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山東省:莱陽市留置場で行われた残酷な迫害(一)(写真)

(明慧日本)山東省莱陽市の法輪功修煉者・蓋秀龍さんは、2008年のオリンピック開催期間中、親族が610弁公室に強制連行されたため、面会のため莱陽留置場に行ったところ、不当に強制連行された上、残酷な拷問を加えられた。
 
  一、騙して、強制連行
 
 2008年のオリンピック開催前夜の8月4日午前10半ころ、莱陽市公安局「610弁公室」と地元の派出所の20数人の警官は、「オリンピックの安定のため」という口実で、法輪功修煉者・蓋広起さん(蓋秀龍さんのおじ)を強制連行した。当時、蓋広起さんは自分の店で商品を販売していた。警官らは店の商品をすべて没収し、現金と法輪功の関連書籍、商品のMP3とカセットテープ・レコーダーなどの私物を奪い去った。その後、警官はいかなる法的手続きも経ず、蓋広起さんを莱陽留置場に強制連行した。 
 
莱陽市留置場

 2008年8月28日午前、蓋広起さんの妻と甥の蓋秀龍さん、妹夫婦、兄、弟と2人の友人、合わせて8人が莱陽国保(国家安全保衛)大隊、610弁公室(公安局3階)に行き、蓋広起さんを強制連行した警官・尉海波に釈放を求めた。尉海波は蓋さんの家族を騙し、「問題を解決したければ、車に乗り、話す場所を探そう」と言った。車の傍で警官に包囲されていた甥の秀龍さんは、警官らが悪巧みをしようとしているのに気づき、協力しなかったところ、殴られ、手錠をはめられ、車内に投げ込まれた。その間、逃走に成功した広起さんの妹の夫を除いて、全員文化路派出所に強制連行された。
 
 当日午後4時ごろ、広起さんの家族6人が尉海波などの文化路派出所の警官により、莱陽留置場に拘禁された。
 
  二、拷問
 
 留置場の事務所に着いた時、蓋さんの家族が警官に協力しなかったことを理由に、警官は広起さんの兄・広生さんの顔を力いっぱい殴った。また、数人の武装警官を呼んできて、60過ぎのこの老人を殴り倒し、足で首を踏みつけたり、顔を突然蹴ったりした。武装警官の中の、やせて、背が高く、猫背の、目の小さい警官が最も凶暴だった。その時、広生さんの顔は黒ずみ、手や顔、地面、洋服などが鮮血に染まっていた。警官は無理やり留置の手続きを行い、蓋さんの家族の持っていたすべての所持品、現金を奪い、広生さんの持っていた1000元も奪った。
 
 蓋広生さんの息子・秀龍さんは男子監房に監禁された。しばらくすると、外から数人の受刑者がやって来て、秀龍さんを死人ベッドに引っ張っていった。両手に手錠を、両足に足枷をはめ、さらに、鉄の鎖で両腕をそれぞれきつく縛り、鍵をかけた。縛る回数は、状況によって増減させ、縛る回数が多いほど、痛みが増してくる。
 
 蓋秀龍さんは3回縛られた。その時、腕がすでに痺れていた。それだけに留まらず、手錠と足枷はまた1本の鉄の鎖により、きつく引っ張られた。それは、生き続けることも、死ぬこともできないほどの痛みだという。極悪非道の殺人犯に対しても、これほどの拷問がないであろう。
 
 迫害が長引くと、脳は長時間、酸素不足の状態になり、甚だしい時には窒息してしまうことがある。このような拷問は外傷が目立たない。最初は頭と顔が腫れ、呼吸が困難になり、時間が長くなると、足がつり、便秘し、背中や臀部に潰瘍ができる。腰や胸、臀部はそれぞれに痛くて我慢できなくなる。秀龍さんは死人ベッドでほぼ10日間虐待された。その間、精神病院に連れて行かれ、残酷な灌食をされる時以外、ずっとこの状態で縛られていた。
 
