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国連は医療の道徳的モラルに関心を寄せ、迫害案件に注目

(明慧日本)『法輪功人権』は2009年12月18日、国連に二つの報告書を提出した。報告は中国での薬物による迫害、及び婦女への暴力についてであった。

 康瑞奇さん(60)は、湖南省の長沙市・坡子街西牌の住民。2008年北京オリンピック開催中、現地の「610弁公室」やポ子街派出所などにより、令状のないまま強制連行され、株洲白馬ロン労働教養所で18カ月の労働教養処分を受けた。拘禁中、康瑞奇さんが法輪大法の修煉を放棄しないため、同所は無理やり彼女に薬物を注射した。それが原因で、正常な思考力と記憶を失い、精神が異常になってしまった。

 高玉敏さん(40)は、黒龍江省の富錦市・北江沿に住み、2007年9月19日、母を看るため兄の家に居たとき、地元の国保大隊と公安局は、令状のないまま彼女を含む兄妹3人を強制連行した。妊娠3カ月の彼女は、留置場で28日間の迫害により、両目を失明し、酷い貧血で倒れたため、富錦鉄路病院に運ばれた。しかし、脈もなく、心拍も停止したので、緊急手術が施されたが、腹部が鬱血で覆われ、胎児は子宮の中で死んでいた。高さんは入院8日で、治療費が1万元もかかったが、全額自己負担であった。2008年12月15日、彼女は再び強制連行され、法的手続きが一切ないまま、佳木斯西格木労働教養所に送られた。

 薬物で心身共に迫害するのは、中共が法輪功迫害の主要な手段の一つである。国連拷問虐待問題委員会が2009年1月14日、国連人権理事会への報告書の中で、「多くの場合には、このような拘留と強制治療は法律的な審査を経ていない。例えば、国連が調査員として派遣したマンフレッド・ノーワック教授は中国を視察したとき、拘留中、常に強制的に薬物を用いて、拘留した人を洗脳することを見かけた」と指摘した。

 2009年3月に国連人権委員会は、「医療関係者及びその他の保健関係者の作用と責任について」の議案を通過した。中に「『医療道徳モラル』によっては、医療関係者及びその他の保健関係者が、積極的に或いは消極的に、拷問を加えているか、またはその他の残忍で人道に反する或いは人格を侮辱する待遇と行為に、参与・共謀・教唆・実行などをすれば、医療道徳モラルに厳に違反している」と強調した。

 拘留されている者は大いに弱い立場にいる。妊娠している女性に拷問を加えて胎児を死亡させる例は民主国家では見られない。国連は「婦女を暴力で拷問する問題」に対して、数十人の女性法輪功修煉者が中国で受けた迫害について、かつて数回にわたって中共政府に回答を求めた。

 その中で、国連の「宗教信仰の自由」「拷問問題」「婦人への暴力」に関する3人の特派調査員は、2005年12月29日、河北省の法輪功修煉者・劉季芝さん、韓玉芝さんの2人が強姦された案例について、緊急に回答を求めた。その後、中共は仕方なく国際社会に強姦の事実を認めた。

 国連では、法輪功修煉者が中共により迫害されていることは周知の事実となっており、受理した案例が千件を超えている。これは、国連史上最高の記録となった。収録された案例もすべての国に知らせるという仕組みになっている。

 2009年12月30日

(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2009/12/25/215059.html

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