ヨーロッパの観光スポットで三退ブーム
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 【明慧日本2012年8月31日】現在ヨーロッパは夏休みの旅行シーズンで、今年は中国からの観光客が例年より多く訪れている。今年の中国は災難続きで、天津の大火事から北京の洪水、元重慶市書記・薄燕来の失脚から、元重慶市公局長の王立軍のアメリカ領事館への駆け込み事件まで、また、地方から大都市まで抗議デモが続いている。これらの出来事が民衆を呼び覚ましている。ヨーロッパの観光スポットには中国からの観光客に三退(共産党員、青年団院員、少先隊員の脱退)を勧めている人たちがいた。往々にしてバス一台の乗客全員が脱退に同意し、三退のブームとなっている。

 華人が積極的に三退

 「観光客は自ら脱党の資料を求め、資料の供給は需要に追いつけません。特に、『共産党に対する九つの論評』を求める人が多いです。しかも一人が一冊を持っていくのではなく、数冊持っていきます。観光客は私達が忙しく走り回っているのをみて、優しく声をかけてくれました。『ここで待っていてください、みんなを連れてきます』」と、三退を勧めるボランティアに声をかけたという。

 ボランティアの人が話したことは確かである。「脱党を手伝ってくれた人はここにいます。脱党しよう、早く脱党しましょう!」と叫ぶ人たちがいた。なんのために脱党するのかについてボランティアの人が説明すると、彼らは「その理由のすべてを聞きました。だから何も聞かないでください、早く脱党の手続きをしてください。私たちは共産党組織からの脱退をするために来たのです」と、慌てた様子で脱党のお願いをする場面を目にした。

 資料を受け取る前に多くの人は、「あなたたちは法輪功修煉者ですか?」と尋ね、ボランティアの人が「そうです」と返事すると、「それは良かった、早く資料をください。法輪功修煉者は嘘を言いません。法輪功修煉者の言うことは信じます」と、会話を交わすという。

 観光客の中には家族連れもいるという。時には子供が資料をもらいにくることもある。「ぼくは小さいから読めないでしょう」と聞くと、子どもたちは遠くにいる両親を指しながら、「パパとママに取ってきてって言われたの」と、可愛らしく答えた。

 ボランティアの子どもたちは、資料を受け取らない大人をみて、「家にパソコンはありますか? インターネットの封鎖を突破する方法を知っていますか?」と聞くと、知らないと頭を横に振る人をみて、「資料がなければ、脱党する情報をどこで手に入れますか? 後になって後悔しませんか?」と話した。

 ボランティアの子どもたちの話を聞いた5人家族は、息子が脱党に同意し、そばに立っていた息子の奥さんもうなずいて同意した。孫と手を繋いていた老夫婦は、共産党員である。老夫婦は力込めて「脱党します」と宣言した。それを聞いた孫は、「僕もする!」と言って周りを笑かしたという。このような場面には数え切れないほど出会うらしい。

 中国から来る観光客の中には修学旅行生も多い。この日の修学旅行生の中に、一人だけ三角のスカーフを首に巻いた生徒がいた。奇怪だと思い先生にその理由を聞いた。先生は、「スカーフを巻いていない生徒は青年団員です」と話した。「なぜそんなに青年団員が多いのか」と聞くと、先生は、「上層部からの指示で、一定の年齢になった生徒全員を入団させなければなりません。私たちの時代と違って選択する余地がないのです」と、嘆いていた。ボランティアの人がその上層部からの指示の理由を説明した。「今日、国内外で多数の人々が共産党組織から離脱したため、中共が恐怖を感じ無理やり子供たちを入団させるのです」先生は、この話を聞いて微笑みながら、資料を受け取り、脱党に同意した。そして近くに立って、ボランティアの子供たちの頑張りを観察していた。

 4人の中国人の若者が地図を見ていたので、ボランティアのスタッフが話しかけた。中国から来たばかりの留学生だという。重慶市の元市長・薄燕来と前公安局長・王立軍の事件を知っているかどうか尋ねた。4人はインターネットで見たことがあるので、知っているという。この事件をどのように思っているかと聞くと、4人はふざけながら、「本当に恥ずかしいことです。薄書記が王をアメリカ領事館へ逃亡するようになるまで追い込んだと言うことですから。中共が唱える偉大、光栄、正確は嘘偽りであることを知らしめたと思います」と言った。「三退のことを聞いたことはありますか?」と聞くと、「知っている」と答えた。「党員への加入は?」と聞くと、「共産党は国内でみんなに嫌われています。そんな腐った組織に誰が加入しますか」と答えた。そして4人は青年団員、少先隊員からの脱退に同意して、すっきりした表情で旅を続けたという。

