河北省の公安、検察、裁判所が冤罪をでっち上げた事実(二)

 【明慧日本2025年5月15日】(前文に続く)

 妊娠中の娘が母のために力強く弁護、法廷スタッフが同情で涙

 2024年3月21日、正定県裁判所で李国英さんの2回目の公判が開かれた。妊娠中の李国英さんの娘、宋丹曦さんは体を引きずりながら、母のために法廷で弁護した。

 宋丹曦さんは法廷で次のように述べた。「母が法輪功を修煉したのは、実は私と関係があります。1994年に私が産まれたとき、母は産褥期に産褥病にかかり、手首や関節の痛みに悩まされ、長年治療しても一向に良くなりませんでした。1998年、母は公園で法輪功を練っている人々を見かけ、半信半疑で修煉を始めた。すると、薬も注射もせず、すべての症状が完治したのです」

 彼女は続けた。「母は善良で情熱的な人です。ある日、川のほとりで女の子がベンチで泣いているのを見つけました。試験に失敗して家に帰りたくないという女の子に、母は自分の用事を放って、ずっとそばで励まし、慰めました。女の子が落ち着き、自信を取り戻し、感謝して家に帰るまで見届けてから、母は安心して立ち去りました」

 「母は仕事で責任感が強く、損をしても気にせず、他人と得失を争わず、決してずる賢いことをしません。家庭では両親や義父母に孝行し、80歳を超える祖母には何かと贈り物をしたり、一緒に散歩に連れ出したりします。母がいないと、祖母はこっそり涙を拭いています…」

 「祖母は母の逮捕を知ってひどく心配し、『こんな良い人がなぜ…』と泣きながら私に訴えました。母は本当に良い嫁でした。父と母が離婚した後も、祖父が重病のときは病院に見舞いに行き、祖父が亡くなったときは真っ先に祖母を慰めました」

 「母は小さい頃から私に、良い人、善良な人になり、善行を積み、殴られてもやり返さず、罵られても言い返さず、忍耐し、問題が起きたら自分に原因を探すよう教えてくれました。その教えが私の成長を導いてくれました…」

 「私は母の細やかな愛情に育てられてきました。足の爪も母が切ってくれ、髪も母が梳いてくれました。今、妊娠して、母の助けと世話が特に必要です…」

 涙をこらえ、彼女は力強く母を弁護した。「私の母は良い人で、悪い人ではありません…」

 宋丹曦さんは検察官と合議庭に訴えた。「冷静に考えてください。『刑法第300条』で私の母を拘束するのは、道理にかなっていますか? 法律は明確かつ具体的でなければならず、抽象的な法律は存在しません。同様に、国家の法律や行政法規の実施を妨害したというのも、明確かつ具体的でなければなりません。法律は証拠を重視します。私たち家族は、母がどの被害者を傷つけたのか、どの邪教組織を利用したのか、どのような犯罪結果を生んだのか、どの法律のどの条項の実施を妨害したのか、証拠を示すよう強く求めます」

 彼女は法廷に問いかけた。「こんな良い人がどうして法律の実施を妨害するでしょうか? 警官の逮捕と検察の起訴は、法律を誤用した犯罪行為です。母に何の罪があるのですか? ただ信仰を持っているからですか?」

 宋丹曦さんの発言中、法廷にいた多くの人々、審判席の制服を着た人々さえ、同情と耐え難い表情を浮かべ、涙をぬぐう人もいた…。

 真実が明らかでも、冤罪の製造者は依然として横行

 公判後、李国英さんの家族と親戚は検察官・田燁に面会し、事実に基づいて訴訟を取り下げ、母の早期帰宅を求めたが、彼女は「自分にはもう関係ない」と責任を回避した。家族は県公安局の幹部に相談したが、幹部は穏やかに応じたものの、「我々には決定権がない、裁判所に相談してほしい」と述べた。裁判長や裁判所責任者に相談したが、「案件はすでに石家荘中級裁判所に送られ、承認待ちだ」との回答だった。

 家族と親戚は人民代表大会、政協、婦人連合会、党政府の信訪部門など、冤罪を訴えられるすべての機関や個人に相談し、行けない場合は心のこもった請願書を送った。この過程で、事件の経緯を聞いたほとんどの受付担当者は同情を示し、涙を流す者もいた。公安幹部、裁判官、書記員、政法関係者など、体制下の人々も、李国英さんの不当な扱いに私的に不満を表明し、家族を慰めた。

 当局者たちの正義感は、共産党体制下でも人々は善悪の基準を持ち、真・善・忍が良いと認識していることを示している。これは覆せない事実であり、李国英さんが冤罪から解放され、帰宅する希望はまだある。

 しかし、長い待ち時間の末、良い知らせは届かなかった。この間、李国英さんの80歳の母は娘を恋しがるあまり、憂いから病に倒れ、娘に会えぬまま亡くなった。

 妊娠中の娘は、子が生まれる前に母を救い出すことを望んだが、出産し、産褥期を終えても、母の帰宅を待ち望む目は涙に濡れたままだった。そして2025年3月末、母に懲役5年6カ月と罰金3万元の不当な判決が下された。

 まとめ

 26年間、共産党は巨額の資金を投じて法輪功への迫害を行い、金銭的利益で真相を知らない当局者や民衆を誘導し、迫害をエスカレートさせ、公安、検察、裁判所、党幹部を操り、法輪功学習者を逮捕、起訴、裁判、虚偽判決で迫害し、慄然とする冤罪を次々と生み出してきた。

 しかし、中国の法律では、法輪功が邪教と規定されたことは一度もない。2000年の公安部通知(公通字[2000]39号)では、14の邪教組織が認定されたが、法輪功は含まれていない。迫害開始15年後の2014年6月2日、『法制晩報』は公安部のこの通知を再確認し、14の邪教を再び明示し、法輪功が邪教でないことを明確にした。2011年3月1日、国家新聞出版総署の署長、柳斌傑は令第50号を発布し、法輪功関連出版物の処理通知と印刷禁止通知を廃止した。国務院はこの命令を公報2011年第28号に掲載し、法輪功書籍が合法であることを示した。

 これにより、共産党の法輪功迫害の口実はすべて嘘であり、正定県の公安、検察、裁判所が刑法第300条で李国英さんら法輪功学習者を告発、起訴、裁判することは、邪悪かつ荒唐無稽で、まったく成立しないことがわかる。

 警官は李国英さんの自宅から不当に押収した物品に、他所から持ち込んだ物を混ぜ、彼女の指を無理やり押して指紋を押し、石家荘市公安局政治保衛支隊から「邪教宣伝品認定書」を取得した。しかし、同支隊には司法鑑定資格がなく、これは虚偽証明書の提供であり、偽証罪に該当する。彼女の連行、拘禁、告発、起訴、裁判に関与したすべての者は、疑いなく犯罪者なのである。

 李国英さんの娘、宋丹曦さんは、母を陥れた正定県の公安、検察、裁判所の王暁峰、田燁らに対し、すでに告訴状を提出しており、告訴状は石家荘市検察院、正定県検察院紀律委員会、石家荘中級裁判所、正定県政法委員会、正定県人民代表大会、正定県裁判所などに送達された。

 李国英さんも正定裁判所の不当判決に対し控訴した。正定県の公安、検察、裁判所の関係者が正義と良心を堅持し、善良な人への邪悪な迫害をやめ、他人を害さなければ自分も害されないことを願う。

 (完)

 
翻訳原文(中国語):https://www.minghui.org/mh/articles/2025/4/25/492943.html