遼寧省の裁判所 衰弱した男性に裁判開廷
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 【明慧日本2014年4月29日】遼寧省大連市の中山区裁判所は今月15日、体が衰弱して立つことも困難な法輪功修煉者・余エツさんに対して裁判を開廷した。佘さんは救急車で病院から裁判所に送られたという。

 余さんの母親は息子の姿を見てひどくショックを受け、心臓病を発病して倒れ、救急車で病院に搬送された。

 裁判の前に、余さんの弁護士は病院へ行き、さんと会った。さんはそのとき、すでに会話ができず、弁護士が余さんの口元に耳を近づけて話を聞かないと聞こえない状態だった。そのため家族は、さんの健康状態を理由に「裁判をやめてください。余エツを解放してください」と要求した。

 その後、 政法委員会(610弁公室を直轄する組織)と610弁公室の警官は、さんの状況を調べるために病院へ行ったが、さんの病状が悪いと分かっているにもかかわらず開廷を決定した。

 裁判当日、さんの弁護士は警官に無断で写真を撮られ、腕を掴まれて携帯電話も奪われた。そのため、弁護士はさんの家族と一緒に派出所へ行き、裁判所の警官に不法行為を訴えたが、派出所の警官に「警官が強奪するなら、俺たちは何にもできない。庶民が強奪するなら、捕まえてやる」と言われた。

 その日、派出所の警官は裁判所の前にいる法輪功修煉者2人を不当に連行した。

 2012年7月6日、同市の610弁公室、政法委員会、公安局、国保(国家安全保衛)大隊、国家安全局、派出所などの警官は、法輪功修煉者に対する大規模連行を行った。警官らは主に衛星受信アンテナ(海外の新唐人テレビ局の番組を見ることができる)を付ける工事を行っている修煉者約100人を連行して家宅捜索を行い、不当に拘禁した。そして、不当に連行された修煉者たちは酷い拷問を受けた。さんはその中の一人だった。

 昨年4月11日の夜遅く、同市の中山区裁判所は突然、修煉者たちの弁護士に「予定していた13人に対する裁判を取りやめる」と通知した。その翌朝、大勢の警官は高等裁判所の前に来て、裁判をやめたことを知らずに傍聴に来た修煉者の家族とほかの修煉者たちを連行しようとした。修煉者たちの弁護士2人は連行され、弁護士・程海さん(60代)は警官に殴打された。

 6月21日午前、中山区裁判所は西崗裁判所を借りて、さんを含む13人の修煉者の裁判を行った。9人の弁護士は法律に基づき、修煉者たちの無罪弁護をしたが、裁判官は裁判の結果も出さず、夜8時半に休廷と宣告した。

 8月2日、中山区裁判所は、また西崗裁判所を借りて、1年あまり拘禁されている修煉者11人に対する不当裁判を開廷したが、弁護士・程海さんが警官に法廷から連れ出されて殴打されたことで、弁護士全員が退廷して抗議を行った。

 12月27日、さんは中山区裁判所で不当裁判を開廷された。さんは車椅子に固定され、昏睡状態のようだった。開廷前日、弁護士は留置場へ行き、さんと面会しようとしたが、留置場側に断られた。そのため、さんの家族は開廷延期を申請したが、裁判官に拒否された。仕方なく、家族も弁護士も出廷を拒絶した。そのため、裁判官は休廷するしかなかった。

 今月15日、入院中のさんは立つことさえ困難で、救急車で裁判所に入ったという。

 (注:法輪功修煉者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2014/4/19/290214.html)
 
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