　【明慧日本2025年12月14日】（中国＝明慧記者）明慧ネットの統計によると、2025年11月に新たに少なくとも63人の法輪功学習者（以下、学習者）が中国共産党（以下、中共）の関係者により不当な判決を言い渡されたことが判明した（うち2025年の案件が57人、他年の案件が6人）。最年長者は85歳、最年少は43歳である。刑期は最長7年、最短6カ月である。年齢別では40〜50歳1人、50〜60歳7人、60〜70歳15人、70〜80歳8人、80〜90歳1人となっている。懲役3年以上の拘禁を科された学習者は31人である。11月に中共の裁判所が学習者から強要した罰金総額は19万9,500元に上った。

　これら不当な判決を受けた学習者には、出入国検疫局のエンジニア、税務局の一級行政執法員、エンジニア、教師、内科医、運転手、会社員、農婦など、社会の各階層の人々が含まれる。

　明慧ネットの統計によると、今年1〜11月の間に、少なくとも710人の学習者が中共により不当な判決を宣告されたことが分かった。

2025年1～11月、不当判決を宣告された学習者の人数統計

不当判決を受けた63人の刑期別人数（2025年11月判明分）

不当判決を宣告された63人の地域別人数（2025年11月判明分）

　不当判決は中国の少なくとも13の省・自治区・直轄市に及んだ。迫害が最も深刻な地域は、山東省11人、河北省11人、遼寧省10人、湖南省10人、黒竜江省6人、四川省4人、吉林省4人となっている。

　迫害の実例

　1、湖南省常徳市の学習者10人が不当な判決を受ける

　湖南省常徳市の学習者・王暁群さん、李冬枝さん、李偉雲さん、尹紅さん、劉先菊さん、姚洲さん、楊碧瓊さんらは、約2年にわたり不当に拘禁され、今年11月12日に桃源県裁判所から以下の判決を言い渡された。

　王暁群さん（76歳）は懲役5年および罰金8000元を科された。

　李冬枝さんは懲役4年および罰金6000元を科された。

　李偉雲さんと尹紅さんはそれぞれ懲役3年9カ月および罰金6000元を科された。

　劉先菊さんと姚洲さんは懲役3年6カ月および罰金5000元を科された。

　楊碧瓊さん（73歳女性）は懲役3年および罰金5000元を科された。

　楊桂明さんは懲役2年6カ月、執行猶予3年および罰金4000元を科された。

　尤楚雲さんは懲役1年、執行猶予1年6カ月および罰金2000元を科された。

　董明芳さんは懲役9カ月、執行猶予1年および罰金1500元を科された。

　2023年11月30日、常徳市の公安警察、国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）、の関係者らが学習者に対する一斉連行を実施した。早朝5時から7時過ぎにかけて、警官らは学習者の自宅ドアを叩き、家宅捜索を行い、そして連行を実施した。約30〜40人の学習者が連行され、6人が拘留所に移送されたが、そのうち2人は血圧が高かったため帰宅した。残り4人はそれぞれ10日間、15日間不当に拘束された後に帰宅した。さらに20人以上が洗脳班に拘束された。王暁群さん、李冬枝さん、李偉雲さん、尹紅さん、劉先菊さん、姚洲さん、楊碧瓊さんらは、約2年にわたり拘禁され、今年11月12日に桃源県裁判所で不当な裁判にかけられた。

　2、大慶市の女性教師・段暁栄さんが冤罪で懲役7年、罰金6万元

　黒竜江省大慶市譲胡路区の学習者・段暁栄さん（61）は今年6月24日16時頃、買い物途中に大慶市公安局の警官に連行され、大慶市第二拘置所に拘束された。10月15日、大慶市譲胡路区裁判所で段さんに対する裁判が開かれた。最近、懲役7年および罰金6万元の不当判決が下されたことが判明した。段さんは控訴する意向である。段さんの母親は娘の連行を知って健康状態が悪化し、9月末に悲しみと憤りの中で亡くなった。

