文／中国の大法弟子
【明慧日本2012年8月25日】翌日、私は市場に行って、彼が食べられる野菜を買ってきました。その後、お湯を沸かして彼の顔、髪、足を洗ってあげました（私が留守の間、彼の顔と枕には彼が吐いたたくさんの痰が付いていました）。私はお湯が冷めると、熱いお湯を加え、足のマッサージをしてあげました。彼はとても気持ちが良いと私に微笑みかけました。彼は顔色が異常に蒼白く、目を大きく見張った老人のようでした。当時の彼は笑っている時、泣いている時よりも醜い感じがしました。私は「あなたは師父に感謝すべきですよ。師父は、私たちが法を正す時期の大法弟子として、私たちがともに修めるようにしてくださったのです。私たちがお互いに助け合うのは当然のことではありませんか」と言いました。私は数十分間、彼の足や膝をお湯で洗いました。足の腫れが幾分ひいたようでした。私は師父の説法のテープを流して、彼と一緒に聞きました。
その後、彼は私の用意したおかずを食べると、一口食べては吐き出し、一口食べては吐き出しました。私が「なぜ吐き出すのですか」と聞くと、彼は「ご飯を少し食べたい」と言いました。私は彼が食べたいご飯を作りました。食事後、彼はトイレに行きたいと言い、私は彼を支えてトイレに入り、便器に座っているのを見届けてトイレから出ました。
2、3分後トイレから「僕は黒い手だ、僕は黒い手だ！」という大きな声が聞こえてきました。私は驚いて、近所にまで聞こえるのではないかと思い、相手が男性であることを考えるひまもなく、すぐにトイレに入りました。その時、同修はトイレの窓の手すりを両手で強く握り、歯をむき出して叫んでいました。ズボンも下ろしたまま、頭を手すりに押しつけ、トイレの床は大便と尿で目茶目茶になっていました。私は同修を支えてトイレから出ました。
私は同修に「私たちは黒い手ではありません。私たちは法を得た生命で、師父の弟子です。誰も私たちを迫害してはなりません」と話しました。彼は乙さんが、彼が黒い手だと言ったと言いました。私は彼に「私の話を聞きなさい。あなたは黒い手ではありません。誰もあなたが黒い手だと言うことはできません」と話しました。彼は苦しそうな表情で、「では、私は誰ですか」と聞きました。私は「あなたは法を得た生命で、師父の弟子です。誰かがあなたを動かすと、その誰かが罪を犯すことになりますよ」と答えました。彼は「では、私はなぜいつも咳き込みがこんなに激しいのですか」尋ねました。私は「あなたは宇宙の真理を護るために逮捕され、邪悪に無理やり食べ物を口へ押し込まれ、その時、誤って肺に食べ物が入ってしまったから、咳き込みがあるのですよ」と言いました。「どうしたらいいのですか」と彼はさらに聞き、「私たちは『論語』を暗誦し、師父に助けていただくようお願いしましょう」と私は答えました（当時の彼の状況は、もう法を学べる状態ではありませんでした）。私は彼をベッドに寝かせ、泣きながら師父の法像の前に跪き、同修を救ってくださるようお願いしました。
夜になって、彼はまたうわごとを言い、発熱して、熱いからとズボンを脱いでしまいました。私は、げっそりと痩せ、ごつごつとした骨が浮き出ている同修を見つめながら心が痛みました。彼が意識を失ってはならないと、絶えず繰り返し「論語」を暗誦しました。私はその時、邪悪が同修と命の争いをしているこの肝心な時に、泣いてはならないと涙を拭きました。私は突然、非常に冷静になりました。同修を救いたい、その一念は金剛のように固く、私は必ず死線から同修を救い出そうと決意しました。
突然、突風が吹き始め、突風によって巻き上げられた砂などが、窓ガラスに激しく叩きつけられました。その上、猫が一匹現れ、その両眼は怪しく光り、薄気味悪く、窓の辺りで鳴き出しました。同修のうめき声、猫の鳴き声、その時はまるで空気が凍ってしまったかのようでした。邪悪が来たのを心から感じ、その時、心の底からすべての邪悪を震撼させるほどの正念が生じてきました。「神、人、鬼、畜、滅 位置は自己が定める」（『洪吟二』「無題」）私たちは李洪志師父の弟子です。誰かが動かそうとすれば、その誰かの罪になります。「法は乾坤を正し、邪悪は全滅する。法は天地を正し、現世で直ちに報いがある」
師父のご加持のもと、1時間ほど正念を発しました。外の風はいつの間にか弱まり、静かになっていました。その時同修を見ると、彼は穏やかに眠っていました。私は同修の状態に対して気を抜かず、続けて発正念し、師父にご加持をお願いしました。2日間、私は眠りませんでしたが、朝、目覚めた同修を見て、感動のあまり、私は師父の法像を仰ぎ見ながら、涙が溢れ出てしまいした。
（続く）
