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中国共産党の迫害を総括的に論じる (下)(一)

中国共産党の迫害を総括的に論じる(上)(の続き)

(明慧日本)
 
 刑務所での悪行
 
 中共(中国共産党)が法輪功への迫害を開始して以来、11年間で数万名の法輪功修煉者が刑務所に監禁され、非人道的な拷問と精神的な迫害を受け尽くした。中国の刑務所の、人を懲罰し統制する邪悪な能力は世界一だと言える。刑務所に監禁されたばかりの法輪功修煉者は、ほぼ誰もが厳しく管理される過程を経る。妥協せず、「転向」に応じない修煉者に対して、中共は多くの卑劣な手段を用いるが、その中でも、しばしば使われるのが睡眠の剥奪である。
 
 黒竜江省海倫市保健院の60歳前後の女性医師・劉徳清さんは、黒竜江省女子刑務所で迫害を受けた。劉さんは当時を「十数日間寝ることを許されませんでした。もし寝ると、爪楊枝や針で体を刺したり、細長い板やたわしで殴ったり、髪の毛を引っ張って壁にぶつけたり、蹴ったりしました。また、大小便に行くことも許されず、地面に小便を漏らしてしまうと、私のきれいな服で拭くことを強いられました」と述べた。
 
拷問の実演:目を閉じることを許さない

拷問の実演:目を閉じることを許さない

 石家庄第四刑務所で、柯興国さんは、法輪功修煉者を重点的に迫害する「攻堅クラス」に入れられて、約50日間「熬鷹(寝させない)」という拷問を受けた。柯さんは日常的に暴力を受け、足かせをしたまま働くように強制されたため、柯さんの足首はただれてしまった。柯さんの妻は石家庄第四刑務所の政治法律関連科長で、柯さんが法輪功修煉者であるという理由で連座されて昇給出来なかったため、柯さんと離婚手続きをした。
 
 河北省第四刑務所は自ら「文明刑務所」を標榜しているが、実際はこの上なく野蛮であり、河北省で法輪功修煉者たちを迫害する施設の中で最も大きいものの一つである。法輪功修煉者に洗脳を行う、いわゆる「教育処」の警官・張中林は、法輪功修煉者たちに対して強制的な「洗脳」を行うリーダーで、刑務所の警官たちは「張中林は常軌を逸していて、十数年来、張中林が狂気を起こすと所長でさえ手がつけられない。法輪功をやっつけるには張中林がもっともふさわしい。」と言ったという。
 
 殴打、罵倒、体罰などは日常茶飯事のことで、殺人、強姦、強盗などの罪を犯した凶悪犯たちが河北省第四刑務所の警官たちの片腕となっている。河北省第四刑務所の警官は、受刑者に指示して法輪功修煉者を厳しく管理し、随意に法輪功修煉者たちを不具者にした。「教育処」に送られた法輪功修煉者たちを迫害する「攻堅クラス」では、受刑者の中から、粗暴犯、暴行犯を連れてきて、法輪功修煉者たちを殴らせ、刑務所の警官と一緒に法輪功修煉者たちを寝させず、殴って屈服させようとする。
 
 「攻堅クラス」で法輪功修煉者は「熬鷹(持続的に寝させない)」の拷問を受け、暴行犯と警官らは順番で当直して、法輪功修煉者が寝ると乾いたタオルで眼球を拭く。初めはご飯をくれるが、まもなく量を制限し、ひいては食事、水、トイレに行くことすら禁じるようになる。毎日絶えず偽りのニュースで洗脳し、審問し、ひどく殴りかかる。ある暴行犯の経験によると、普通4日目から人は血尿を流し始め、5日目には精神が崩壊してしまうという。
 
 第5監禁区域の第3中隊の指導員は、暴行犯・李華と石春生を指示して法輪功修煉者・郭正清さんを厳しく管理した。二人の犯人はしばしば口実を探して欲しいままに、様々な迫害を行った。ある日、仕事を終えて帰って来た石春生は、わざと郭さんを押し倒した。郭さんの右脚と右足は重傷を受けた上、右足が変形してしまい、動くことができなくなった。石春生はそれを見て喜んでいたという。その日の晩、郭さんはトイレに4回行ったが、2回は座った姿勢で移動して行き、2回は這って行った。
 
 2003年3月、「攻堅クラス」で郭正清さんは「熬鷹(持続的に寝させない)」という拷問に苦しめられ、8日にわたって睡眠を許されなかった。その後、郭さんは第3中隊の指導員・劉汝峰と受刑者らによって3日連続して、繰り返し殴打され、何回も意識を失い、顔と手足のすべてが変形してしまった。郭さんは迫害によって身体に傷害を受け、右脚が麻痺してしまった。
 
 2003年2月26日、第5監禁区域の警官は、受刑者・張東生、鄭向前に命じて劉さんを洗脳しようとしたが、思うとおりにならなかったため、夜、警官ら4人は劉さんに対して脅迫、恐喝を行い、硬軟両面であらゆる手段を行ったが劉さんには効果がなかった。そのため、警官らは劉さんを舞台の上映室に監禁し、「熬鷹(持続的に寝させない)」で苦しめると同時に、劉さんをひどく殴打し、トイレに行くことや飲食を禁じた。また、冬には暖かい綿服を着ることを許さず、ズボンの中に大小便をさせ、その後ズボンを洗わせ、濡れたまま着させた。警官・張中林と受刑者・王仕明は、法輪功修煉者・劉慧民さんを殴って肋骨を骨折させ、膝で劉さんの胸を強く押しつぶし、劉さんが瀕死になるまで殴打した。その後、劉さんは一連の迫害によって記憶を喪失した。
 
 ある受刑者は後に次のように語った。「ある日の夜、警官・張中林と張の手下が薄暗い小屋の中で、劉慧民さんを狂ったように殴ったり蹴ったりしました。劉さんは殴り倒されるたびに起きあがり、また殴り倒され、また起きあがりました……悪辣な警官らは、殴り疲れてやっと劉さんを殴ることを止めました。翌日、夜が明けると、私は劉さんの服が血塗れになっていることに気付きました警官らは劉さんの服を強制的に脱がしました。その後、劉さんを監房に連れ帰って、また出かけて働くように強要しました」
 
 (続く)
 
2011年06月20日

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