 引率者の阻止を振り切る観光客 

 観光客らは資料を配布するボランティアを囲み、争うように資料を求め、三退を申し込んでいた。50代男性の引率者が間に入り、「三退してはなりません」と叫んでいた。しかし、この観光客らは何も聞こえていないかのように、三退し続けた。ある人はわざとらしく彼の前で、「私は三退します」と大きな声で叫んだ。多くの人は『共産党に対する九つの論評』という著書を求めた。みな笑顔で互いに手助けしていた。その男性の呼びかけには無視していた。

 無視された引率者は怒りのあまり資料一部を破り、ボランティアの人をカメラで撮影した。別のボランティアはその人に、「本人の同意なしに、写真を撮ってはなりません。あなたは公民権を侵害しています。それは犯罪行為ですよ」と注意した。しかし、その男性は聞こうとしないため、「やめなければ、あなたの写真を撮って警察に訴えます」と言うと、その男性は黙ってその場から去った。三退を済ませた人たちは、「あの人は引率者ですが、とても嫌な人で、みな彼を避けています」とボランティアの人に教えた。

 中国で起きている人体加工

 中国で加工された人体の標本についての実態を知ると、世界中で展示が行われている事実を知っていた観光客らは巌しい表情で、驚きを隠せない様子だった。加工された人体は、公安局が提供したものだと聞くと、さらに驚いた。中年の女性はこれらの話を聞いて、「ひどすぎます、ひどすぎます! 悪魔のすることです!」と、怯えた声で話した。「その通りです、中共は人を殺す悪魔なのです。その悪魔と一緒にいると危険ではありませんか?」とボランティアの人が言うと、「危険です、あまりに危険すぎます!」と、彼女は答えた。「緊張しないでください。早く彼らの組織から脱退すれば、平安が訪れます」と話すと、彼女と一緒にいたもう一人の女性まで、「脱退します。もちろん脱退します! 法輪功に感謝します、感謝します」と言って、肩の荷が降りたようで、安心して旅を続けた。

 ボランティアの横にいた二人の10代半ばの青年に聞いた。「青年団に加入したことは?」 二人は、「いいえ、いいえ、恐ろしくて入る気になりません」と答えた。「赤い三角スカーフは?」と聞くと二人は、「はい着けたことがあります。脱退しますので、手伝ってください」と話した。

 「共産党の黒幕は厖大すぎます。恐ろしい、私は脱退します!」

 元重慶市の書記、薄燕来の妻・谷開来が猶予付きの死刑判決を受けた話に及ぶと、観光客らは、「それは予想済みです。中央政府が決めたことで、裁判所の判決は形式だけのものです。共産党は、口では法をもって国を治めると言っていますが、今まで一度もそうしたことがありません」と話す。

 話しているうちに、中国の瀋陽で起きた事件に及んだ。小さな商売をしていた王俊峰さんは、訳もなく二人の市場管理者にめった打ちにされた。危険を感じた王さんは、作業用の包丁で二人を刺した。目撃者たちの証言では正当防衛に間違いないと証言したにも関わらず、王さんは死刑の判決を下された。今の中国は、「民は死しても、官は死なさず」だと言い、不公平な社会になっている。

 ボランティアの人は、薄とその妻・谷は、イギリス人ニール ・ヘイウッドさんを殺害しただけでなく、大連市長の時代から、生きている法輪功修煉者の臓器を強制摘出して金儲けしている。谷は、そのイギリス人と、海外に臓器や遺体を売買していた。彼らはヘイウッドさんと意見の相違が生じ、臓器を強奪していることを言いふらされてはまずいと思い、彼を殺害した。情報によると、谷は臓器を強奪して、売買する首謀者だと言われ、中国で「魔女」と呼ばれている。

 この話を聞いた観光客らは、開いた口がふさがらずに言った。「今の話は本当ですか? これに関連する資料をください」「ネット封鎖を突破する方法を教えて下さい」と求める人もいた。

 観光客は情緒が高ぶり、「共産党の黒幕は厖大すぎます。恐ろしい、私は脱退します!」と話した。それを聞いたバス一台分の観光客らは、争うように私も、私も、私も脱退しますと求め、結果として全員が、中共組織からの脱退に同意した。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2012/8/26/262025.html)
 
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