明慧法会|労働教養所の「お姉さん」(二)
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文/中国河南省の大法弟子

 【明慧日本2014年8月25日】(前の文へ)     

 「私はどこもいかず、ここで叫びます」

 ある年の10月1日、中共のいわゆる政権樹立日で、半日休業でした。大法弟子は交流を通して、共産党旗の下でグループ発正念をすることに決めました。午前10時、大法弟子は一斉に全員で寮を飛び出し、運動場の真ん中の旗の下で片手立掌して発正念しました。

 数分後に警官が気づき、急いで監視役に大法弟子を寮へ戻させました。言いがかりをつけ大法弟子を殴った監視役もおり、大法弟子はハンガーストライキを始めました。私たちは皆、昼食に行かなかったので、警官の指示で監視役は私たちを食堂へ行かせようとしました。工場へ行くのも同様で、たくさんの修煉者のズボンを引っ張られボロボロにされました。「法輪大法は素晴らしい! 法輪大法は素晴らしい!」と、私と他の大法弟子は声高らかに、ずっと工場で叫びました。「あなたはこの部屋で叫びなさい。思う存分叫ばせてあげます」と、大隊長が私に言いました。「私はどこもいかず、ここで叫びます」と言いました。「法輪大法は素晴らしい!」「やはり大法は無罪です! やはり師父は潔白です!」と、私は工場の真ん中に立って絶え間なく叫びました。

 その時、私の頭の中は空白で、法輪が顔の至る所で回転するのを感じました。30~40人の大法弟子が皆、立掌して発正念しました。工場はとても静かで、警官も静かになりました。私は叫び終えた後に、煉功を開始しました。他の大法弟子を見ると、全員が工場の真ん中に立ち煉功を開始しました。少数の囚人が働いているほかは、他の囚人は私たちが煉功するのを見ていました。

 「お姉さんのスピーチはとても素晴らしかった」

 一度、大隊が引き受けた仕事で、ある学校の新入生の布団カバーを加工することになりました。ある大法弟子の提案では、真相を書いた手紙を書いて布団カバーの中に入れてはどうか、そうすれば布団を準備する時に生徒は必ず見るはずだ、ということでした。皆で静かにこなしていきました。私は原稿用紙を探してきて、師父の経文『私の感想』を何枚か書き写し、書き終わった経文を畳み、外に「縁があれば福を得ます」と書き、布団カバーの中に入れました。

 10日から20日間後、その学校は布団カバーに入っていた手紙のことを労働教養所に伝えました。労働教養所のリーダーは大いに怒りました。警官は誰がやったのか密かに調べ、たくさんの監視役に尋ねてもわかりませんでした。

 その日の午後5時過ぎ、警官は私たちと一緒に会議を開き、「今日は加工した布団カバーに法輪功の資料を入れた事について少し聞きたい。誰がやったのか進み出て認めなさい。もしやった人が見つからないなら、今日の食事は誰にも食べさせない。そして寝ることも許さない。このことは見つかるまで続ける」と言い、「労働教育に処せられた人全員の責任にしたくはない」と、警官は挑発して言いました。

 進み出る人が誰もいないと、皆がここで警官の非難に会い、大法の信頼に損害が出るばかりではなく、労働教養を受けている囚人が、法輪功に対してによくない考えを抱いてしまうと私は思いました。しかも、この時すでに囚人は罵っていました。私は立ち上がり、「何も言わないで、罵らないで、あそこでそそのかして仲たがいさせようとしている人の言う事を聞いてはいけません。手紙は私が書いたもので、私が入れました。どうするつもりですか? 私の頭を切り落とし、体をいくつにも切り刻んで殺すのなら、勝手にやりなさい」と言いました。他の人は私を見ており、静かになって何も言わなくなりました。警官は私が進み出たのを見ても何もせず、「会議は終わりにする。どのように処理するか所長の判断を聞く」と言いました。

 次の日、私は警官に呼ばれました。事務室に入ると、警官は拷問用の小さい椅子に座るよう私に言いました。「小さい椅子には私は座りません。それは犯罪者に座らせるもので、私は犯罪者ではありませんので、座る必要があるなら大きな腰掛に座ります」と、私は話しました。警官は監視役に椅子を持ってこさせ、私は座りました。「あなたが手紙を書いた事について、所長が言うには、あなたは態度が良く自認しているので、調べるために、書面を1枚あなたに書かせて検査し、相手の学校にきちんと説明します」と、警官は私に話しました。「私は書きません、私は間違っていないからです。江沢民は国のマスコミを利用して全世界の人々を騙すことができるのに、どうして私は法輪功の真相を世間に向かって語れないのですか? これはいったいどういう有様なのでしょうか? 邪悪な者が良い人間を迫害し、さらに邪悪な者が得をするのですか? だから私は殺されても書きません」と、私は話しました。「それならこうしましょう。食事の時間を20分繰り上げて皆を整列させ、あなたが皆に口頭で言えばいいです」と、警官は話しました。「それはいいですね」と、私は話しました。

