　【明慧日本2025年12月31日】中国共産党（以下、中共）は1999年以降、法輪功に対して「名誉を失墜させ、肉体を消滅させ、経済的に破綻させる」ことを目的とした全面的で邪悪な弾圧を行ってきた。その中で、裁判所は一貫して実行者・共犯者の役割を果たしてきた。中共の裁判官は、法輪功学習者（以下、学習者）に不当な判決を下すと同時に、数千元から数万元に及ぶ罰金を強要するケースが常態化しており、決して無視できるものではない。学習者の多くは一般市民であるため、この経済的迫害は学習者自身の大部分は一般市民であるため、中共による経済的迫害は、学習者の生活に大きな負担をかけ、家族にも深刻な生活上の負担と精神的圧力を与えている。

　明慧ネットの報道・統計によれば、2025年1月から12月までに判明した分だけでも、中共の裁判所が全国各地の学習者から強要した罰金の総額は約300万元に上る。最も多かったのは5月で、35人から計53万8000元が強奪され、最も少なかったのは10月で、11人から9万8000元が強要された。個人として最も高額な罰金を科されたのは、遼寧省大連市の劉英君さんと、黒竜江省ハルビン市依蘭県の付桂芹さんで、いずれも10万元を強要されている。これらの金銭強要に対して当事者が法に基づき控訴した案件についても、すでに判決が出たものは、すべて不当に却下されている。

中共による法輪功迫害の違法性の簡述

　中共はこれまで一貫して「法治」という仮面を掲げて迫害を実行してきたため、その虚偽宣伝には一定の迷惑性と欺瞞性がある。したがって、中共による法輪功迫害の違法性について、基本的な整理と説明を行う必要がある。

　法輪功は、「真・善・忍」を根本指導とする仏家の修煉大法であり、すでに100を超える国と地域に広まり、数億人の道徳向上、健康回復、家庭の円満に寄与してきた。しかし、共産党が統治する中国においてのみ、誹謗と弾圧を受け続けている。1999年7月、江沢民は権力をもって法を踏みにじり、法輪功に対する迫害を一方的に発動し、憲法が保障する信仰・言論・出版などの自由を重大に侵害した。

　江沢民はなぜ法輪功を迫害したのか。その真の理由は、度量の狭い江沢民が、法輪功を修煉する人々の数が中国共産党員数を上回り、多くの人々が法輪功創始者・李洪志師を敬い、江沢民という総書記を崇拝しない現実に強い嫉妬を抱いたためである。その妬みから、法輪功を根絶しようとしたのである。卑小な人物が権力を握れば、国家は危険にさらされる。法輪功に徹底的に汚名をきせるため、江沢民率いる政治的ごろつき集団は手段を選ばず、「天安門焼身自殺」などの捏造事件やデマを次々と作り上げ、法輪功に罪をなすりつけた。引くに引けなくなった彼らは、学習者を大量に拉致し、労働教養に送り、拷問し、さらには殺害にまで及び、その行為はすでに国際法上の拷問罪、ジェノサイド、人道に反する罪に該当している。

　1999年10月、江沢民はフランス紙『フィガロ』の取材を受け、何の根拠もなく法輪功を「邪教」であると中傷した。これに追随して、『人民日報』や中央テレビなどの中共系メディアが一斉に同調し、江沢民の誹謗発言を根拠として法輪功を断罪した。裁判所もまた、それを基に不当判決を下したが、これは法治ではなく、権力者個人の意思によるものであり、憲法および法律に対する重大な侮辱である。実際に中共自身の法律を見ても、法輪功を「者教」と認定する条文は一切存在しない。学習者に不当判決を下した裁判官は、「判決・裁定執行失職罪」および「判決・裁定執行における職権乱用罪」に該当する行為を犯している。

　近年の主な経済迫害事例

　四川省攀枝花市の学習者・姚佳秀さんは、2024年9月21日、流浪生活中に瀘州市警察に拉致され、その後、西昌市拘置所に不当に拘禁された。2025年8月1日、西昌市法院により懲役5年、罰金２万元を科された。これは、姚佳秀さんが法輪大法を修煉して以来、三度目の判決である。12月4日、家族が面会した際、拘禁されてわずか2カ月余りで前歯がすべて抜け落ち、精神状態も著しく悪化している様子が確認された。

　内モンゴル自治区赤峰市バリン左旗の63歳の学習者・李玉芬さんは、2025年10月、懲役6年、罰金3万元の不当判決を受けたことが判明した。これ以前にも、李玉芬さんは二度にわたり計4年の労働教養処分を受け、さらに二度にわたり計10年の不当判決を受けている。フフホト女子労働教養所およびフフホト第一女子刑務所において、長期間にわたる殴打や強制労働などの迫害を受けた。さらに、2015年11月以降、バリン左旗社会保障局は、拘禁期間中から現在に至るまでの年金を差し止め、彼女の生活の糧を断っている。

