　【明慧日本2025年11月30日】広東省汕頭市の法輪功学習者・謝純鋒さんは、中山大学法学部を1996年に卒業し、汕頭市中級裁判所刑事第二廷の書記官として勤務していた。

　法輪大法への修煉を堅持したため、謝さんは精神病院に収容され、毒物の注射や毒薬の強制経口投与といった迫害を受けた。また、何度も拘置所に拘留され、激しい暴行や凍結（凍り付くような）拷問に苦しんだ。彼は労働教養所に2度送られ（合計3年）、電気ショックなどの様々な拷問に遭った。さらに8年もの間、故郷を追われ放浪生活を強いられた。帰宅後も長期にわたり監視され、家への訪問による脅迫といった迫害を受け続けた。

　謝さんは、今年9月18日にこの世を去った。享年52歳

　謝さんが亡くなった夜、汕頭地域は丸一日一夜にわたる豪雨に見舞われた。事情を知る者は皆、彼の死は極めて不当であり、天もこれに心を動かされたと語った。

　汕頭市竜湖区外砂鎮蓬中村の出身の謝さんは、幼少期より聡明で学問を好み、学業・人柄ともに優れていた。高校は汕頭の名門・澄海中学で学び、同校の1992年卒の優秀な卒業生だった。1996年に中山大学法学部を卒業し、学士号を取得。卒業後は汕頭市中級人民裁判所刑事第二廷に就職し、書記官を務めた。

　1997年のある日、謝さんが書店で本を購入していた時、偶然にも書棚にあった『轉法輪』を手に取った。彼は、本に書かれた「真・善・忍」の基準に従って良い人になり、さらに良い人になるべきだという法理に心を奪われた。これは稀有（けう：めったにない、珍しいこと）な宝書であり、説かれている法理は千古に一度しか巡り合えないほどの高徳な大法だと心に決め、この日から法輪大法の修煉の道を歩み始めた。短い期間の煉功で、長年彼を苦しめてきた鼻炎などの持病も消え去り、これが彼の修煉への確信をさらに強固なものとした。

　迫害の開始と精神病院での拷問

　1999年7.20、中国共産党（中共）の邪悪な一派は、江沢民の指示のもと、国力を挙げて法輪大法に対する全面的かつ強硬な迫害を開始した。全国のテレビ局、ラジオ局、新聞はフル稼働し、あらゆる手段を用いて法輪功および創始者の李洪志大師に対する誹謗中傷、名誉毀損、誣告を行った。法輪大法の素晴らしさと、師父の潔白を証明するため、謝さんは何度も北京へ赴き、また地元でも公の場で大法を実証した。このため、彼は長年にわたり中共の非人道的な迫害を受け続け、無念な思いを晴らせないまま死亡した。

　汕頭大学精神病院で受けた9カ月間の非人道的迫害

　1999年8月1日、謝さんは北京の天安門広場で煉功を行っていたところ、天安門広場の警官により連行され、天安門派出所に拘束された。その後、所属部署である汕頭市中級人民裁判所に引き取られ、不当に軟禁され、洗脳迫害を受けた。裁判所のほぼ全員が、これに強制的に参加させられた。

　同年9月、当時の汕頭市委員会（中共）の指示のもと、汕頭市中級人民裁判所の当時の所長・荘大軍と所長補佐・林坤池は、謝さんの家族の強い抗議を無視し、彼を汕頭大学精神病院へ連行し、監禁・拷問を行った。

　汕頭大学精神病院に収容されたその夜、謝さんは手足を縛られ、一晩中ベッドに固定された上、毒物注射を強制され、毒薬を胃に注入された。これにより、彼の身体には深刻な異常反応が現れた。首が自分で制御できなくなり、頭部が左側にねじれて傾いた。他人が力を入れて頭をまっすぐにしても、再び左側にねじれ、これに伴い、めまい、頭のぼんやり感、目の黄ばみ、強い眠気などの症状に見舞われた。

