2018年10月に300人の法輪功学習者が不当連行

 

　【明慧日本2018年12月19日】（明慧ネットの特派員の中国における総合報道）中国共産党は2017年から「ドアをノックする運動」を開始し、法輪功学習者の家族ごとに嫌がらせを働き、次々と学習者を連行した。今年の初め、中国共産党の政法委、610弁公室、公安部は「犯罪の取り締まり」を口実に、各省・市に指示して全国的規模にわたって法輪功学習者を連行し、家財を押収した。善良な法輪功学習者を迫害することは、「犯罪の取り締まり」の主要な任務の一つとみなされた。2018年1月から10月までに、3944人の法輪功学習者が不当に連行され、3783人が嫌がらせを受けた。

図1、2018年10月、迫害を受けた中国国内の法輪功学習者の延べ人数統計表

図2、2018年1～10月、連行や嫌がらせを受けた中国国内の学習者の延べ人数統計表

　一、2018年10月に300人の法輪功学習者が不当に連行される

　明慧ネットの統計資料によると、2018年10月に300人の法輪功学習者が、中国共産党の警官らにより連行され、22の省、自治区、直轄市の71都市に及んだという。

図3、2018年10月、連行された中国国内の法輪功学習者の延べ人数地域別分布表

表1、2018年10月、連行された300人の法輪功学習者の地域別人数統計表

区　域	連行人数	順位	区　域	連行人数	順位
吉林	53	1	重慶	4	11
山東	44	2	上海	4	12
河南	33	3	天津	4	13
黒竜江	32	4	甘粛	4	13
河北	26	5	寧夏	3	14
四川	22	6	広東	2	15
遼寧	20	7	内モンゴル	2	15
湖北	13	8	陝西	2	15
山西	13	8	広西	1	16
北京	9	9	青海	1	16
湖南	7	10	安徽	1	16
2018年10月、300人が不当に連行された

　

表2、2018年10月に71都市で不当に連行された法輪功学習者の人数統計表

都市	連行人数	都市	連行人数	都市	連行人数	都市	連行人数
長春	48	荆門	4	滄州	1	丹東	1
ハルビン	18	通化	3	秦皇島	1	盤錦	1
煙台	17	大連	3	張家口	1	聊城	1
成都	17	衡水	3	邢台	1	済寧	1
太原	13	承德	2	焦作	1	濱州	1
信陽	13	石嘴山	2	三門峡	1	菏澤	1
潍坊	12	東営	2	鄭州	1	広安	1
保定	11	済南	2	咸寧	1	德陽	1
綏化	8	青島	2	宜昌	1	眉山	1
駐馬店	8	巴彦淖爾	2	仙桃	1	銀川	1
唐山	6	達州	2	鶴岡	1	深圳	1
武漢	6	鞍山	2	大慶	1	広州	1
許昌	5	阜新	2	益陽	1	漢中	1
臨沂	5	吉林	2	永州	1	宝鶏	1
酒泉	4	郴州	2	懐化	1	桂林	1
遼陽	4	長沙	2	本溪	1	西寧	1
錦州	4	黒河	2	葫芦島	1	宣城	1
南陽	4	牡丹江	2	瀋陽	1

　連行された一部の実例

　●長春市の警官が10月に法輪功学習者48人を連行し、複数の学習者に嫌がらせを働く

　2018年10月10日、吉林省は省・市・区連署の名義で「マフィアへの取り締まり」の公告を発布した。続いて、10月12日、長春市公安局の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）は、傘下の各区の安全保衛部門、管轄区の派出所と共同して、20人近くの法輪功学習者とその家族を連行した。明慧ネットの統計資料によると、10月に長春市は少なくとも48人の法輪功学習者を連行し、2人に対して嫌がらせを働いたという。

　●湖北鍾祥市の重陽節の縁日の市で、高齢の女性が殴られる

　2018年10月17日の重陽節は、人々の平安を願う日でもある。当日の縁日の市で、湖北荊門鍾祥市の警官ら4人が、80代の老人を殴り、50代の女性を膝関節・粉砕骨折の重症を負わせた。

　当日の午前8、9時頃、83歳の閔世高さんは縁日の市から帰ろうとした時、突然4人の警官が出てきて、手元のカバンと電動自転車の鍵を奪い、乱暴を働いた。閔さんが両手を負傷し、大量出血したにも関わらず、パトカーに押し込まれて鍾祥郢中派出所まで連行された。派出所で、警官は閔さんの頭を壁にぶつけながら「お前はまだ死なないのか、生き埋めにしてやろうぜ」と罵り、4時間苦しめてからやっと解放した。

