　【明慧日本2025年11月27日】雲南省昆明市嵩明県の62歳の法輪功学習者（以下、学習者）の許春鳳さんさんは、2024年4月25日、昆明市呈貢区の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官と地元警官による不当な家宅捜索、連行、でっち上げの被害にあった。今年9月23日には宜良県裁判所で裁判が開かれ、懲役2年、罰金5.000元（約10万円）の判決が下された。

　許さんは以前にも法輪功修煉を理由に中共から迫害を受けていた。2016年11月に連行され、その後、不当に懲役3年、罰金1万元を宣告された。雲南省第二女子刑務所に拘禁されていた約2年間、強制的に内容不明の薬物を服用させられた。毎日3回、1回につき十数錠、多い時には1回で30錠以上にも達した。この正体不明の薬物の服用により、許さんは全身の脱力感、手足のしびれ、深刻な下痢、記憶力減退といった症状に見舞われた。解放された後も、彼女は絶え間ない嫌がらせを受け続けた。2024年3月28日、許さんが昆明市斗南花卉市場で「真相紙幣」（法輪功迫害の事実を簡単に記した人民元紙幣）を使用していたところ、中共の嘘に毒された人に通報された。4月25日深夜12時、呈貢国保は嵩明国保大隊と地元派出所と共謀し、不当な家宅捜索を実施した。許さん宅の大法書籍、プレイヤー、USBメモリ、オペラ鑑賞機などの私物を強奪し、許さんと彼女の娘、婿を楊林派出所に連行し、尋問した。深夜になってようやく、修煉者でない娘と婿は解放された。

　呈貢国保の警官・麻林文、王東らは許さんを呈貢公安局に連行した。翌日の朝8時から、4～5時間にわたり不当な尋問を行い、供述書への署名を強要したが、許さんは終始、真相を伝え続けた。

　その後、許さんは昆明市新華病院に連れて行かれ、強制的に身体検査を受けさせられた。続いて昆明市留置場に送られたのは夜10時過ぎだったが、身体検査の結果が基準に達していないたため、留置場は受け入れを拒否した。王東は再検査の報告書を要求し、再び、新華病院へ戻って再検査を行い、再度留置場に送ったが、結果は同じで、やはり留置場から受け入れを拒否された。王東は諦めず、3度目の再検査申請報告書を要求した。この時、すでに深夜2時で、仕方なく許さんを公安局に連れ戻した。

　3日目、麻林文が報告書を持って地元病院へ送り、再検査を行った。結果が出ると、医師は直ちに入院を勧めた。警官の麻林文は医師に対し、強引に注射や服薬をさせてから留置場に送るよう要求したが、医師は「彼女は重度の糖尿病で、非常に危険な状態ため不可能だ」と伝えた。麻林文は人命を軽視し、再び許さんを留置場に送ったが、またしても拒否された。やむを得ず許さんを公安局に連れ戻し、局の幹部に報告した後、「保釈を認める」旨の決定書を作成した。

　許さんの娘に電話し、2.000元の保証金を持って許さんを迎えに来るよう伝えた。許さんの娘に対し、母親の身元引受人になるという書類に署名することを条件に、母親を連れて帰らせた。

　この3日間、呈貢公安の警官は最低限の人間性も持ち合わせず、3日間、許さんに食事を与えなかった。許さんは精神的にも肉体的にも深刻な破壊と拷問を受けた。帰宅後も、彼女は地元の司法関係者や警官による絶え間ない訪問による監視と嫌がらせに遭った。7月16日、麻林文は許さんの娘に電話し、許さんが呈貢国保に出頭しなければ収監すると脅した。許さんが出頭した後、王東、麻林文は許さんに起訴告知書を渡し、7月17日にいわゆる「証拠」を裁判所に提出し起訴した。

　今年9月23日、許さんは宜良県裁判所で不当な開廷に臨んだ。宜良県検察庁の葉恒が検察官として出廷し、指定された弁護人である黄才寛と許さんのみが出廷した。

　裁判長が許さんに罪を認めるか尋ねたところ、許さんは「自分は無実で、罪はない。反人類、反社会、反国家の行為はなく、社会や国家にいかなる危害も加えていない」と答えた。裁判長は、許さんに発言をさせないように、警備員にマイクを許さんの口に押しあてさせ、木槌を叩いて閉廷とした。全過程は20分足らずで終わった。

　9月29日、許さんは、懲役2年、罰金5.000元の不当判決が下された判決書を受け取った。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）