　その後、家族の必死の抗議と、社会の良識ある人々からの圧力により、病院の医療スタッフは良心に目覚め、責任を問われることを恐れて投薬を中止した。

　精神病院で丸9カ月間も苦しめられた後、社会の良識ある人々からの尋問を受け、汕頭市中級人民裁判所の迫害加担者らは後ろめたさを感じ、謝さんは裁判所関係者によって精神病院から連れ戻された。裁判所が中共の邪悪な迫害政策を実行した事実を隠蔽するため、汕頭市中級人民裁判所は謝さんに辞職を強要した。

　2度目は不当な労働教養1年

　2000年10月のある朝6時、夜がまだ明けきらないうちに、謝さんは汕頭の澄海外砂迎賓路の無人の廃墟となった市場で、1人で煉功を行っていた。外砂派出所の当時の指導員・林広渠が自ら現場に来て写真撮影を行い、謝さんを外砂派出所に連行した。

　汕頭市と澄海区の「610弁公室」は、謝さんに「社会秩序を乱した」という根拠のない罪名を着せ、彼に対し1年間の労働教養（広東省三水労働教養所）を科した。そこで彼は高圧的な洗脳を受け、信仰と良心を放棄するよう強制された。

　3度目は北京市大興区看守所で1年間にわたり迫害された

　2001年9月末、謝さんは再び北京の天安門広場へ向かい、1人でスローガンを叫び、大法の実証を行った。彼は北京市天安門公安支局に不当に身柄を拘束され、その後、北京市大興区の某派出所へ移送された。

　派出所では、謝さんの本名を聞き出すため、強力な電圧の電気警棒で電気ショックを与える拷問が行われた。3日後、謝さんは北京大興区看守所に送られ、1年間、拘禁され続けた。

北京市大興区看守所での更なる迫害

　北京市大興区看守所に収監されていた間、公安警官は彼の本名を聞き出すため、日常的に彼に拳や足で暴行を加えた。

　2001年の旧暦12月、北京市大興区の国保（国内安全保衛部門）に所属する周という主任と任という捜査官によって、彼は大興区郊外の農場にある洗脳施設に連行され、本名を聞き出すための拷問を受けた。

　真冬の一番寒い真夜中の12時、北京の公安警官は謝さんの服を脱がせ、下着だけを残し、裸足のまま雪の上へ強制的に引きずり出した。彼を何度も雪の上に打ち倒し、本名を問い詰めた。さらに、凍りついた池の氷の上に引きずり込んで、30分以上放置した。そして「もし凍死しても、新聞には、彼自身が修煉中に精神に異常をきたし自殺したと報道させる」と脅し、嘲笑した。

　大興区看守所にいた期間、法輪大法を実証したという理由で、彼は看守所の警官によって、足かせで6カ月間も拘束され続けた。　

　2度目の不当な労働教養

　2002年10月、謝さんは北京から汕頭市の「610弁公室」と汕頭市中級人民裁判所によって地元へ連れ戻され、澄海看守所に約5カ月間、拘禁された。

　看守所の要求に応じなかったため、副所長・金穎によって口をガムテープで塞がれた上、一体型の手錠と足かせで「ちまき」のように全身を拘束された。彼は1週間、この状態のまま手足を固定され続けた。拘留期間中、汕頭市と澄海区の「610弁公室」は、彼に対して自白を強要した。

　澄海看守所で5カ月間、迫害を受けた後、謝さんは再び広東省三水労働教養所という暗黒の巣窟へ移送された。移送後も謝さんは信仰を堅持し、大法を実証したため、警官によって10日間の独房監禁に処された。独房監禁中に受けた残酷な迫害は以下の通りである。

　「1回目の電気ショック拷問」 10人近い警官による暴力的な侮辱を受け、2人の警官が超高圧の電気警棒で、股下と腰の後ろを集中的に、連続して5分以上にわたり電気ショックを与えた。