　610弁公室の人員の高清は公然と縁日の市に訪れてきた50代の範梅さんのカバンを奪い、範さんを捕まえて道路上にほうり投げた。力強く投げ落としたため、高清本人も倒れて範さんの身体の上にのしかかった。そこで歩けなくなった範さんは鍾祥郢中派出所まで連行された。午後2時に長安病院で検査を受けたところ、範さんは「膝関節の粉砕骨折」と診断された。家族の強い求めで人民病院に転院したが、派出所の陳所長は自分で転んで怪我をしたと事実を覆い隠し、また範さんを数日間拘束すると言った。

　二、2018年10月に95人の法輪功学習者が嫌がらせをされる

　明慧ネットの統計資料によると、10月に95人の法輪功学習者が嫌がらせを受け、17の省、自治区、直轄市の35都市に及んだという。

表3、2018年10月に嫌がらせを受けた95人の学習者の地域別人数分布表

区　域	嫌がらせを受けた人数	区　域	嫌がらせを受けた人数
山東	27	湖南	3
四川	11	北京	2
河北	8	上海	2
湖北	8	陝西	2
甘粛	7	安徽	1
黒竜江	7	広東	1
重慶	5	河南	1
吉林	5	新疆	1
遼寧	4
2018年10月、95人が嫌がらせを受けた

表4、2018年10月、35都市で嫌がらせを受けた学習者の人数統計表

都　市	嫌がらせ人数	都　市	嫌がらせ人数	都　市	嫌がらせ人数	都　市	嫌がらせ人数
煙台	13	綏化	2	東営	1	本溪	1
武漢	8	酒泉	2	蘭州	1	衡陽	1
威海	7	長春	2	廊坊	1	咸陽	1
唐山	5	吉林	2	牡丹江	1	西安	1
青島	4	大連	2	宜宾	1	ウルムチ	1
定西	4	懐化	2	達州	1	阜陽	1
大慶	4	保定	2	資陽	1	茂名	1
成都	4	濱州	1	通化	1	許昌	1
德陽	4	菏澤	1	瀋陽	1

　三、10月に21人に逮捕令状が公布される

表5、2018年10月、逮捕令状を公布された学習者の地域別分布表

区　　域	逮捕令状を公布された人数
遼寧	8
広東	3
河南	2
黒竜江	2
山東	2
吉林	1
北京	1
陝西	1
雲南	1
2018年10月、21人に逮捕令状が公布された

表6、2018年10月、13都市で逮捕令状を公布された学習者の人数統計表

都　　市	逮捕令状を公布された人数
朝　陽	4
茂　名	3
本　溪	2
大　連	2
鄭　州	1
許　昌	1
黒　河	1
ハルビン	1
煙　台	1
済　南	1
長　春	1
咸　陽	1
昆　明	1

　四、洗脳による迫害

　明慧ネットの統計によると、2018年10月に12人の法輪功学習者が、洗脳班に強制連行されたという。

表7、2018年10月、洗脳班に送られた12人の法輪功学習者の地域別分布表

区　　域	洗脳班に送られた人数
上　海	3
河　南	2
湖　南	1
吉　林	1
青　海	1
四　川	1
広　東	1
広　西	1
河　北	1
遼　寧	8
広　東	3
河　南	2
黒竜江	2
山　東	2
吉　林	1
北　京	1
陝　西	1
雲　南	1
2018年10月、12人が洗脳班に送られた

表8、2018年10月、洗脳をする迫害が行われる8都市の統計表

都　　　市	洗脳迫害を受けた人数
許　昌	2
永　州	1
通　化	1
西　寧	1
成都	1
広　州	1
桂　林	1
邢　台	1

　一部の実例

　●許昌市610弁公室は灞陵党校で洗脳班を開設し 善良な国民を迫害する

　2018年10月16日、河南省許昌市の政法委、610弁公室は、許昌灞陵党校内で洗脳班を開設し、現地の法輪功学習者を洗脳班まで連行し、「真・善・忍」の信仰を放棄させようと強制した。禹州市の法輪功学習者・連衛紅さん、党富強さんは、10月16日に不当に連行され、洗脳をされ迫害を受けた。現在、2人とも帰宅した。

