　【明慧日本2025年12月27日】（遼寧省／明慧記者）瀋陽市鉄西区在住の周桂芹さん（85）は12月2日、警官の王冲らに「手続きだけだ」と言葉巧みに派出所へ連れて行かれ、その後、瀋陽市第一拘置所に拘束された。

　家族は周さんの健康と状況に極度の不安を抱き大東区検察庁を訪れたが、入口の前で入館を拒まれた。応対した訴訟サービスセンターの職員は家族にあれこれと難癖をつけ、家族が苦情申立てを行ったのち、ようやく資料を受け取った。

　周さんは11月13日午前10時過ぎ、鉄西区の労働公園で法輪功迫害の実態を伝えていたところ、鉄西公安支局の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）および艶粉派出所の警官に連行され、家宅捜索を受けた。

　艶粉派出所に連行された後も、周さんは終始法輪功について説明し続けた。ところが、捜査警官の王冲らは身体検査を行い、自宅の鍵を奪った。周さん本人が知らないうちに、しかも、現場にいない状況下で警官は自宅に侵入して家宅捜索を実施し、法輪功関連の書籍・資料をすべて押収した。王冲らは「高齢だから拘束はしない、すぐ帰れる」と言って「行政処罰決定書」へ署名させたが、該当する決定書の交付は行わず、周さんも家族も内容を知らされなかった。

　その後、周さんは艶粉派出所へたびたび赴き、不当に押収された法輪功の書籍など私有財産の返還を求めたが、所長と王冲らは返還を拒否した。実際には、鉄西支局の国保および艶粉派出所の警官らは、事前に計画し、まず行政処罰を科したうえで押収物を「証拠」として集め、検察庁に逮捕申請するという筋書きを進めていたのである。

　12月2日、周さんは自宅で再び連行された。警官の王冲らは、言葉巧みに派出所へ、さらに鉄西維康病院での検査・採血へと誘導し、「手続きだけで、すぐ帰れる」と嘘をつき、最終的に瀋陽市第一拘置所に拘束した。周さんは度重なる連行で体が折れ曲がるように弱り、歩行も困難で、到着時には床に伏して起き上がれない状態であった。それにもかかわらず、鉄西国保の警官と拘置所の主要責任者が違法に手続きを進め、最高血圧が170〜180mmHg、心不全の兆候がある状況下で、無理やりに拘束した。

　その後、家族は「保証人を立てて尋問を待つ」手続きを求めて担当機関に連絡し、派出所へ書類を提出したが、王冲は責任を回避して「国保に連絡しなさい」と言い、鉄西国保の連絡先を渡したのみであった。家族は鉄西国保に電話したが一向に通じなかった。鉄西支局に出向いても国保部門の人には会えず、庁舎への立入りも拒否された。王冲への再三の通話も、はぐらかしや不通であった。

　紆余曲折の末、家族は大東区検察庁の案件管理課と連絡が取れ、12月5日に送致済みで、逮捕状の可否は1週間以内に決定見込みと知らされた。

　中共による26年に及ぶ法輪功迫害の中で、周さんは労働教養や拘留などの迫害を受けてきたが、「真・善・忍」への信念を放棄せず、法輪功迫害の実態を伝え続けてきた。今や85歳の高齢にもかかわらず、なお連行され、司法的迫害に直面している。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）