　遼寧省大連市の66歳の学習者・李秀芹さんは、2025年6月11日、甘井子区営城子街道前牧村の鉄道踏切付近で、大連北駅派出所の私服警官2人に呼び止められ、身体検査を受けた。警察は彼女の鞄から、真相USBメモリ2個、お守り数枚、約200元の真相紙幣を発見し、その場で連行して濡れ衣を着せた。警察は李秀芹さんの夫に対し、白紙のA4用紙への署名を強要した。また、裁判官の盧丹丹およびその助手は、電話で家族を脅し続け、「法廷で余計なことを言うな。まだ仕事があるだろう」などと威圧した。2025年11月13日、李秀芹さんは甘井子区裁判所により、懲役3年2カ月、罰金2万元の不当判決を受けた。

　2025年8月18日、吉林省長春市徳恵裁判所は、榆樹市の学習者4人に対し、不当な判決を下した。杜長江さん、呂先鋒さん、樊雲鵬さんはそれぞれ懲役5年6カ月、楊福軍さんは懲役4年6カ月の不当判決を受け、さらに4人全員に対し、1人当たり1万元の罰金が強要された。その理由は、4人が海外の新唐人テレビを受信するためのアンテナを設置していたという事実のみであった。

　梅州市は、広東省において法輪功迫害が特に深刻な地域である。統計によると、2012年から現在に至るまで、梅県区裁判所だけで49人の学習者が不当判決を受けている。

　2025年12月に判明したところでは、広東省梅州市城区在住の50歳の学習者・劉清玲さんが、不当に懲役2年6カ月を言い渡され、さらに罰金4万元を強要された。

　その他の代表的事例として、梅江区の学習者・傅雪冰さんは、2025年3月18日、梅州市梅県区裁判所により懲役5年、罰金8万元の不当判決を受けた。また、梅州興寧市の学習者である李卓忠・廖苑群夫婦は、2024年12月20日、梅州市梅県区裁判所により、不当に懲役10年、罰金15万元を科された。

　瀋陽市の68歳の学習者・王淑華さんは、元昌図県大興中学において政教主任兼教学副校長を務めた優秀な教育者である。2025年11月、王淑華さんは大東区裁判所により、不当に懲役4年、罰金三万元の不当判決を受けた。発端は、2025年8月23日、彼女が通行人の劉鳳清に対し、善意から真実を一言伝えただけであったが、逆に暴力的に殴打され、悪意ある通報を受けたことである。王淑華さんはその場で激しく殴られ、めまいを起こし、失禁するほどであった。その後、瀋河分局の警察に拉致され、鉄製の檻に入れられ、食事や水を与えられず、トイレ用の紙すら与えられなかった。

　王淑華さんは高血圧を患っていたが、瀋陽市第一拘置所では、毎日両頬をつかんで無理やり薬を飲ませるという野蛮な行為が行われ、その結果、意識がもうろうとし、記憶力が低下し、身体状態は日に日に悪化した。9月10日の夕食時には、複数の被拘禁者から集団暴行を受け、右脚を負傷し、頭部には複数の大きな腫れが生じた。現在に至るまで、脚の痛みと頭痛が続き、歩行も困難な状態にある。

　北京市の学習者・魏素雯さんは、2024年8月15日、北京市内の天壇公園を散歩中、警察に呼び止められ連行された。警察は「通報があった」と主張した。娘は不法な法廷審理の中で、いわゆる「物証」とされているものが、iPhone 6の携帯電話一台にすぎないことを知った。

　公訴人の苗蓉蓉は、魏素雯さんが改造した携帯電話を「サーバー」として使用し、携帯電話の無線ネットワーク（テザリング／ホットスポット）を通じて、他人に法輪功の資料を広めたと主張した。しかし、携帯電話のホットスポットを利用して情報を発信するためには、発信者が一定時間同一地点に留まる必要がある。ところが、魏素雯さんは雨天の中、公園を非常に速い足取りで一周しただけで、滞在時間は十数分にすぎなかった。この状況では、ホットスポットを通じた資料拡散の条件は成立しない。それにもかかわらず、2025年6月27日、北京市東城区裁判所は魏素雯さんに対し、懲役7年6カ月という重刑を言い渡し、さらに罰金1万6000元を強要した。

　2024年6月6日、昆明市公安局の主導のもと、約半年にわたる追跡・尾行・監視映像の収集を経て、西山区棕樹営派出所を中心とする複数の派出所および国保の警察が総動員され、30人以上の学習者が一斉に連行された。公安当局はこの一斉連行を「一六特例事件」と呼んだ。その後、一部の学習者は「裁判を待っての保釈」などの形で帰宅したが、残る13人の学習者は全員、判決を下され、罰金を強要された。刑期は懲役1年3カ月から四年、罰金額は5千元から1万5千元までと幅があった。13人はいずれも法に基づき控訴したが、2025年9月、全員について原判決を維持された。