　●四川成都市83歳の学習者・何書瓊さんは 洗脳班で9日間迫害される

　2018年10月8日午後3時頃、成都市の法輪功学習者・何書瓊さんは、草堂北路で迫害の真相を人々に伝えた時、法輪功を中傷する宣伝を信じる人に通報されたため、草堂北路派出所の警官により連行され、金牛区洗脳班に閉じ込められた。9日間におよんで洗脳による迫害を受けた何さんは、2018年10月17日に解放され帰宅した。何さんを家まで送った警官はついでに家宅捜索を行い、何さん宅にあった真相資料を押収した。

　●広州市洗脳班は余萍さんを拘禁したうえ、弁護士を殴ると恐喝される

　広州市の法輪功学習者・余萍さん（55）は、カバンの中に数枚の法輪功の資料があったという理由だけで、2018年10月21日、街で越秀区北京派出所の警官に連行され、22日に広州市法制教育学校（洗脳班）に送られた。

　2018年11月9日、家族と弁護士が洗脳班に状況を尋ねた際に、洗脳班側は根拠とした手続きを出さない上に、弁護士を殴るぞと恐喝した。

余萍さん

　余さんは元霊山県小学校の国語教師である。「真・善・忍」の理念を堅持したため、2000年5月に連行され、懲役5年以上の実刑判決を宣告された後、広西女子刑務所に拘禁された。野蛮な灌食などの迫害を受けて、九死に一生を得た余さんは2006年に冤罪を終えて帰宅した。

　五、経済的に迫害する

　明慧ネットの統計資料によると、2018年10月、中国共産党の警官らは法輪功学習者たちから、略奪もしくはゆすりとった合計金額が2万3006元にのぼるという。

表9、10月に警官らが略奪、もしくはゆすり取った現金の金額と地域別分布表

名　前	省	市	家宅捜索	略奪もしくはゆすり取った現金（元）
吴长云	湖南	益陽	家宅捜索	6
赵润秋	山東	潍坊	家宅捜索	300
白霞	黒竜江	綏化	家宅捜索	650
王芳	黒竜江	綏化	家宅捜索	650
赵婷婷	黒竜江	綏化	家宅捜索	650
杨传厚	黒竜江	綏化	家宅捜索	650
刘秀奎	河北	唐山		1000
郑会梅	山東	済南	家宅捜索	1000
王福华	黒竜江	綏化	家宅捜索	1500
李少平	山東	青島		2000
刘树平	天津			5000
葛艳芝	河北	唐山		6000
丛楠	吉林	長春	家宅捜索	（2000元で計算）数千元
杨秀英	湖南	懐化		1600
2018年10月、警官は略奪もしくはゆすりとった合計金額が2万3006元

　六、年配の法輪功学習者に対する迫害

表10、10月に不当に連行された65歳以上の法輪功学習者の人数統計表

名　前	区　域	市	県・区	帰宅	家宅捜索	年齢
徐景超	吉林	長春				85
闵世高	湖北	荆門	鍾祥	帰宅		83
何书琼	四川	成都		帰宅	家宅捜索	83
刘秀奎	河北	唐山	遵化	帰宅		80
唐妈	四川	成都	彭州	帰宅	家宅捜索	80
肖大富	四川	達州	万源			80
老闵	湖北	荆門		帰宅		80
杨培侠	吉林	長春			家宅捜索	73
葛艳芝	河北	唐山	遵化	帰宅		70
孙善香	北京		順義区		家宅捜索	70
张保华	河南	駐馬店				68
富豪花园学员	吉林	長春			家宅捜索	67
刘荣	河南	駐馬店				65
李俊卿	河南	許昌				65
安永振	黒竜江	牡丹江				65

表11、10月に嫌がらせを受けた65歳以上の法輪功学習者の人数統計表

名　　前	区　域	市	県・区	年齢
肖恒平	湖南	衡陽	耒陽	87
朱德富	重慶			78
孙仲芳	北京		豊台区	77
赵秀英	遼寧	大連	普蘭店	70
苏安洲	甘粛	蘭州		66

　一部の実例

　●山東済南の75歳のエンジニアが再び連行される

　山東省済南市の法輪功学習者の劉嗣堂さん（75）は2018年9月6日、妻の張慧清さんと一緒に天橋区桑店市場に行き、人々に法輪功が迫害されている事実を伝えた時、桑店派出所の警官らにより不当に連行された。劉さんは高齢のため当日に解放されたが、妻の張さんは済南拘置所に送られた。警官は張さんの拘留期間について、最初10日間と言ったが、15日間に変更した。張さんが拘留されてから13日目に、再び警官が劉さんを自宅から連行し、そして夫妻2人を一緒に済南留置場に送り込んだ。