 「あなたは謝罪させようとしていますが、何を言うかはあなたの思う通りになりません」と私はその時思いました。食堂が開く前にきちんと整列するように言われました。私は平然として先頭に立ち。私は話し出しました。「みなさんこんにちは。私は法輪功修煉者で、北京へ陳情に行った時、『法輪大法は素晴らしい』、『大法は無罪です』、『李師父は無罪です』と言ったからといって、強制的に労働教養所へ送られました。私は間違っていません。私は中国の国民です。憲法では陳情に行く権利を私に与えています。法輪功は罪がないのに迫害され、人々に法輪功は悪くないと伝えようとしましたが、これは人の最も基本的な権利です。どうして私は法輪大法を口に出すのでしょうか? 法輪大法は佛法で、法輪大法は良い人間になり、他人を先に考慮し自分を後にするよう人に教え、最後は完全に他人のための人になるからです。法輪功はより良い人間になることを私に教えてくれたばかりでなく、病気が治り、病院で数万元使っても治らなかった多くの難病が、法輪功を学んで9日後に奇跡的にすっかり治りました。これでもあなたたちは法輪功が良くないと言いますか? 私はなぜ真相を書いた手紙を書いて学生に伝えなければいけなかったのでしょうか? 法輪功が人を救う法であるために、誰かの頭の中に『法輪功が良くない』という考えが入っていたら、将来この人は淘汰されます。ですから、大法弟子は必死の覚悟を決め、危険を顧みず、八方手を尽くして人々に法輪功の真相を教え、人々に『法輪大法は素晴らしい』と覚えさせれば、将来素晴らしい未来が訪れるのです…」

 何人かの警官がうろうろし、警官たちは私の話をはっきりと聞かない方がいいのか分からず、私が話している内容を否定した後、警官たちは報告ができなくなることを恐れました。ある大隊長が「検査はやりましたが、あなたは今後どうしますか?」と言い出しました。私は「今後私はもっとうまくやります。同時に私は法輪功の真相がわからない人のために本当に残念に思い、悪人を助けて悪事を働き大法弟子を迫害する人を残念に思います。みなさんに感謝します。以上です。皆さんの食事を遅らせません」と話しました。

 話が終わると、一斉に拍手が起こり、「話が素晴らしい、彼女があんなに弁が立つなんてまったく思いもよらなかった」と皆が言いました。食事中、「お姉さん、あなたのスピーチはとても素晴らしかった! ですが短すぎたので、私は聞き足りませんでした」と、ある囚人が私に話しました。

 「法輪功の人は大したもんだ」

 労働教養を受けている多くの囚人は私とおしゃべりするのが好きで、誰かに頭に来た人がいたをら、私のところに来て愚痴をこぼします。事のいきさつ話すため、私を探して苦労を訴えます。私は囚人たちに法輪功の道理を語り、私が大法を学んだ後の変化を話し、囚人たちに自分の不足を探し求めることを教えると、囚人たちは他人を許すことができるようになりました。

 売春によって労働教養となったある囚人は、皆に嫌われており、その囚人自身も「自分は無愛想だ」と感じていました。その囚人は病気のためベッドで横になっており、数日ベッドから下りられずにいたので、私が面倒を何回か見てあげると、とても感動していました。その囚人に私は「法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい」と心の中で静かに念じさせました。その囚人はずっとうなずいていました。ある人が2、3個の飴を私にくれたので、その囚人の手に握らせました。「お姉さん、どうやって感謝すればいいのか私はわかりません」と、その囚人は泣きながら言いました。「感謝したいなら李洪志師父に感謝してください。李洪志師父がこうするように私に教えたのです」と、その囚人に言いました。

 チケットのダフ屋行為をした60歳のある老人は、食堂で滑って転び、手を骨折したために、食事や服を洗ったり、お風呂、トイレが皆自分でできなくなり、またかまう人もいませんでした。私はその老人のために服を洗ってあげ、夏は暑いので、毎日その老人をお風呂に入れてあげました。また、私のインスタントラーメンを作ってその老人に食べさせました。その老人は感動し、「法輪功を学びます。法輪功の人は本当に良い人だ」とその老人は言いました。他の囚人たちは「あなたは彼女と親族でも友人でもないのに、彼女に対してこんなに優しいのだから、あなたは家では姑さんに対して優しいはずだ」と、皆言いました。「誰であれお姉さんのような人を嫁にもらったら、本当に福を得ます」と、ある囚人がさらに言いました。

 3年間の不当な労働教養がそろそろ終わるころになりました。出ていく前の2日間、ほとんどすべての囚人が私のところにあいさつをしに来ました。「くれぐれも安全に注意してください」「家でしっかり煉功してください」「私はここを出たら真っ先にあなたに会いに行きます」とあいさつしました。皆が電話番号と連絡先を書いてくれたので、私の連絡先と電話番号を私も囚人たちに残しました。

 あの日、私が出て行った時、廊下には人がいっぱい立っており、皆が先を争って私を送り、その名残を惜しむシーンにみな感動し、警察さえ皆が言いました。「この法輪功の人は大したもんだ!」

 (完)

 (明慧ネット第10回中国大陸大法弟子の修煉体験交流会)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2013/11/20/282294.html)
 
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