　【明慧日本2025年12月26日】四川省南充市順慶区裁判所は2025年12月16日午前、法輪功学習者・黄大貴さん（71歳女性）に対し不当に裁判を行った。

　法廷で黄さんは毅然として、「私は法輪功を信仰し、『真・善・忍』の基準に従って善良な人間として行動し、法輪功を伝えている。これは罪ではありません！」と述べた。黄さんの家族が依頼した北京の弁護士も、黄さんのために法律に基づき、無罪弁護を行った。

　黄さんは法輪功の資料を配布したとして、2025年9月3日に派出所の警官に尾行され連行され、南充市嘉陵区監視管理センターに拘禁された。その後、黄さんは逮捕状を出され、11月3日に南充市順慶区検察庁にでっち上げの罪で送致された。12月16日に不当裁判にかけられた。

　順慶区裁判所は開廷直前まで黄さんの家族に裁判のことを通知せず、弁護士が開廷前に初めて伝えたという。81歳の夫が傍聴のため裁判所に駆けつけたが、「証人」を理由に法廷への入場を拒否され、別室に隔離されたまま裁判終了まで解放されなかった。夫は妻に会えず、涙を流して去っていった。

　法廷で弁護士は以下のことを指摘した。

　• 憲法第35条・第36条は明確に信仰の自由を保障している
　• 警察が刑法第300条で黄大貴さんを起訴した罪状は成立しない
　• 警察による黄大貴さんへの尾行・撮影行為は違法である
　• 取調べ調書に黄大貴さんの署名がないため、証拠として採用できない
　• 委任状は資格を有する部門による認定が必要であり、警察による独自認定は違法である
　• 公安の警官の認定意見は法的根拠とならない
　• 公訴状には黄大貴さんの行為が何らかの危害をもたらした証拠が一切なかった。黄さんは普通の高齢の農婦に過ぎないのに、どうして「法律の施行を妨害」したと言えるのか？

　裁判終了時、裁判官は一切の判決を下さなかった。

　黄さん夫妻は生活苦で、黄さんが清掃の仕事で月千余元を稼ぎ生計を立てていた。黄さんが連行された後、80歳の夫は毎日涙に暮れている。

　黄さんが受けた迫害の事実の概要

　黄さんは四川省広安市岳池県天平鎮水口村の出身だが、南充市で出稼ぎ労働者として働いていた。20数年前、刑務所で法輪功学習者と接触したことがきっかけで法輪功を学び始めた。以来、「真・善・忍」の信仰を堅持し、法輪功についての真実を伝えたことで、何度も連行され、2度にわたり不当な判決を宣告された。

　2001年8月、黄さん成都駅で偽造の領収書を販売したとして寧夏街拘置所に収容され、後に郫県拘置所に移送された。拘置所での8カ月余りの間、法輪功学習者と接触し、法輪功が人々に善を教え、道徳を高めるものであり、メディアの宣伝とは全く異なることを知った。学習者たちが暗記した法輪功の本の内容を書き写して見せてくれた時、黄さんは感動し、「どうして今までこんな功法があることを知らなかったんだろう。本当に遅すぎた！」と言った。それ以来、法輪功の修煉を始め、真・善・忍の教えに従って善良な人間になるよう自らを律した。

　2002年4月11日、黄さんは法輪功の資料を配布中に出橋派出所の警官に連行され、郫県と岳池県の拘置所に相次いで拘禁された。岳池拘置所の看守は、黄さんに法輪功の放棄を強要するため、黄さんを17日間もベッドに手錠で固定し、排泄も許さず、昼夜もそのまま置いていた。その後、黄さんは手足が震え、歩くこともできないほどになった。2003年4月8日、黄さんは再び洗脳班に連行され迫害を受けた。

　2016年4月24日、法輪功学習者・張秀珍さんと共に南充市嘉陵区で法輪功の資料の配布中に連行され、華鳳拘置所に拘禁された。5月13日、国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）の警官20数人が黄さんの勤務先に押し入り嫌がらせを行い、黄さんの家を家宅捜索した。7月末、黄さんは嘉陵区検察庁に送致された。2016年11月28日、嘉陵区裁判所は黄さんに対する裁判を開き、2017年1月10日に懲役1年、罰金2000元の判決を下した。張秀珍さんは懲役1年6カ月、罰金3000元の判決を宣告された。

　2025年9月3日、黄さんは法輪功の資料を配布したとして、再び尾行され連行され、家宅捜索を受け、嘉陵区監視管理センターに拘禁された。警察は何の根拠もなく、案件を順慶区検察庁に送致した。12月16日に黄さんは裁判にかけられたという。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）