【明慧日本12月18日】カナダ連邦議会の上下両院議員65人が共同声明に署名し、中国共産党による法輪功に対する26年間にわたる迫害と、段階的にエスカレートする国境を越えた弾圧を強く非難した。カナダ公共安全大臣は書簡を通じて、中国共産党によるカナダ国内での国境を越えた弾圧と、法輪功学習者に対する継続的な影響の深刻さに懸念を表明した。

カナダ連邦議会の上下両院議員65人が共同声明に署名し、中国共産党による法輪功に対する26年間にわたる迫害を非難した

　多くの議員が法輪功を支援　国境を越えた弾圧を非難

　共同声明では「我々、以下に署名する議員は、法輪功グループを支援し、中国共産党による段階的にエスカレートする国境を越えた弾圧と法輪功学習者に対する26年間にわたる迫害を強く非難する」と述べている。

　議員による連署活動は今年7月に始まり、「世界人権デー」である12月10日時点で、共同声明に署名したカナダ連邦議会議員は65人に増えた。議員らは「中国政府に対し、法輪功への迫害を直ちに終結させ、カナダ領土内で行われているすべての国境を越えた弾圧行為を停止するよう求める」としている。

法輪功迫害を批判する共同声明

　中国共産党は国境を越えた弾圧を通じて、1999年に開始した法輪功への迫害を海外にまで拡大している。声明では「過去26年間、カナダの法輪功修煉者は監視、嫌がらせ、脅迫、襲撃、虚偽情報、サイバー攻撃、その他の形態による中国共産党からの弾圧を受けてきた。これらの行為は法輪功修煉グループを傷つけるだけでなく、神韻公演を妨害し、カナダの制度、主権、核心的民主価値をも脅かしている」と強調している。

　国境を越えた弾圧が深刻化、公共安全大臣が注目

　声明では「2025年、（中国共産党は）カナダで神韻が開催された4都市の公演会場に対し、爆弾および大規模銃撃の脅迫を送付した。これは世界中で報告された140件以上の同様の事件の一部である。これらの脅迫メールの一部は中国からのものと特定されている。これらの行為は、法輪功と神韻を抑圧することを目的とした、中国共産党主導によるより広範な世界的破壊活動の一部である」と述べている。

　カナダ法輪大法学会広報担当ダイ・ゴンユー氏によると、カナダ公共安全大臣ゲイリー・アナンダサンガリー氏が法輪大法学会に書簡を送り、中国共産党による国境を越えた弾圧問題に回答した。大臣は、カナダにおける中国共産党の法輪功に対する国境を越えた弾圧と、この問題が法輪功学習者に継続的な影響を及ぼしている深刻さに懸念を表明した。

　大臣はダイ氏がこの重要な問題を公共安全省の注意を喚起したことに感謝し、同省の国境を越えた弾圧担当部門の責任者とこの問題について既にコミュニケーションを取ったと述べた。

　国会議員、中国共産党による国境を越えた弾圧の継続を容認せず

　カナダ国会法輪功の友共同議長で、カナダのベテラン自由党ジュディ・スグロ議員はインタビューで「これらの共同声明は極めて重要だと考える。我々が立ち上がり、法輪功への迫害に反対していることを人々に示すことができる」と述べた。

カナダ国会法輪功の友共同議長で、カナダの自由党ジュディ・スグロ議員

　「迫害は不公平であり、人々は立ち上がり、声を上げることができない人々のために発声しなければならない」とスグロ氏は述べた。「これ（国境を越えた弾圧）は極めて悪質な現象であり、本来起こるべきではなく、継続を容認すべきでもない」

　同氏は、数十年にわたり法輪功は中国共産党による虚偽情報に直面し続けてきたと述べた。スグロ氏は「カナダ政府はあらゆる資源を利用して中国共産党の情報戦に対処している」と強調し、一般市民に対しても覚醒を保ち、中国共産党の虚偽情報に惑わされないよう呼びかけた。　

　「我々は市民を教育し始めなければならない。自ら直接参加しない限り、あなたが読む（中国共産党の）いかなるものも安易に信じてはならない。なぜなら（中国共産党の情報戦は）巨大かつ継続的な世界規模の攻勢であり、前進する過程でこの点を銘記しなければならない」と述べた。

　カナダ政府は国境を越えた弾圧と侵害問題に対処するための措置を講じており、その本質を暴露しようとしている。「中国共産党（による法輪功と神韻に対する）虚偽の宣伝は誤情報であり虚偽である。カナダ政府はこの問題を非常に重視しており、国境を越えた侵害という全体的な問題をより良く、より効果的に処理するための独自の計画を推進している」と述べた。

　同氏は「私はこの状況が存在することを知っているが、その本質を見抜いた。私にとって、これ（情報戦）は何の意味もない。我々は（中国共産党が）広める嘘に抵抗するのに十分な力と勇気を持たなければならず、常に立場を堅持しなければならないと信じている」と付け加えた。

　もう一人の国会法輪功の友共同議長ガーネット・ジェナイス議員は、中国共産党による神韻への弾圧は中国共産党の不安感を示していると述べた。「これはあの政権の不安感を示している。神韻の芸術公演を絶えず脅迫しようとしているが、我々はこの国における自由を守り続けなければならない」

