山東沂南県の法輪功学習者の李長芳さん 迫害死
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 【明慧日本2019年7月24日】(山東=明慧記者)山東省臨沂市(りんぎし)沂南県の法輪功学習者・李長芳さんは2018年10月23日、「犯罪を取り締まる」の名目で警官らにより連行され、臨沂市留置場に拘禁された。そして2019年3月27日に、李さんは懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡され、罰金1万元を科された。しかし2019年7月12日に、李さんは残酷な迫害で死亡した。

 2019年7月12日午後6時、家族は電話を受けた際に、留置場と東関派出所の警官らが病院で李さんの酸素導入管を強行に抜いた後、遺体を葬儀場に運んだことが分かった。さらに「夜に東関派出所で交渉する」と告知された。夜10時に李さんの家族は関東派出所に着いた時は、当番の警備員以外に誰一人いなかった。

 2018年10月23日朝の6時から7時頃、沂南公安局は9台のパトカーと三十数人の警官らを出動させ、「犯罪の取り締まりをする」という名目で、学習者の李さんと祖培勇さんを連行した。

 中国の伝統的な新年の前の2019年1月24日、沂南県の法曹部門の関係者は河東区留置場で、臨時に法廷を設置して、李さん他6人の法輪功学習者たちに対して裁判を行なった。法輪功学習者の弁護士は、学習者の無罪を主張し、直ちに解放するようにと要求した。

 2019年3月27日、沂南県裁判所は弁護士の無罪であるという弁護を顧みず、祖培勇さんに懲役3年6カ月と罰金3万元を、劉乃勛さんに懲役3年と罰金2万元を、李さんに懲役2年6カ月と罰金1万元を、王西蘭さんに懲役2年と罰金1万元を科した。

李长芳手术前
手術を受ける前の李長芳さん

 2019年7月5日夜10時、李さんの家族は臨沂市留置場から「李長芳は臨沂人民病院で危篤状態になり、手術の必要があるため、家族のサインが欲しい」という電話を受け取った。家族はその夜すぐに臨沂市人民病院に駆けつけた。その際に、目の前の李さんは病床に横たわってお腹が腫れ上がり、太腿の大部分は青くなり、歯はすべて緩んでいる状態だった。家族は「何があったの?」と李さんに尋ねると、15日前からずっと腹痛があり、この1週間ご飯が喉を通らず、終いに水も飲めなくなり、トイレにも一切行っておらず、それで病院に送られたと、李さんは話した。

 医者は最初「盲腸炎だ、手術を行なう必要がある」と言っていたが、間もなく「胃穿孔だ」と言い換えた。家族は「盲腸炎なら、どうして太腿が青くなったのですか?」と聞くと、「これは説明しにくい」と医者は答えた。また、家族は「なぜ歯が緩んだのですか?」と問い詰めた時、臨沂留置場の張隊長は「留置場で果物を口にしていないから、栄養不足が原因だ」とウソの説明をした。しかし、家族は無理やりに灌食されたことによって、もたらされたものだと疑った。「いったい、どうなっているのですか?」と家族は再び医者に確認したところ、医者は「いまの段階では、まだはっきりした判断ができない。とにかく手術をしなければならない」と家族のサインを強要した。家族は「はっきりした結果が出るまで、サインはしません」と拒否した。

 家族は証拠を残すために写真を撮ったが、突然、外から2、30人の私服警官らが入って来て、携帯電話を奪い取って、写真を削除した。

 2019年7月6日午後、李さんは家族に無断で手術をされ、胸から腹部までメスを入れて切開されたため、昏睡状態に陥った。そして各種の器具や呼吸管理機器が取り付けられ、命を維持した。

 2019年7月9日、家族は交代でずっと重症病室の外で待っていた。しかし、家で留守をしている身内から「情報が入った」との連絡がきた。身内の話によると、臨沂市留置場は沂南県公安局に連絡し、沂南県公安局は汶鎮派出所に伝達し、汶鎮派出所の警官が村に来て、「李長芳は臨沂留置場で奇怪な病気に罹って、恐らくだめだ。村から誰かを派遣して李長芳を連れ帰って、臨終の服を準備しなさい」と村の書記に告知したという。

 2019年7月10日午前8時30分頃、裁判所の公用車を含めて5台のパトカーが臨沂市人民病院に入って来た。車から2、30人の私服警官らが降りて、李さんの家族にサインをするように強制した。家族が拒否したため、暴力を振るわれた。李さんの息子・王小飛さんはトイレに行った時に、私服警官に滅多打ちにされた。

 息子の王小飛さんは「警官が人を殴っています! 私の母は法輪功を学んで良い人間を目指し、健康づくりをし、何の罪も犯していないのに、ひどく迫害され昏睡状態になってしまった。それだけではなく、私までも殴り、連行しようとしています・・・」と皆んなの前で救助を呼びかけた。

 すると、診察に来ていた人達は次から次へと取り囲んで来て、携帯電話でその様子を写真に撮った。家族もさっきの暴力をふるった者を写真に撮り、名前と所属する部署を聞いた。しかし、この人物はこの病院の入院患者だとウソを言って言い逃れをした。

 その後、沂南裁判所の人員は偽善者のような顔をして、家族に「何かご希望はないか?」と尋ねた。家族は「李さんを迫害した全ての者に法的な裁きを受けさせ、そして、李さんに被せられたすべての罪名を取り消すように求めます」と答えた。臨沂裁判所の人員は「法輪功のことを言及しないなら、何でも解決しやすい」と条件を付けたが、家族は憤怒してそれを拒否した。

 7月10日午後、また数台のパトカーが病院に現れ、十数人の特別警察官らが李さんの夫・王西傑さん、娘の王嬌さんと6歳の子ども、息子の王小飛さん、それに親族の彭輝さんをパトカーに押し込んだ。連行する理由を聞くと、「病院の秩序をかき乱した」と答えた。翌日の7月11日、連行された家族は解放された。

 2019年7月12日、東関派出所と臨沂留置場の人員は家族がいない間に、李さんの身体に取り付けてあった各種の器具の管と呼吸管理機器のを全部抜いて、李さんを葬儀場に運んだ。

 李さんの迫害死についての詳しい情報については、もっと詳しく調査する必要がある。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)
 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/7/15/390028.html)
 
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