葫芦島市の趙焕珍さん 不当に開廷される
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 【明慧日本2019年9月19日】遼寧省葫芦島市(ころとう-し)の綏中県(すいちゅう-けん)裁判所は2019年9月10日午前9時過ぎ、法輪功学習者・趙焕珍さん(65歳男性)に対して開廷した。趙さんは法廷で、綏中平原派出所の警官らが事実をねつ造したことを指摘した。弁護士も警官らが趙さんを殴打した事実を暴露した。

 趙さんは自分には罪はないと主張し、自分の案件と関係のない質問に答えることを断った。しかし、今の趙さんは衰弱しており、声も小さく、留置場で数日間過酷な労働を強いられていた。

 綏中政治法律委員会の関係者と山海関国家安全保衛大隊(法輪功迫害の実行機関)の関係者も裁判を傍聴した。裁判は12時ごろに終わったが、裁判長は自分はこの案件の裁判の結果を決められないと告げた。

 趙さんは河北省秦皇島市山海関区出身で、法輪功を学んでいるという理由だけで、数回ひどく迫害されたことがあるという。2015年5月19日、綏中県王宝鎮で法輪功の無実を伝えていた時、通報され、身柄を拘束された。逮捕状が発付され、綏中留置場で3カ月以上拘禁された。その間、趙さんは断食して迫害に抵抗したため、灌食された。

 裁判の中で、弁護士は毎回のように法輪功の合法性を説明し、犯罪の証拠についての話をすると、必ず裁判長に弁護の邪魔をされて止められた。そして、趙さんの家族の弁護も止められて、最後まで見解を述べられなかった。裁判長はさらに証人の出廷までも阻止した。

 弁護士は警官が証拠をねつ造し、趙さんを殴打したこと、裁判長が家族に最後まで意見を言わせなかったことで、証人の信ぴょう性について疑問があると弁明した。家族も趙さんが善良な良い人であり、証拠はねつ造されたものだと弁護をした。

 趙さんは法廷で証拠がねつ造されたものであることを暴露した。平房派出所の警官・張景鑫などは当時、趙さんの自宅で33冊の小冊子を押収したが、小冊子の33冊は罪を決める基準に満たないため、ほかのところから十数の冊子を集めて来て、53冊にした。その内の13冊は『共産党についての九つの論評』であった。趙さんが連行された当時のビデオは法廷で全て放映されたが、その中には13冊の『共産党についての九つの論評』はなかった。そのため、趙さん自身も証拠がねつ造されたものであると裁判長に指摘した。

 そのほかに警官らが持って来た小冊子の中には、古い『共産主義の最終目的』1冊と古い『金の種』が混じっていた。

 趙さんは法廷で派出所で取り調べられた時に、小冊子51冊を押収したと言われたが、なぜ開廷する時にそれが53冊に増えたのかと指摘した。

 家族は法廷で再び警官に暴力を振るわれたことを訴えた。警官・張景鑫は平房派出所2階の監視カメラのない角で、本をあてがって趙さんの心臓部を強く殴った。家族は開廷する前、すでに綏中県政治法律委員会、検察庁などの関連部門にこの事を報告した。

 開廷する前、綏中国家安全保衛大隊の王宝民らは裁判所の道路の向かいにいた法輪功学習者を連行した。王はさらに趙さんの家族に「打倒法輪功」と暴言を吐いた。家族がそれを無視したため、趙さんの妻や娘、婿が、その腹いせのために傍聴できなかった。

 法廷の後、家族と弁護士は検察庁を訪ね、起訴側にこの件に対する「撤回申請」を提出するように要求した。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/9/14/393293.html)
 
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