　段さんは大慶市讓胡路区東湖上城に住んでおり、大慶乘風第四小学校の教師である。法輪功を修煉する前は、乳腺増殖症、神経性振戦、気管支炎、角膜炎、痔、咽頭炎、関節炎など多くの疾患を抱えていた。1998年11月に法輪功の修煉を始めて以降、これらの病は薬不要のまま全快し、より善良・寛容・誠実となった。勤務においては不平を言わず、生徒に誠実かつ辛抱強く接し、保護者からの謝礼も丁重に辞退し、保護者たちを感動させた。

　2022年4月20日、大慶市警察は一日に20数人の学習者を連行し、市民から「本業を逸脱し、納税者の金を浪費して天に背く行為ばかりしている」との批判が噴出した。同日午前6時半、段さんは大慶公安局鉄人支局の警官にドアを叩かれて連行され、家宅捜索を受けた。警官12人が午前中いっぱい部屋を荒らし、パソコン、プリンター、携帯電話など私物を押収した。同時に3〜4人の警官が段さんの娘宅にも押し入り、家宅捜索を行い、娘を鉄人支局へ連行した。段さんと娘は当日中に帰宅した。

　2025年6月24日午後、段さんは再び連行された。「三書」への署名を拒否したため、11月19日に判決書が下達され、懲役7年および罰金6万元を科された。

　3、11年間不当に拘禁された鐘芳瓊さん　再び5年の判決を受ける

　成都市の学習者・鐘芳瓊さん（60）は2024年7月7日、成都市大豊南派出所の警官に連行され、成都市留置場に不当に拘禁された後、起訴された。そして、今年11月18日、新都裁判所により懲役5年および罰金1万元（約21万円）の判決を言い渡された。鐘芳瓊さんは控訴を申し立てている。

　鐘さんは四川省簡陽市雲竜鎮楊鳴村七社の出身。19歳の時、わずか15元を手にもって成都へ出て事業を始めた。数年後、鐘さんは資産70万元（1400万円）を持つ個人輸送の会社を持った。商売が順調に進む一方で、年齢を重ねるにつれ、6歳から彼女を悩ませてきた右足の先天性血管腫がますます悪化した。1997年、華西医科大学の30人以上の専門家による合同診察の結果、「先天性大面海綿状血管腫」と認定され、世界的にも有効な治療法はないと診断された。1999年3月、鐘さんは法輪功を学び始め、わずか2カ月で血管腫は奇跡的に消え、新たな人生を得た。鐘さんは心から喜び、法輪大法に限りない感謝の念を抱いた。

　1999年7月20日、中共が法輪功に対して残酷な迫害を開始した後、鐘さんは何度も連行され、拘禁された。一度の不当な労働教養と二度の不当な懲役により、合計11年間の拘束を受け、派出所、留置場、洗脳施設、労働教養所、刑務所で残酷な迫害を被った。成都市女子刑務所では、鐘さんは「転向」を拒否したため、拘禁されて半年間、食事の際に箸すら与えられず、手で掴んで食べるしかなかった。10日間、普通の量の4分の1の量の食事しか与えられなかったこともあった。日用品を買う権利すら剥奪され、トイレでは他人が使用した汚れた紙を拾って使うしかなかった。トイレに行くことも厳しく制限された。毎日朝6時の起床後から夜10時まで、高さ約10cmの、直径約17cmの小さなプラスチック製の椅子に座ることを強制された。椅子に座る際も軍隊式の姿勢を強要され、時間が経つにつれて、臀部は椅子に当たって広範囲に潰瘍化し、膿とズボンが張り付いて、ズボンを脱ぐたびに激しい痛みに苦しんだ。

　鐘さんは解放された後、簡陽市雲竜鎮陽明村七社にある弟の家に一時的に身を寄せていたが、各部門の中共関係者から絶え間ない嫌がらせを受けた。鐘さんは迫害を避けるため、弟の家にも、そして息子の家にも行くことができなくなり、家に帰れない放浪生活を送ることとなった。2024年7月7日、鐘さんの家族は、鐘さんが再度、大豊南派出所の警官に連行され、成都市留置場に拘束されたことを知った。

