　【明慧日本2025年12月23日】（明慧記者・唐容インタビューレポート）ベルギーの学習者フィリップさんは、法輪大法を修煉して20年以上になる。彼は、英語に翻訳された第22回中国法会の文章を60編以上読み、中国の同修と比して学び比して修する中で、多くの気づきを得たという。法会文章を読んでいる最中、自分と同修との修煉の差を感じて落ち込み、読むのを中断したことがあった。しかし2日後、同修の修煉体験は自分の修煉を助けるためのものであると気づき、再び毎日読み続けるようになった。

　フィリップさんは特に、中国の同修がさまざまな試練を乗り越えてきた強い意志と、師が法を正すことを手伝って衆生を救う慈悲の心に深く感銘を受けたと語る。「文章全体から、素朴で飾り気のない、純粋な心が感じられます」と述べている。

　常人社会で修煉する以上、家庭での責任を軽視してはならない

　フィリップさんは「中国法会の同修の体験から多くを学びました。自分の不足を認識し、法を正す修煉の過程において果たすべき責任を自覚する助けになりました。比して学び比して修することを通じて、自分にはまだ修めて取り除くべき執着心が残っていることが分かりました」と話す。

　彼は「同修という大家族が共に神の道を歩む」という文章を読んだ体験を紹介した。

　その文章で、筆者は次のように書いていた。「大法の資料作りに忙しくなると、食事の時間を逃してしまうことがあり、料理作りもいつもいい加減になっていました。ある日、子どもがお腹が空いたと訴えた際「待って、印刷を終えてから食べよう」と言いました。その言葉を言い終えた直後に、プリンターが紙詰まりを起こしました。私は焦って師父に助けを求めましたが、プリンターは直りませんでした。仕方なく印刷を止めて料理を作り始めました。食事を終えると、プリンターは再び正常に動きました。その時、師父が普通の人の生活に溶け込んで修煉することを教えてくださっているのだと分かりました。

　フィリップさんは、この体験を通じて、大法弟子が常人社会で修煉する以上、修煉と家庭生活のバランスを取ることも修煉の一部であると認識したという。「以前は人を救い、真相を伝えることの重要性ばかりを重視し、家庭で果たすべき責任のバランスをおろそかにしていました。妻や子どもが私を必要としていても、忙しいと言って取り合わないことが多くありました。師父はそのことを気づかせてくださいました」と振り返る。

　彼は、交流原稿を書こうとした際の体験も語った。2晩続けて家族から手助けを求められても時間がないと断ったが、原稿の構想は進まなかった。3日目の夜、仕事後に再び家族に頼まれ、原稿を進められなかったため手伝うことにした。その後、原稿に戻ると、突然頭が冴え、考えが明確になり、夜遅くにもかかわらず書き上げることができたという。

　最近、フィリップさんは自分には苦しみを恐れる心があることに気づいた。妻は仕事を持ち、2人の子どもは学校に通っており、家事を分担する必要があるが、これまで家事を後回しにすることが多かった。また、指摘されることを恐れる心も自覚した。「同修の文章は、こうした執着心を手放し、根本的な執着心を掘り下げ、苦を恐れる心を修めて取り除き、果たすべき責任を果たすよう促してくれました」と述べている。

　現在は、仕事後に疲れて動きたくない時でも「苦しみを耐えることは業力を消す修煉の一部だ」と自分に言い聞かせ、家事に取り組むようにしている。フィリップさんは、苦を恐れる心や人に言われることを気にする心を修めるには、なお時間が必要だと感じている。

　怨みを解き、師父の守りを感じる

　フィリップさんはまた「不思議な瞬間、幼少期からの怨恨心を取り除いた」という文章を2度読み、深く心を打たれたという。

　「母はいつも批判的で、私の欠点ばかりを見ていました。私がうまくやっても、なかなか褒めてくれませんでした。母は私に不公平で、妹ばかりを大切にしていると感じていました。知的障がいのある妹と母の生活を支えていても、母は満足してくれませんでした」とフィリップさんは語った。こうした経験が、幼少期からの心の負担となっていて、その影響で対人関係に不安を抱き、人と話すことを恐れるようになった。

　修煉を始めた当初は、こうした感情を忘れたように感じていたが、真剣に向き合わなかったため、否定的な感情が胃痛として表れるようになったという。これらの文章を通じて、家族間の感情を修煉者の立場から冷静に捉える必要性に気づいた。母親の態度は修煉の機会を与えてくれており、母親自身も法を得て救われるためにこの世に来ている存在であると理解するようになった。

　その考えが芽生えた時「胃の中にあった怨みの塊が次第に消え、代わりに温かく心地よい感覚が広がりました」と彼はいう。「その後も不満を言われた時『試練が来た』と受け止めた瞬間、再び温かく感じ、師父がそばにおられる幸せを感じました」

　こうした体験を経て、母親から何かを求められた際の受け止め方も変化し、母親はただ子や孫に会いたいという思いを持っているのだと理解できるようになったという。「同修の文章を読む中で怨みの心を放下し、心性が向上するとともに、周囲の環境も改善してきました」と述べた。

　現在、フィリップさんは、人々に法輪大法の素晴らしさと迫害の実態を伝える際にも自ら人に話しかけることができるようになり、自然に会話を交わせるようになった。息子の学校の歓迎会では、以前は避けていた他の保護者や教師とも自ら交流したという。妻はその変化を喜び、フィリップさん自身も、師父の励ましによるものだと受け止めている。また、同修の修煉体験は、師父の法を暗唱し書き写す励みにもなっている。

　フィリップさんは最後に、同修の交流文章が「同修、家族、他人、そして自分自身に対して、より謙虚で、親切で、慈悲深く接することができるようになり、そして、法を正す修煉についてより深く理解する助けになりました」と述べた。あわせて、明慧ネットが大法弟子に経験を共有し、共に向上する場を提供していることに感謝し、師父の慈悲深い済度に心からの感謝を表している。