　「2回目の電気ショック拷問」5人の警官が3本の高圧電気警棒で、休みなく連続して1時間以上電気ショックを与え、警棒の電力が尽きるまで続けた。性器以外、全身全てに電気ショックを与えた。電気ショックの最中には、水をかけられた。

　「3回目と4回目の拷問」引き続き3本の電気警棒が用いられ、毎回30分以上にわたり電気ショックによる拷問を受けた。

　2003年5月のある朝7時、点呼の時間に「法輪大法は素晴らしい」と公に叫んだため、再び独房監禁に送られ、拷問を受けた。警官・邱、郭、何の3人に、手足を拘束バンドで縛られ、3本の強力な高圧電気警棒で、30分以上にわたり連続電気ショックによる拷問を受けた。

　他郷で、8年間にわたる放浪生活

　2003年9月末、汕頭市中級人民裁判所の法警によって、謝さんは広東省三水労働教養所から地元へ連れ戻された後、再び汕頭市の「610弁公室」によって直接洗脳施設に送られ、3カ月間にわたる精神的な拷問を受けた。

　2004年の旧正月の数日前、様々な嫌がらせと迫害に耐えかねた謝さんは、故郷を離れ、他郷で放浪生活を余儀なくされた。2012年まで、彼は8年間、家に帰ることができず、その間に受けたあらゆる困難や苦痛は、言葉では言い表せないほどであった。

　 繰り返される迫害による一家の崩壊

　謝さんには元々、幸せで温かい家庭があった。母親と兄は洋服店を経営し、彼自身は汕頭中級人民裁判所に勤め、妹は広州で翻訳の仕事をしていた。一家は、父親だけが法輪功を修煉していなかったが、それ以外の4人は皆法輪大法を修煉し、心身ともに恩恵を受けており、和気あいあいと暮らしていた。

　しかし、1999年7月に中共が法輪功に対する狂気の迫害を開始して以来、謝純鋒氏の一家は安寧の日を失い、ついには一家離散に追い込まれた。公安局「610弁公室」、および村委員会は、彼の一家に対して絶え間ない嫌がらせと恐喝を続けた。

　母親・蔡玉嫦さんは、何度も不当に連行、監禁され、何度も洗脳施設に送られて迫害を受けた。2011年には懲役1年6カ月の不当判決を受け、2020年12月～2024年6月にかけて、再び懲役3年6カ月の判決を受けた。

　兄・謝純沢さんは、2年間の労働教養を科され、三水労働教養所で九死に一生を得るほどの迫害を受けた。

　妹は、かつて広州の槎頭女子労働教養所に監禁され、心身ともに苦痛を味わった。中共による良心と信仰に対する狂気の迫害と、一家に対する破壊行為は、彼女の心に消し去ることのできない傷を残し、彼女は何年もの間、この崩壊した家庭と向き合うことができなかった。

　未修煉だった父親は、終わりのない脅迫と打撃に耐えきれず、2003年1月に、この世を去った。

　謝純鋒さんは帰宅後も長期にわたり、監視、尾行、自宅への訪問による恐喝といった高圧的な迫害を受け続けた。心身に深刻な傷を負ったことにより、2015年以降の10年間、嘔吐や摂食不能などの異常症状を繰り返し発症した。（中国共産党（中共邪党）が人民を迫害する邪悪な手口には底がないため、迫害の過程で薬物による毒害を受け、その毒性が長期的に慢性発作を引き起こした可能性も排除できない）。そして、今年9月18日、不幸にも無念な思いを晴らせないまま、この世を去った。

　謝純鋒さんは、法輪大法への信仰を堅持し「真・善・忍」の基準に従って良い人になろうとしたがゆえに、中共邪党による残虐非道な拷問の迫害を受け、一家離散に至った。彼の無念な死は、中共邪党が人民に対して行っている迫害は、氷山の一角を映し出しているに過ぎない。

　中共邪党による信仰への弾圧、善良な人々への迫害、道徳の破壊、法律の蹂躙は、すべて、中共邪党が「反人類」、「反神仏」、「反天反地」の邪教的な暴力集団であるという本質をあらわにしている。