想像もできない素晴らしさ(二)
■ 印刷版
 

 けんかばかりして やり返しても苦しい

 張超智さんは短気な人で、修煉する前は気性が荒く、他人の行為とふるまいが気になり、いつも心の中で怒りをつのらせていました。ある時、張さんの姉と姉の夫が口論していました。張さんは部屋の入口の外で怒りをつのらせつつも、入っていってけんかを仲裁したいと思いましたが、入口を押し開けたとたん、目の前が真っ暗になり後ろに倒れて意識を失いました。

 法輪功の「真・善・忍」の教えに触れる前は、張さんは市場で人とけんかをしたり、他人がいい思いをした時は、我慢することができませんでした。やられたら絶対にやり返してやる!おまえに後ろ盾がいるなら、こっちにも後ろ盾がいる。かかってこい! と、人とけんかをすることもありました。

 ある時、張さんが声を上げて客寄せしていたとき、隣の露店商人は張さんが騒がしすぎるのを嫌がり、ほろ酔い気分で張さんを殴りました。張超智さんは殴られてわけがわからなくなって、この怒りを抑え込めず、考えれば考えるほど本当に悔しくなったそうです。そこで戻ってから4、5人を探してきてその露店商人を殴り、事後、和解できるように調整してくれる人を探して、いくらかの医療費と薬代を賠償していいかげんに事を終わらせました。

 「実際、人を殴った時は心の中は本当につらく、あの1カ月間は毎日とても心配しながら生活し、あの露店商人が仲間を連れて仇を討ちに来るのではないかとひどく恐れ、ああでもないこうでもないと考えをめぐらして落ち着かず、ある意味で苦しいと言えます」と張さんは言っています。

 途切れることのない客

 修煉後の張さんは何事も真善忍の法の教えに従い、仕事や人に対して他人を先に考慮し自分を後にし、どんな場所でも人を思いやりました。実際の日常生活の中で最も大きく変わったことは、商売の仕方の違いで、無意識に生じる効果には雲泥の差がありました。

 修煉を始める前、張さんは競売場に行って物を買うのが好きでした。競売場では競争力が強いため、価格の差が大きく、利益も多いからです。

 商品を供給してくれるメーカー、仕入れ業者に対して、圧力やおどしといった手段を当然のように用いるのが好きで、あれこれ手を尽くして安い物を手に入れて顧客に提供し、品質が下がるかどうかということについてはまったく気にかけていませんでした。

 競売場の雰囲気はまるで野外のハゲタカのようだ、と張さんは形容し、眼中には利益しかなく、友人もいませんでした。

 長い間、値下げして仕入れてきた結果、メーカーと仕入れ業者が参ってしまうこともありましたが、何事も真善忍の指導の基本にのっとった後の張さんは、メーカーと仕入れ業者に気を配り、自分の態度を是正し、メーカー、仕入れ業者、顧客に対して、3者がみな利益を得るバランスを見つけ、調和をとりながら仕事をした結果、自分の仕事もますます安定してきました。

 張さんは卸売商人から仕入れるようになりました。どの卸売商人もみなそれぞれの分野の果物に対して、彼ら独特の優れた専門業態があり、商品の仕入先の品質の良さを保証していました。いつのまにか良い評判が確立され、常連客と新しいお客様が途切れなくなりました。

 皆がこのような人なら警察は必要はない

 張さんが卸売商人から物を買う時、価格を値切ったことがありません。「真」を行う必要があることを自分で分かっているので、相手も「心のこもった」態度で自分に接してくれる、と張さんは信じています。「買ったものに問題があったら他人のせいではなく、自分の専門業態に関する技量が高いレベルに達していないせいで、このように専門業態に関して認識すると、能力が進歩するのです」と、張さんは言います。

 今の社会にどうしてまだこんなばかな人がいるだろうか? 張さんが修煉を始めたばかりの時は、卸売商人たちにとっては本当に信じがたいことでした。つきあいを始めて3、4年が過ぎ、張さんは卸売商人たちの信頼を得ました。

 品物に問題があることもありました。張さんは優しく注意を与えるように卸売商人に反応を示すと、卸売商人はすぐに張さんに補償しようとしましたが、張さん自身には何も損害がないので断りました。他のメーカーがそれを見て、卸売商人に半分冗談で苦情を言いました。「ほら、みんな不公平だ。俺はお前に賠償させたいが、お前は俺に賠償しない。彼はお前に賠償させない。お前は彼にそうやって押し付けている」

 ある時、張さんはドリアンを10個買いました。その日の品物はいつもより多かったので持って帰ることができませんでした。そこでとりあえずドリアンをそのままメーカーのところに置いておきました。翌日、品物を取りに来た時、メーカーはいぶかしげに言いました。「ないよ。俺のところに届くように頼んだのか? お前のドリアン10個は見当たらないよ」

 「そうですか。見当たらないならもういいよ」と張さんは言いました。他のメーカーがそれを見て張さんに言いました。「君たち修煉者は本当に他の人とは違う。他の人が『見当たらない』といったら、君はもういいと言うなんて! メーカーのところに置いたんじゃないのか? それなら、どうしてメーカーと言い争いをしないのか?」

 張さんは答えました。「それは私の過ちです。だから言い争いをしてもだめなんです。メーカーも私をだまそうとしたのではないですから」30分後、当事者のメーカーは張さんに言いました。「君のドリアン10個を見つけたよ」 メーカー、仕入れ業者、卸売商人はみんな、張さんが法輪功の修煉者だと知っているので、「社会の中が皆あなたのような人だったら警察は必要ない」と大勢の人が言っています。

 (完)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2011/9/22/247019.html)
(English: http://www.clearwisdom.net/html/articles/2011/9/27/128362.html)     更新日付:2011年10月26日
 
関連文章