　迫害に関与した裁判所関係者が悪報を受けた事例

　法輪大法は仏法であり、慈悲と威厳が同時に備わっている。仏法を迫害する者は、必ず厳しい天罰を受ける。元中共高官の周永康、薄熙来といった人物から、末端の関係者に至るまで、法輪功迫害に関与した者が報いを受ける事例はすでに数多く現れている。以下は、近年判明した事例の一部である。

　黒竜江省ハルビン市司法局の中共党委書記兼局長であった丁鋭は、2025年4月1日夜、急性心筋梗塞を発症して急死した。享年41歳であった。丁鋭は2021年から2024年10月まで双城区裁判所の所長および党委書記を務めていた期間、学習者・王継武さんらに対する不当判決について、指導的責任を負っていた。また、それ以前に黒竜江省高級裁判所基層処の所長を務めていた際にも、下級裁判所による不当判決に対して、免れることのできない責任を負っていた。

　2025年9月28日、黒竜江省からの情報によると、ハルビン市道里区人民裁判所の党委書記兼所長であった蔡天夫が、調査を受けることとなった。蔡天夫は2019年四月から2025年9月まで、道外区および道里区裁判所の所長を務めていた期間、ハルビン市において多数の学習者に対する恣意的な不当判決および金銭の強要を行わせてきた。その中には、李玉珍さんが黒竜江省女子刑務所で殴打され死亡した事件や、焦暁華さんの娘と夫が心身の極度の疲弊の末に相次いで亡くなった事例も含まれており、蔡天夫の罪責は極めて重大である。

　2025年5月30日の情報によると、元北京第三中級裁判所副所長であった張美欣が調査を受けることとなった。張美欣は2015年9月から2021年4月まで北京第三中級裁判所副所長を務めていた期間、多数の学習者が不当な判決および金銭の強要を受けており、これらの行為について指導的責任を負っていた。

　2025年6月22日の情報によると、元遼寧省瀋陽市中級裁判所副所長であった王武範が調査を受けることとなった。王武範は2009年6月から2018年2月まで瀋陽市中級裁判所副所長を務めていた期間、学習者の劉家沢さん、孫徳坤さん、牛桂芳さん、曲麗紅さん、劉徳服さんらに対する不当な判決について、指導的責任を負っていた。

　2025年7月の情報によると、安徽省淮北市中級裁判所の裁判官であり、審判委員会委員でもあった王天江が調査を受けることとなった。安徽省では、法輪功に関する案件は中級検察庁および中級裁判所に上申され、内部審査と量刑の内定が行われているとされる。王天江は2021年12月以降、淮北市中級裁判所の裁判官および審判委員会委員を務めていた期間、学習者に対する不当判決の案件について責任を負っていた。

　また、2025年5月には、石家庄市中級裁判所の元党委書記兼所長であった李勇が調査を受けることとなった。李勇は2013年8月に石家庄市中級裁判所副所長兼代理所長に就任し、2024年1月から同年12月まで同裁判所所長を務めた。在任期間中、石家庄市における学習者への不当判決の人数、強要された罰金総額および刑期はいずれも、過去約20年間で最も高い水準に達しており、これは李勇が中共による法輪功迫害に積極的に追随したことと密接に関係している。

　結び

　中共による法輪功への26年以上に及ぶ残酷な迫害の中で、数千万人に及ぶ学習者が、計り知れない経済的損失を被ってきた。その過程において、裁判所による不当判決は極めて重要な役割を果たしている。しかし、中共の経済的迫害は、裁判所による罰金の強要にとどまらない。警察による家宅捜索と略奪、社会保障部門による年金の剥奪、失職による給与収入の喪失などが重なり合い、被害は莫大な財産損失となっている。迫害を受けた1人1人の学習者の身には、中共が重ねてきた累々たる罪悪が刻み込まれており、それは「偽・悪・闘」という中共の邪悪な本質を如実に証明している。

　1999年、江沢民は「依法治国」を憲法に書き込んだ直後、一億人に及ぶ法輪功修煉者に対して大規模なデマ宣伝と迫害を開始し、憲法の尊厳を完全に踏みにじった。2025年には、習近平政権が掲げた「すべての事件は必ず提訴し、すべての訴訟は必ず審理する」という司法改革の名の下で、20万人以上の学習者が実名で江沢民を告訴・起訴したが、最高検察庁および最高裁判所はいずれも立件しなかった。憲法第35条に明記された集会・結社・デモの自由も、現実には空虚な文言にすぎない。憲法と法律は、権力者が体裁を整えるための空文に堕しているのである。

　国際法の観点から見ても、中共による法輪功迫害は、拷問罪、ジェノサイド、人道に対する罪に当たる。これらに関与した者はすべて犯罪者であり、悪事を働けば必ず報いを受ける。

　善悪応報は永遠に変わることのない天理である。中共邪党に追随し、学習者を陥れている裁判官たちに告ぐ。中共の虚偽を見抜き、法輪大法の素晴らしさを正しく理解し、直ちに悪行をやめ、自らの退路を残しなさい。天理を軽んじてはならない。報いが訪れてから悔いても、もはや手遅れである。