　4、善を勧める手紙を郵送した劉兆宏さん　懲役4年の不当判決に

　山東省膠州市の学習者・劉兆宏さん(67)は、善意で法輪功に関する真実を伝える手紙を送ったことで、今年5月19日に連行され、5月20日に膠西留置場に拘禁された。5カ月後の2025年10月、劉さんは懲役4年の実刑を言い渡された。現在、済南男子刑務所に拘禁されている。中共が法輪功を迫害し始めてから、劉さんは精神病院、洗脳班に拘禁され迫害を受けたほか、2003年には連行されてでっち上げの罪で懲役5年の実刑を言い渡された。

　5、『轉法輪』所持で、河北省の付鴻さんに懲役5年の不当判決

　河北省秦皇島市の学習者・付鴻さんが、2024年11月20日に法輪功の書籍を所持していたとして同市の鉄道駅で拘束され、秦皇島拘置所に拘束された。今年8月21日、撫寧区裁判所は不当な裁判を行い、その場で判決は下さなかったが、最近、付さんが懲役5年の実刑を言い渡されたことが判明した。付さんはすでに控訴した。

　6、ハルビン市85歳の曹世斌さん　懲役3年の不当判決と罰金1万元

　黒竜江省ハルビン市に住む高齢学習者の曹世斌さん（85歳男性）が、今年11月6日午前に、チチハル市富裕県の公安により自宅から強制連行された。現在、富裕県拘置所に不当に拘束されている。曹さんはエンジニアであり、黒竜江省工学院を卒業後、兵器工場で軽兵器の設計・研究開発に40年近く従事した。今年1月、富裕県の県知事に善を勧める手紙を郵送したことが理由で、曹さんは富裕県の公安局、検察庁、裁判所の関係者により陥れられ、懲役3年および罰金1万元を科された。

　7、北京市豊台区の張宝玲さん　懲役5年6カ月の不当判決を受ける

　北京市豊台区の学習者・張宝玲さんは、今年7月末に法輪功の資料を配布したとして、豊台区裁判所から懲役5年６カ月の判決を宣告された。張さんは控訴した後、北京市高等裁判所は10月24日に原判決を維持した。張さんは健康上の問題で、現在、刑務所外での執行中である。

　2022年6月19日、張さんは法輪功の資料を配布中に豊台区の警官らに大紅門派出所へ連行された。36時間の拘留後、「保証人を立てて尋問を待つ」措置で保釈された。2024年2月23日、張さんは再び大紅門派出所の警官らに連行された。高血圧が220mmHgと高かったため、張さんは再び保釈された。2024年7月、豊台公安支局は張さんに罪を着せ、豊台区検察庁に送致した。2025年1月下旬、豊台区裁判所は張さんに対し、裁判を行なった。

　8、遼寧省錦州市の韓艶文さんら6人に不当判決

　遼寧省錦州市北鎮市閭陽鎮の学習者6人が6月3日、北鎮市公安局および閭陽鎮派出所により連行・拘束され、不当な判決を下された。呂四村の韓艶文さんは懲役2年、頭台子村の苗桂君さんは懲役13カ月、田秀芬さん、趙春艶さん、および下肖村の李淑珍さんと王玉蘭さんの4人は懲役11カ月の実刑を言い渡された。

　今年6月2日から3日にかけて、錦州市にある各県・市の公安局が派出所警官と共に、地元の学習者に対し大規模な連行・家宅捜索を実施し、少なくとも36人が連行された。

　9、河北省の学習者6人　山東省寧津県で不当な判決を受けた

　河北省東光県の学習者・程桂君さん、宋桂芬さん、張文萍さん、門丙城さん、于永利さんの5人と、阜城県の学習者・李珍英さんの計6人は、2024年6月19日に山東省徳州市寧津県の警官に拘束され、不当に起訴された。今年4月18日、寧津県裁判所にて不当な裁判が開かれた。近日の情報によると、この6人の学習者全員が不当に懲役刑を宣告された。李珍英さんは懲役4年、程桂君さんと于永利さんはそれぞれ懲役3年、張文萍さんは懲役2年、門炳城さんは懲役1年6カ月、宋桂芬さんは懲役1年である。さらに、それぞれ3,000〜10,000元の罰金を科され、5人の学習者は、法律に基づき控訴を申し立てた。