【明慧日本2015年9月3日】北京市の海淀(かいでん)区裁判所は先月25日、法輪功学習者・葉翠兵さん(60代女性)に対して不正裁判を行った。葉さんの弁護士は提示された不明瞭な証拠に対して質疑を申し出たが、裁判官は弁護士の発言を何度も妨害し、5回も弁護士の合法的な要求を却下した。弁護士が更に抗議したところ、法廷の中に待機していた私服警官に脅迫されたという。
弁護士は法律の条令および弁護士の権利に基づき、理詰めで主張を押し通した結果、裁判官は少しだけ譲歩した。
葉さんは北京製紙工場の元従業員だった。1998年に法輪功を学び始めた葉さんは、周りの人たちから高く評価されていた。
昨年10月11日、葉さんが法輪功の無実を伝える活動をしていた時、中国共産党による法輪功の誹謗中傷宣伝を信じている人に通報され、当日の夜、地元国保大隊(法輪功迫害の実行機関)、羊坊店派出所の警官により不当に連行された。そしてパソコンなどの私物も押収された。さらに、葉さんが母親の生活費にと蓄えた7700元(およそ15万円)の現金も奪われた。
葉さんが海淀留置場に拘禁されたのを聞いた姉夫妻が、留置場を訪ねて面会を要求したが拒否されて脅迫された。また、葉さんの妹も警官から嫌がらせを受けた。
介護が必要だった葉さんの母親(85)は娘が連行されたことを知り、病気が悪化した。母親は葉さんの身を心配して毎日泣いていたが、それでも留置場へ行って葉さんとの面会を要求した。しかし、他の家族と同様に拒否された。7月11日夜7時、葉さんの母親は無念な思いを抱いたまま死亡した。
弁護士は何度も面会を要求したが、留置所側から様々な理由をつけられて拒否された。一方、裁判所は面会を果たせない家族と弁護士に、早く開廷の申請をするよう催促した。
開廷当日、開廷時間を1時間遅らせたうえ、葉さんを警戒用具で拘束した状態で入廷させた。弁護士は用具を解除するよう要求したが拒否された。午後2時頃、不正裁判は不明瞭な結果のまま終了した。
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)