独 「私たちはこの犯罪を容認できますか?」(写真)
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 【明慧日本2016年11月4日】(ドイツ=明慧記者・呉思静)ドイツと中国の人権についての対話、及び欧州と中国の人権に対するシンポジウムが行われる前日に、ドイツの国会議員マーティン・パツアルト氏が、ベルリンで開催された「中国共産党の法輪功学習者や、良心の囚人からの『生体臓器狩り』を非難するシンポジウム」で開会の弁を述べた。以下はその翻訳である。

'圖:德國議員帕策爾特來自東德地區,親歷過共產黨專制統治。他認為,在反強摘器官這件事情上,每個人都是推手。'
ドイツ マーティン・パツアルト議員

 全世界に中国共産党の「生体臓器狩り」を暴露すべき

 「中国共産党の『生体臓器狩り』は反人道的な犯罪です。人としての最も基本的な、『生存する権利』は誰からも侵されるべきではありません。しかし彼らはこれらの権利を踏みにじっています。私たちの価値観からすれば、想像もできないのです。政治家として、私たちはこのシンポジウムにおいて、先入観を取り除き、心を開いて耳を傾け、自分の理解力と想像力を最大限に拡大し、これらの情報を吸収し、私たちに何ができるか判断しなければなりません。今は時期が熟しています。私たちはベルリンだけでこのような活動を行うのでなく、欧州、米国ならびに全世界でこのような活動を行い、人々の注目を惹きつけ、このような犯罪が国際社会で容認されるべきではないと訴えるべきです。国際社会全体がこのような行為を批判して譴責し、可能な限りの方法を用いて圧力をかけるべきです。ドイツはこの問題に言及し、立場を表明すべきです。もし中国が国際社会における立場を主張するのであれば、中国はまず根本的に人間としての道を遵守しなければなりません。ドイツ人として中国にこの道を守るように促すべきです。もし中国ができたならば、私たちドイツ人の良心は安寧を得られます。なぜならば私たちが自分たちのできる能力の範囲内でやるべきことを全力で行ったからです」

 私たちは目を閉じることができますか

 「中国で発生している強制的な『生体臓器狩り』は十数年間続いています。現在でも減少したのではなく、ますます増え続け、暴力犯罪の手段になっています。私たちがどれだけ多く の方法で世界にこの事件を知らせたとしても、多すぎることはありません。私たちはこの犯罪を容認できますか? 私たちは目を閉じることができますか? 経済的な利益や経済効果と比べて、人権はそんなに軽いものでしょうか? これが人権を考えるときの、最も重要な問題です。私たちは言葉や自分の考えを通して、人々の思想に再び衝撃をもたらすであろうことについて討論しなければなりません」

 臓器売買は臓器提供者の生死にかかわり、政治家は責任を負うべき

 「臓器売買や臓器移植は簡単な問題ではありません。これは人の生死にかかわる問題なのです。臓器移植を受けた患者は生きる望みを得て、死の危険から逃れられます。これは彼らにとって得難い選択の一つです。彼らが直面している選択は、人道的な基準と彼らの生命の、どちらが重要かという問題です。彼らの生命の重要さだけを見て、臓器の出所を気にしなくていいのでしょうか? 私が思うには、私たち政治家が責任をもち、これらの臓器移植を受ける人に単独で苦難に直面させてはなりません。移植を受ける患者の命は大切ですが、臓器提供者の人身の安全が侵されないこと、甚だしきに至ってはたとえ死亡したとしても、正当な臓器の提供であることこそ、最も基本的な人権であり、皆が尊重すべきことです」

 EUは強制的な臓器狩りに反対、社会全体が関心を持つべき

 「この問題は臓器移植をうける患者だけが対処すべき問題ではありません。ましてや我々議員だけでは問題を解決することはできません。社会全体が関心を寄せるべきです。ドイツだけでなく、欧州全体で討論を行い、人権を尊重するすべての国でこの問題を討論しましょう。EUは先日、第48号の声明文を国会で通過させ、中国共産党の生体臓器狩りに反対しました。これは私たちが民衆との交流や意思疎通をするための第一歩なのです。これは被害者だけにかかわる問題ではなく、私たちの根幹にかかわる問題でもあります。もし我々がこの問題において人権のために奮闘しなければ、それでも人間なのかと問い正さなければなりません。私が話した言葉は厳しいと思われるかもしれませんが、本日私たちが討論するテーマはとても恐ろしく、私たちは多くの思索を必要としています。なぜこのような事が発生したのか、なぜ社会からそれほどの反響がないのかを、問わなければなりません」

 ドイツは臓器売買禁止を立法化すべき

 「ドイツには臓器移植法があり、いかなる臓器の売買も禁止されています。この法律に違反した者は5年の実刑を受けます。しかしこの法律には灰色の部分があります。立法者として、私たちはどの方面をもっと重視すべきかを分かっていなければなりません。この臓器売買の問題について、我々は立場を鮮明にし、この種の犯罪者を厳罰に処さなければなりません。これは生きるか死ぬかの問題にかかわっています。人の尊厳が売買されてはなりません。もちろん、暴利を追及する場があれば、その場に市場ができてしまいます。人の臓器は高額な利潤をもたらすことができます。それは人が代価を惜しまずに長生きしたいからです。現在中国で発生している犯罪が暴露されました。これは人道に対する尊厳の軽視です。国家が主導して強制的に生体から臓器狩りをして暴利を得ています。これは前代未聞の犯罪であり、これは前例のない事例なのです。私たちは仕方なく現実を受け入れるのではなく、世界にもまれな犯罪にさらなる関心を持ち、さらなる多くの論壇でこの話題を議論し、同時に中国共産党による生体臓器狩り制止活動を前進させなければなりません。我々は本日ベルリンで行われるこのシンポジウムをきっかけにして、我々一人一人が臓器狩りを制止させる原動力にならなければなりません」

 
(中国語:http://big5.minghui.org/mh/articles/2016/10/30/337008.html)
 
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