天津市の裁判所が男性に不当判決 二審も秘密裁判企む
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 【明慧日本2013年10月25日】天津市の法輪功修煉者・王貴起さんは今年3月、市内の塘沽区裁判所に秘密裏に裁判を開廷され、7月に実刑判決を宣告された。裁判後、王さんの家族は、上訴して二審で公開裁判を求めることを、雇った弁護士2人に委託した。天津第二中級裁判所(高裁に当たる)は先月、二審も秘密裏に開廷しようと企み、王さんの弁護士に文書の提出を要求した。

 昨年11月21日、王さんは中共(中国共産党)当局の警官に不当に連行された。今年3月21日、塘沽区裁判所は王さんの家族に裁判の通知もせず、王さん本人の同意も無いまま、王さんに対して裁判を開廷した。法廷で、王さんは自己弁護も許されなかった。

 7月29日、塘沽区裁判所は王さんの弁護士に、王さんに対する懲役4年6カ月の判決書を送った。弁護士は8月2日、塘沽区裁判所に控訴状を提出した。

 8月30日、天津市第二中級裁判所は弁護士を裁判所に呼び、王さんの案件の文書を読ませた。弁護士が王さんの案件について読み上げたのは、これが初めてだった。弁護士は裁判所に合議制で王さんの件を公開裁判することを提案し、当事者や家族などの傍聴ができるように求めたが、 裁判所はその場では返答しなかった。

 9月1日と16日、市第二中級裁判所は2回にわたって弁護士に、「用意した弁護の書面を法廷に提出せよ」と通知した。弁護士はその不当な要求には従わず、市第二中級裁判所に書面で「公開裁判で王さんの案件の裁判を要求する意見書」を直接、手渡した。意見書では、法律や人間として守るべきことなどの角度から詳しく説明した。しかし、意見書に対して、裁判所からの返答はなかった。

 9月17日、市第二中級裁判所は弁護士に「9月22日午前10時、法廷に来るように」と電話で知らせたが、具体的な内容については、一切説明しなかった。

 9月22日午前10時ごろ、王さんの家族や友人27人は、弁護士の後について裁判所に入り、裁判官に会いに行った。女性裁判官は家族らの顔を見て、「私は弁護士だけに知らせたのに、なぜ、お前たちも来たのか」と大声で怒り出した。王さんの妹は「私たちは家族です。案件のことを知る権利があります。この前、塘沽区裁判所は家族にも知らせずに兄に対する裁判を行いました。私たちは兄がどんな罪に問われたのかを知りたいのです」と反論した。

 その後、弁護士と裁判官が話し、家族らは裁判所のロビーで待つことにした。家族らは、弁護士が公開裁判の要求をする声が聞こえたが、女性裁判官の声は聞こえなかった。11時15分に弁護士は出て来た。

 今回、裁判所が弁護士を呼んだのは、秘密裏に裁判を開廷することを目的としているからである。弁護士が懸命に裁判官を説得した結果、裁判官は「1人では決定できない。相談してから回答する」と、態度を少し緩めたという。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2013/9/26/280339.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2013/10/21/142841.html)
 
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