 不法に監禁されていた14日間、蓋秀龍さんはずっと断食をして抗議したが、警官は少しも手を緩めなかった。2回目の灌食をされてから、帰って来た秀龍さんに対して、警官は2人の受刑者に指示して、秀龍さんの腕を鉄の鎖で3周縛り、そして、きつく引っ張った。その時、引っ張られたところは傷だらけで、腕はすべての感覚が麻痺した。また手錠や足枷を繋いた鉄の鎖を力強く引っ張った。このような状況は少なくとも1昼夜続いた。
 
 蓋広起さんの兄・広生さんは13号監房でこのような虐待を5昼夜受け続けた。聞いたところによると、鎖を外そうとした時、3、4人でもその鎖を外すことができなかったという。それは、あまりにもきつく縛っていて、鎖を緩める余裕が少しもなかったからである。これより前、法輪功修煉者・李慶宣さんが18号監房に監禁され、死人ベッドで鉄の鎖で引っ張られ、2昼夜に及ぶ拷問を受けた。
 
 当時、18号監房には14人の受刑者がいた。殺人、強盗、詐欺、盗み、喧嘩などの犯罪をした受刑者らだった。留置場にいる受刑者らは、新参にしろ、以前から入っているにしろ、誰もが警官の指示で勝手に法輪功修煉者を虐待するよう、権利が与えられている。法輪功修煉者を酷く虐待すればするほど、減刑され、賞を授かり、協力しなければ刑期を延長され、食事も減らされることがある。
 
 蓋秀龍さんを不当に拘禁している間、警官は絶えず受刑者らにタバコを与えたり、また自らタバコに火をつけて与えたりしていた。一度は受刑者のリーダー格に1箱200元もするタバコを1箱奨励として渡したことがあるという。警官らに権利を与えられ、あるいはそそのかされて、18号監房の受刑者のリーダー・張玉弟と、もう1人の受刑者・徐世款は、修煉者に対する迫害にさらに力を入れ、何回もタバコで秀龍さんの右足を火傷させた。徐世款は火をつけたタバコを秀龍さんの右足の親指と人差し指の間に挟み、火が消えるまで挟ませた。受刑者らはまた硬い物を使って、もっぱら足の爪を叩き、毛糸の編み針でむやみに身体を刺した。ある受刑者はそれでも満足できず、秀龍さんの腕を針で傷つけ、そこを漬け物で拭き、また、にんにくで目を拭き、洗うことを禁じるなど、秀龍さんを長期にわたり苦しめた。秀龍さんは目やにと涙が絶えず流れ出て、物を見ることができなかった。
 
 蓋秀龍さんは虐待されて、トイレに行くのもままならなかった。行く前には報告をしなければならず、制限されていた。秀龍さんがそれに従わなければ、受刑者らはトイレに行く権利まで奪い、秀龍さんを酷く殴ったり、足で突然口もとを蹴ったりした。一度はどうしても我慢できなくなり、ズボンの中に失禁してしまった。すると、「張兄」という受刑者のリーダーは、李という受刑者におしっこを秀龍さんの口に注ぐように命令した。李は仕方なく、尿を秀龍さんの顔にかけたが、尿が口の中に流れ込み、全身に飛び散った。
 
 ある時、警官はドアの外で自ら指示した。「老門」という受刑者(60歳前後)に命令して、両指を突然秀龍さんの鼻の両穴に差し込んで、秀龍さんを引っ張ったところ、顔中が血まみれになった。
 
 その日の午後、彼らはまた秀龍さんを留置場の空いている監房に連れて行き、強制的に点滴を行った。秀龍さんは協力しなかったため、残酷な拷問をうけた後、その受刑者は秀龍さんを莱陽中央病院に運び、強制的に採血しようとした。身体が極めで衰弱していたため、何回も針を刺したが、採血できず、最終的には慌しく留置場へ戻るしかなかった。
 
 18号監房の受刑者のリーダーは、何回も靴底で蓋秀龍さんの顔を殴り、足で口を踏みつけたりした。ある日、リーダーは布の靴で秀龍さんの顔を殴り始めたところ、顔が裂けたかのように、血が流れ、もう少しで気を失うところだった。 

(つづく) 
 
2011年01月24日

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