文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年12月18日】夫は38歳の時、突然の交通事故で亡くなりました。当時、娘はまだ8歳でした。もともと体が丈夫でなかった私は、この出来事に打ちのめされ、体調が次第に悪化していきました。数年後には、神経衰弱や胃底部の出血に加え、10種類以上の病気にかかり、全身が不調に覆われました。漢方薬も西洋薬も試しましたが、まったく改善せず、毎日気力がなく、体調が悪い時には3時間の授業さえこなせず（職業が教師）、頻繁に休暇を取っていました。幼く無邪気な娘を前に、重圧と不安に押しつぶされ、生きることがつらく、喜びや希望を感じられない日々が続きました。人生はどん底にあり、未来は見えないと感じていました。

　3年間、病気と精神的苦しみに耐えた後、以前から法輪大法を勧めてくれていた同僚がまた勧めてくれました。その誠実さと優しさに心を動かされ、何度も勧められていた『轉法輪』を読んでみようと決心しました。読み始めると不思議と手放せず、『轉法輪』は私を低迷から導き出し、光を見せてくれました。こうして私の人生は新たな出発点に立ちました。

　私は煉功の動作を独学しました。ちょうど冬休みで、毎日、学法と煉功に専念しました。体調は日ごとに回復し、わずか数カ月で、長年苦しんできた10種以上の病気が消えていました。職場復帰後は欠勤することもなくなり、再び学級担任を務め、4時間の授業にも疲れを感じませんでした。自転車通勤もできるようになり、十数キロの道や二つの坂も楽に越えられました。まさに、師父がおっしゃった「今は自転車に乗っても誰かが後ろから押してくれているかのようです」（『轉法輪法解』「北京『轉法輪』出版式典での説法」）という言葉の通りでした。

　病気がなくなり、体が軽くなった喜びは言葉では言い尽くせません。大法が健康な体を与えてくださったことに心から感謝し、その不思議さに深く心を打たれました。もっと早く学んでいればよかったと、しみじみ感じました。

　修煉前の私は、名誉や利益への執着が強く、利益や「得をする」ために必死に争うようなことまではしなくても、損をしたくないという思いが常にありました。夫が亡くなってから半年後、娘を連れて現在の町に引っ越し学校も移りました。その頃、教師の昇進が行われており、私も対象者でした。元の職場であれば自信があっても、新しい環境に不安を感じながらも、機会を逃すまいと力を尽くしました。長い職務報告を書き、会議でもたくさん話しました。他の人の報告を聞いても、大差ないように感じ、自分には希望があると思っていましたが、結果は選外でした。「これは明らかに外から来た人間を冷遇しているのではないか、自分は彼らに劣っていないのに」と不公平だという思いが消えず、心にわだかまりが残りました。

　しかし修煉後、『轉法輪』は私の視野を広げ、心の執着を解いてくれました。法理を学び、人生の意味を理解する中で、昇進や評価へのこだわりを手放しました。すると間もなく、争うこともなく、自然な流れで上級職に就くことができました。私は「求めずとも自ずから得る」（『シドニー法会での説法』）という師父のお言葉を、身をもって実感しました。法理の奥深さと素晴らしさは、私に軽やかで安らかな気持ちを与えてくれました。

　修煉を始めて間もない頃、ある日、銀行でお金を引き出した際、受け取った金額が多いことに気づき、数えると1000元も多く渡されていたのです。すぐに窓口へ戻ると、若い行員は「どうしましたか？」と尋ねました。私は多くもらったお金を返しながら、「私は法輪大法を学んでいます。人のお金は受け取れません」と伝えると、若い行員は驚き、深く感謝してくれました。

　本来は2008年に定年退職する予定でしたが、2007年に「あと1年か2年で退職する人は、前倒しで退職しても不利益はない」という通達が省から出されました。学校からも退職を勧められ、年齢や教職年数が近い同僚たちも皆、退職を検討していました。私も、あと半年足りないだけだったため、この機会に退職しようと考えました。

　ところが、給与を担当する管理職から、以前に農村で代替教員として勤務していた2年間は、教職年数として認められないと言われました。私が以前勤めていた学校は企業立の学校で、最近になって地方に移管されたため、企業と公的機関では規定が異なるというのです。その2年を差し引くと、私の教職年数は35年に達しませんでした。35年が基準で、35年以上であれば給与の90％、未満の場合は85％となり、同僚との間に一段階の差が生じることになります。

　「何十年も前の勤務であるにもかかわらず、なぜ最も重要なこの時点で認められないのか」と私は疑問に思いました。上司も残念がり、電話で問い合わせてみたり、何とか手を尽くしてみようかと言ってくれました。以前の私であれば、老後何十年もの生活に関わる問題であり、娘も大学生で出費がかさむ状況だったため、そうしていたと思います。この社会では、裏口を使うことも珍しくありません。

　しかし私は、自分は大法の修煉者であると思い、「私は今、法輪大法を学んでいます。修煉者は自然に任せることを重んじるべきです。こういうことも偶然ではないかもしれませんし、このお金は私のものではないのかもしれません。だから、今回はあきらめます。でも、お気持ちはありがたく受け取ります」と上司に伝えました。

　以上は、20年以上の修煉で得た体験の一部にすぎません。大法の中での生命の向上や、心身が一新される変化は、数篇の文章では語り尽くせません。数々の試練と困難を越え、今日まで歩んでこられたのは、すべて師父の守りと導きがあったおかげで、すべては師父と大法によるものだと深く感じています。心から感謝します。