しいことでした。本来、ここまで依存するべきではありませんでした。それを完全に断つまでに、多くの時間と試行錯誤を要しました。

　この経験を通して私は、「修煉であれ、真相を伝えることであれ、私たちに正念があれば師父が必ず助けてくださる。しかし、人間の執着を手放さなければ、旧勢力が必ず妨害してくる。だからこそ、私たちの正念、そして何を考え、どう行動するかが極めて重要である」と理解しました。

　それ以来、私は自由な時間をできる限り『轉法輪』を読むことに充て、インターネットや携帯の娯楽に耽ることをやめました。

　慈悲深い師父が修煉の道で一歩一歩導いてくださっていることに、心から感謝しています。これからも、残りの道をしっかりと歩んでいきます。

　師父、ありがとうございます！

　同修の皆さん、ありがとうございます！

　（2025年スイス・ドイツ語圏法会心得交流会原稿）