文／中国の大法弟子　

　【明慧日本2025年12月16日】修煉を始めたばかりの頃、同修に間違った点を見つけると、私は説得が通じないと見て、わざときつい言葉で相手を刺激し、それによって同修に過ちを自覚させ、改めさせようとしました。結果として、同修を傷つけ、同修も私から遠ざかってしまいました。その後、自分も他人にひどい仕返しをされ、ようやく同修が当時どれほどつらい思いをしたかを体験しました。こうして、私は「悪をもって悪を治める」というやり方の結果をはっきりと理解したのです。もし対立の中で一歩引いて、善の念を保つことができれば、全く違った光景が広がるでしょう。

　師父は『轉法輪』の中でこのように説かれています。「もちろん、善意をもって説明し、事実をはっきりさせるのは構いませんが、しかし、あまりこだわりすぎてもいけません」

　私は次のように認識しました。たとえ他人に過ちがあっても、指摘する際には善意をもって行うべきです。また、相手がそれを受け止められるかどうか、傷ついてしまうのではないかも考慮しなければならず、常に相手が良くなることを願うべきです。なぜなら、自分を修めることがもっとも肝要であり、法に則ってはじめて人を救うことができるからです。

　宇宙の中で、どのような生命が「悪をもって悪を治める」のでしょうか？ ――魔です。例えば『水滸伝』の108将は魔王の転生であり、彼らは殺しや戦い、争うことができる者だけが「英雄」、「好漢」だと思っています。大法弟子の中に魔王を修める者がいるでしょうか？　いません！　私たちは人を救うために来たのであり、法王・正覚を修めているため、慈悲をもってすべての人に接し、常に他人を思い遣り、最終的に万物に対して善意をもって理解できる境地に達しなければなりません。これこそが執着心がなくなった現れであり、真の智慧と偉大さなのです。