劉嗣堂さん

　妻の張さんは10月25日に仮釈放されて帰宅した。同日、家族は「劉嗣堂は『前科』（かつて懲役5年6カ月の実刑判決を受けたこと）があるため、天橋区検察庁に逮捕令状を発布された」という通知を受けとった。

　劉さんは済南鋼鉄会社の設備製造機動科のエンジニアで課長だった。2005年11月末、会社側は劉さんに中国共産党の「再勉強会」に参加するようにと通知したが、劉さんは「私は脱党したので、行きません」と、正直に言ったことが迫害される理由になった。　

　劉さんは刑務所に拘禁されて酷い拷問を受けた末に、数回も武装警察病院に救急搬送されたが、その時でも家族との面会は許されなかった。

　●長春市の73歳の楊培侠さんは不当拘禁される

　長春市の法輪功学習者・楊培侠さん（女性）は普段一人暮らしをしている。2018年10月12日の夜、寛城区柳影路派出所の警官ら5、6人により連行され、室内はめちゃくちゃに荒らされて、家財が押収された。楊さんは当日、長春市第四留置場に拘禁されて以来、現在の状況は分からないままである。

楊培侠さん

　楊さんは法輪功を学び、心身ともに受益した。しかし、法輪功を迫害する政策の中で、何度も拘置所、留置場、労働教養所に拘禁されたことがあり、平手打ちを食わされ、スタンガンで電気ショックを加えられ、蹴られたり殴られるなどの迫害を受けた。暴力によって楊さんの前歯が抜け落ちた。警官らは電気が切れたスタンガンを充電してから、引き続き電気ショックを与えたことにより、楊さんは気絶した。

　七、無罪で解放される

　明慧ネットの報道によると2016年になると、中国の裁判所、検察庁、公安局などの関連部門は、無罪で法輪功学習者を解放する実例が相次いで現れた。2018年10月、3人の法輪功学習者が無罪で解放されたという。

（1）黒河市検察庁は逮捕令状の公布を取り消し、姜林英さんは無事帰宅する

　黒龍江省黒河市検察庁は2018年10月24日、2018年10月10日に連行された法輪功学習者・姜林英さんに対し、逮捕令状を公布しないことを決定したため、姜さんは保証人を立てて尋問を待つという形で解放され、帰宅した。

（2）検察庁は不起訴とし、深センの廖丹銀さんは帰宅

　広東省深セン市の法輪功学習者・廖丹銀さんは、2018年1月8日、香港から深センに帰る途中で、税関で2冊の『轉法輪』を調べられて所持していたため、連行された。そして、翌日の1月9日に家宅捜索を受け、1月21日に逮捕令状が公布された。

　明慧ネット2018年10月14日の報道によると、検察庁は最終的に不起訴を決定したため、現在、廖さんは無事帰宅したという。

（3）河北省ライ水県の法輪功学習者・劉彬華さんは無条件で解放される

　2018年10月23日午前9時過ぎ、河北省ライ水県の法輪功学習者・劉彬華さんは、胡家庄の市場で迫害の真相を人々に伝えた時、胡家村派出所の私服警官らに尾行され、連行された。

　その時、劉さんは「警官は罪のない者を連行しています。法輪大法が素晴らしいことを全世界は知っています！」と大声で叫んだため、多くの人達が取り囲んで来て、その中には警官らを叱責した人もいた。ライ水留置場の尋問室に連行された劉さんは、警官の指示に一切従わず、ひたすらに自分が心身とも受益したこと、法輪功の素晴らしさや迫害された経緯、さらに善悪には報いがあることを警官らに伝えた。

　当日の午後、警官は劉さんを車に乗せて病院へ連れて行き、身体検査をして身柄を拘束しようと企てた。その時、劉さんの夫と身内の者が追いかけて来て、劉さんがパトカーに乗る手前で遮り、「あなた達警官は法律執行者でありながら、法を犯しています。妻は良い人なのに何で連行するのですか！　直ちに解放して下さい！　代わりに私を連行しなさい」と厳しく警官を叱責した。

　当日の午後2時30分、劉さんは無条件で解放された。