国会法輪功の友共同議長ガーネット・ジェナイス議員

　カナダ保守党副党首でメリッサ・ランツマン議員は「（神韻に対する）爆弾脅迫であれ、法律戦であれ、声を封じることであれ、これらすべては残酷な共産主義独裁政権の道具である。中国共産党政権は世界中に手を伸ばし、自由、民主主義、法の支配、そしてすべての正義のために声を上げる人々を抑圧しようとしている」と述べた。

カナダ保守党副党首でメリッサ・ランツマン議員

　カナダ影の国防大臣ジェームズ・ベザン議員は、中国共産党政権は神韻が「自らの統治に脅威をもたらす」と偏執的に考えていると述べた。「公演が法輪功に関連しているというだけで、（中国共産党の）これらの行為は実に吐き気を催すものであり、習近平とその政府がいかに偏執的であるかを示している」

カナダ影の国防大臣ジェームズ・ベザン議員

　ベザン議員は国会でC-219法案を提出し、法律において初めて「国境を越えた弾圧」を明確に定義した。「この法案はカナダの制裁法を強化し、ここで国境を越えた弾圧を行う者に対する制裁を含む。カナダがこれらの腐敗した外国官僚の避難所とならないことを確保する。これらの官僚は中国その他の国々で人権侵害を継続し、これによって暴利を貪っている」と述べた。

　議員、G7声明を実行に移すべきと主張

　2025年、カナダ、米国、欧州、オーストラリア、台湾など世界中から400人以上の政治家が声を上げ、中国共産党による法輪功に対するエスカレートする迫害と国境を越えた弾圧を非難した。米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本で構成される主要7カ国（G7）首脳は2025年6月に発表した声明で、コミュニティーを保護する約束を再確認し、国境を越えた弾圧を権利と自由、国家安全保障、国家主権に対する深刻な脅威として非難した。　

　議員らは声明で「中国共産党による法輪功への迫害は、国境を越えた弾圧の危険性を明確に体現しており、これこそG7が世界に共同で抵抗するよう呼びかけているものである」と表明した。

　国会手続・院務常設委員会副委員長で、保守党マイケル・クーパー議員はインタビューで、中国共産党による国境を越えた弾圧は深刻な問題であり、中国共産党に屈服してはならないと述べた。

　「カナダは同盟国と協力し、北京のいじめに抵抗しなければならない。我々は北京に屈服すべきではなく、その重要性は現政府において特に顕著である」と述べ、政府に外国代理人登録所を速やかに開設し、中国共産党による国境を越えた弾圧を撃退するよう呼びかけた。

国会手続・院務常設委員会副委員長で、保守党マイケル・クーパー議員

　カナダは2024年に国家安全保障法「外国干渉対策法」（C-70）を可決し、外国勢力によるカナダの政治、社会への浸透と操作を撃退することを目的としている。同法案は外国代理人登録所の設置を求め、外国委託者と関連を持つ者に公開登録を義務付け、情報共有と刑事処罰メカニズムを強化する。

　国会国際人権小委員会副委員長シュバロイ・マジュムダル議員はインタビューで、カナダ政府がG7の声明を実行に移し、カナダで発生している国境を越えた弾圧に対処するための意味ある行動を開始することを望むと述べた。「我々は常に国内の宗教の自由を保護しなければならない。法輪功修煉者の宗教の自由を含む。我々は常に言論の自由を保護し、外国政府がカナダ人が自らの意志に従って表現する自由を抑圧しようとすることを防がなければならない」

国会国際人権小委員会副委員長シュバロイ・マジュムダル議員

　国会議員以外にも、カナダ各地の市民が請願書に署名して法輪功を支援している。現在、異なる選挙区から複数の議員が民意を代表し、国会で中国共産党による迫害と国境を越えた弾圧を阻止する請願書を朗読している。

　下記は、65議員が支持した共同声明の日本語訳となる。

　我々は、中国共産党による法輪功に対する26年間にわたる迫害と、段階的にエスカレートする国境を越えた弾圧を強く非難する。

　法輪功は、法輪大法としても知られ、真・善・忍の普遍的価値に基づく平和的な精神修養法である。1999年以来、中国共産党（CCP）は組織的かつ甚だしい人権侵害を通じて、この信仰グループを排除しようとしてきた。

　2025年、法輪功学習者によって設立された中国古典舞踊団である神韻（シェンユン）を主催する会場に対し、カナダの4都市で爆破予告や銃乱射の脅迫が送られた。これは世界で報告された140件以上の同様の事件の一部である。これらの脅迫の一部は中国の発信元に追跡されている。これらの行為は、法輪功と神韻を弾圧することを目的とした、中国共産党主導のより広範で世界的な妨害キャンペーンの一環である。

　過去26年間にわたり、カナダの法輪功学習者は監視、嫌がらせ、脅迫、暴行、偽情報、サイバー攻撃、およびその他の形態の中国共産党による抑圧に耐えてきた。これらの行為は、法輪功コミュニティを害し神韻を妨害するだけでなく、カナダの制度、主権、および中核的な民主的価値観の完全性を脅かすものである。

　2025年6月に発表された声明において、G7首脳はコミュニティを保護するコミットメントを確認し、越境弾圧を権利と自由、国家安全保障、および国家主権に対する深刻な脅威として非難した。中国共産党による法輪功へのキャンペーンは、G7が世界に共に抵抗するよう求めたその危険性を明確に例証している。