【明慧日本2014年5月1日】山東省青島市の李滄区裁判所は今月10日、普東留置場で法輪功修煉者・崔魯寧さん、李浩さんに対して開廷した。崔さんと李さんは昨年5月2日、「拷問の実演」の撮影に参加したとの理由で連行された。裁判で、崔さんと李さんの弁護士は「拷問を実演するのは拷問を制止するためだ」と弁護した。
青島市政法委員会(610弁公室を直轄する組織)、610弁公室の計画で、昨年5月2日、市公安局は警官70数人を出動してある民家を包囲した。その民家で、崔さんと李さんを含む修煉者数人は、中共当局が法輪功修煉者に対して刑務所や労働教養所、留置場などで拷問を使っている手段を再現し、撮影を行っていたところ、警官に連行された。当時、李さんは妻が臨月だったため帰宅したが、自宅から連行された。
当局は修煉者を連行した理由として、「法輪功の集会」だと言ったが、その1カ月後、「国家政権を転覆させることを扇動した」という罪を被せた。
それに対して、修煉者たちの家族が依頼した弁護士らは、当局に「『国家政権を転覆させることを扇動した』という罪名を撤回すること、直ちに当事者を解放すること」という意見書を連名で書いた。
無理やり作った罪名に証拠がないため、青島市検察院はその案件を差し戻したが、青島市公安局は一つの件を三つに分け、市の検察院3カ所にそれぞれの案件を送った。崔さんと李さんの件は李滄区検察院に送られた。
今月10日の午前、崔さんと李さんが拘禁されている留置場は厳重な警戒態勢をとっていた。警官は家族4人と弁護士3人しか留置場に設けた法廷に入れなかった。法廷で崔さんと李さんは自ら、無罪を陳述した。それに、弁護士3人は「法輪功を修煉することは無罪です。法輪功は人に善を教えていて、法を犯していません。拷問を実演するのは拷問を制止するためです」と弁護した。
弁護士はまた、「この案件の当事者と証人の記録に、尋問を行った人の署名がないなどの違法行為があり、しかも、記録の数箇所を書き直しています。警官は何も提示しないまま、当事者を捕えたり、捜査令状もなく私服で家宅捜索を行ったり、没収した私物リストを当事者に見せなかったりするなど、すべで違法行為です」と指摘し、最後に崔さんと李さんを無罪で解放することを要求した。
検察は弁護士の正義なる弁護に返答できず、この件に関して国内・国外から百数通のメールや電話があったことを明らかにした。弁護士が信仰に関して発言したとき、裁判長に数回、中断させられた。この裁判は午後2時に裁判官が休廷を宣告した。
閉廷後、李さんの妻は裁判所側に「生まれて10カ月、パパと一度も会ったことがない子供に、パパと会わせてほしい」と李さんの面会と解放を求めたが、裁判所側は却下したという。
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2014/4/30/411.html)