【明慧日本2014年3月21日】第25回国連人権理事会大会が12日に開催された。カナダ政府は、中共(中国共産党)当局が行っている生体臓器狩りの犯罪行為について会議の中で言及した。
国連人権理事会で中共当局による法輪功修煉者からの生体臓器狩りについての状況を説明するカナダ代表アン氏(右) |
カナダ政府が国連人権理事会で中共当局の臓器狩りを暴く
国連人権理事会では12日午前、3時間にわたって世界62カ国の代表が出席する人権会議で、宗教や信仰の自由問題について議論した。カナダ代表のアン・タマラ・ローレ(Anne-Tamara Lorre)氏は、中共当局の法輪功修煉者に対する迫害、生体臓器狩り・移植の実態について報告した。
カナダ政府は、中国において法輪功修煉者および他の宗教信徒が本人の同意なしで臓器を強奪され、人々を不安に陥れていることについて、「引き続き注意深く注視していく。信仰が迫害の対象になってはならない」と話した。
彼女は「今後は他国の信仰の自由についても留意する」と話した。各国政府は責任を持って適切な法案を作り、政策と法律、多文化の和解を促進し、暴力をなくすべきである。万が一暴力が発生したときは、第三国の調査を保障し、加害者に対する責任追及を保障すべきである。その社会が宗教の自由を保障できたとき、その他の基本的な自由も保障できると述べた。
アン氏は「これは、カナダ政府が宗教の自由の促進、および外交政策の要である」と話した。
中共官僚の発言には矛盾がある
中共の官僚はいつもの通り臓器狩りを否定した。しかし、彼らが説明する臓器移植の臓器の出所について矛盾している。香港『明報』12日の報道によると、中共衛生部の副部長・黄潔夫の発言として「今日まで中国において死刑囚の同意がなく、家族にも知らされない状況下で臓器が摘出されている。死刑囚の臓器移植は、医師、裁判所、武装警察らの一部の人たちが秘密裏に行っており、真実はほとんど表に出ていない」と話したという。
2012年、黄副部長は国際医学雑誌『ランセット(The Lancet)』で発表した臓器移植に関する記事で、次のように述べた。「中国は唯一、死刑囚の臓器を移植する系統性のある移植国家である」。カナダの中国臓器移植独立調査組織のデービッド・マタス氏とデービッド・キルガー氏の報告書によれば、中国が発表した2005年までの5年間の移植数と、実際に移植された数との開きが4万1500件にものぼる。この差は、唯一法輪功修煉者の生体から、臓器を強奪して移植していることを物語っているという。
臓器狩りに国際社会から強い非難の声
中共当局による法輪功修煉者からの生体臓器狩りの事実が公になってから、世界各国と地域からジェノサイドを非難する声が次々とあがり、即時停止を中共に求めている。
昨年12月10日、ジュネーブで「臓器の強制摘出に反対する医師会 (DAFOH)」および非政府組織の発表によると、世界50以上の国と地域から国連への請願署名が150万人集まり、国連に提出したという。この席で専門家の角度から中共による法輪功修煉者からの生体臓器狩りの状況を報告した。参会者の反応は強烈で、DAFOHの署名活動を強く支持し、それらの迫害事実をもっと広く伝え、「共に迫害を制止しよう」と呼びかけた。
昨年12月12日、欧州議会は「臓器狩り停止」を求める緊急決議が可決した。中共の良心の囚人である法輪功修煉者および宗教信者、ならびに少数民族からの臓器狩りを即時停止するよう求め、法輪功修煉者を含む全ての良心の囚人の即時解放を求めた。同時に、欧州連合(EU)の加盟国に、中国国内での臓器移植、このような不道徳な行為、ならびに迫害に対する全面的かつ明確な調査を求めた。この決議は、欧州議会4政党56人の議員が連盟で提出した。
5日、イタリア下院人権委員会は、中共に対して法輪功修煉者を含む良心の囚人の即時解放、生体臓器狩りを全面的に調査する決議案を全会一致で可決した。
先月26日、米国イリノイ州下院は全会一致でHR0730号決議案を可決した。中共の法輪功修煉者に対する迫害の即時停止、中国国内での臓器移植を調査し、法輪功修煉者からの生体臓器狩りを全力で制止することを米国政府に強く求めた。同時に、法輪功修煉者からの臓器移植に携わった医師の米国入国を禁止するよう求めた。
先月28日、カナダ自由党国会議員、前司法部長のアーウィン・コトラー(Irwin Cotler)氏は、中共当局による法輪功修煉者からの大規模な臓器狩りを強く非難するとともに、国連人権委員会のメンバーから中共を除名するよう求めた。
今年1月10日、「ロシアの声」は、「百万人が署名、中共の不法臓器強奪に反対」とのタイトルで報道した。記事は「中共当局による法輪功修煉者からの生体臓器狩りが国際社会に憤りを引き起こしている」と掲載した。
昨年6月27日、米国議会は両党派議員の協力で281号決議案「中共による良心の囚人・法輪功修煉者からの臓器強奪の即時停止」を求める決議案を提出した。
昨年2月5日、カナダ国会外交委員会・国際人権委員会は、中共による法輪功修煉者からの臓器狩りについて公聴会を開催した。この公聴会には、中共の法輪功修煉者からの臓器狩りを調査する組織のデービッド・マタス氏、デービッド・キルガー氏が出席して52項目わたる証拠を提出し、調査結果を報告した。
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2014/3/17/145918.html)